こんな本を読んでいる

日々出版される本の洪水。翻弄されながらも気ままに楽しむ。あんな本。こんな本。
新しい出会いをありがとう。

誠実さと言行一致は,世界の共通語

2005年09月01日 | 読書ノート

 企業活動,とりわけ,言葉や文化の違う諸外国の人たちとの企業活動では,相互理解と信頼関係が不可欠である。中国の人が相手だろうと,ヨーロッパやアフリカの人が相手であろうと,最後は所詮人間関係。「誠実さと言行一致」につきると丹羽さんが言う。『人は仕事で磨かれる』第5弾。丹羽さんシリーズのしめくくりである。 

 商社マン,いや,商社パーソンの仕事の要諦は,「誠実さと言行一致」などというと,きらびやかで颯爽としたイメージとやや開きがある気もするが,誠実さと言行一致が相互理解と信頼関係の礎えと聞くと,かえって安心できたりもする。これってもしかして,商社活動に限らない,相互理解の世界標準ではなかろうか。世界に絶えることの無い紛争解決のキーワードでもあるように思うのだが・・・

 原爆投下に隠された人種差別感,蔑視感は,その後のベトナムやイラクでの無差別殺戮とあいまって,帝国米国の暗部が映し出せれている。もちろん,靖国に代表される,外から見た日本を正確に誠実に受け入れつつも,非を非として主張する,勇気も持ち合わせる必要もある。そのとき,誠実さと言行一致の付き合い・交流の積み重ねが,企業活動を超えた相互信頼として威力を発揮するのだろう。現地雇用の促進とあいまって考えさせられる主題である。


 

 


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