The Lion, the Witch and the Wardrobe (Chronicles of Narnia, Book 2) Harpercollins Childrens Books このアイテムの詳細を見る |
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本屋を訪れるたび,映画になるからおもしろそうだよ,どんな国なのかね,魔女が何するんだろうねえなどと,そそのかすこと半年。やっと息子を口説き落としナルニアワールドに引き入れた。不思議なものである。あれだけ尻込みしていたのに読み始めると夢中だ。結局,一晩で読んで,翌日には2巻目をネダル始末である。現金なものだなと思いつつも,口説き落とすのに半年かかっただけに,我ながら感無量。妙な達成感にひたっている。
ところで,このナルニア国物語。自分自身は1冊も読んだことがない。(人に勧めといていい気なもんだ。)トールキンの『指輪物語』もしかり。子どもの頃は読書が大嫌いだったのでこの手の本はほとんど手にしていない。科学万能時代だったので,ファンタジーを否定する空気が流れていたことも一因だ。(と醜い言い訳をしている。)
著者のC.S.ルイスは,オックスフォードで『指輪物語』のトールキンとサークル活動を行い彼に刺激を受けて「ナルニアシリーズ」を書いたという。『ナルニア国物語』って,『指輪物語』の落とし子みたいなもんなんだ,と思うと,二人の知的刺激でできた物語のことが気になってきた。よし,書き手の立場で読んでやろうと思い立ち,原書を手にした。
戦災をさけてロンドンから疎開した4人の兄弟たちが,最寄の駅から10マイル,郵便局からも2マイル離れた場所に住む,大学教授の大屋敷に預けられる。かくれんぼの途中,化粧だなから,ナルニア国へ迷い込む末娘のルーシー。続いて迷い込むエドモンド。魔女のマインドコントロールが始まる。
ルーシーの話を作り話として信じない他の兄弟たち。話を聞いた教授のアドバイスが,英国的だ。「ロジックで考えろ!論理で判断しろ!」ならば,彼女がウソをついていないことがわかるはずだと・・・。
子供向けの本だと侮るなかれ。大人にも教訓になるシーンが多くある。あなたの職場にもきっと,ルーシーがいるはずだ。それを救えるのはナルニアンだけである。まあ,いたしいことは置いといて,とにかくおもしろい。大人だからといって敬遠しなくても良いようだ。 blog Ranking へ