こんな本を読んでいる

日々出版される本の洪水。翻弄されながらも気ままに楽しむ。あんな本。こんな本。
新しい出会いをありがとう。

スカルノの言葉

2009年10月10日 | 読書ノート
「 植民地主義を,インドネシアやアジア・アフリカで味わってきたようなものと考えてはいけない。植民地主義はいまや,近代的な衣装
  をまとっている。それは経済的な支配だ。知的な支配だ。国家の内部にいるごく少数の異邦人が事実上,物理的な支配をしているのだ。
  それは巧妙にして明白な敵であり,様々な形をとって現れる。彼らがそう簡単に利権をすてることはない。」

「 半世紀前に語られたスカルノの言葉は,リーマン・ショックに襲われた地球と人類の経済原理を早くから予言し,鋭く警告した哲学的な
  名言です。この言葉の真意を理解できるかどうかに人類の未来がかかっているのです。」(『資本主義崩壊の首謀者たち』P235)

 なるほど,敗戦後,既に60数年が経つというのに,知的・経済的支配は,なくならないだけでなく,むしろ,巧妙に強化され,さらに,
獰猛な牙を剥いて襲い掛かかられているのであり,半世紀前のアジアの一指導者の言葉が,未だに,そのきらめきを失わないという
冷徹な現実がある。

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