ジーコ寅の「鹿島アントラーズよ永遠に」

昨年四月まであった、ジーコ寅の「名曲探偵アントラーズ倶楽部」に続いて開設したブログです。音楽部門は今回はやめました。

シューマン   「子供の情景 作品15」

2012-04-09 22:45:52 | 日記
 シューマンにとって1838年は、ピアノ曲の多産な年であった。同じ年にクライスレリアーナが作曲されている。のちにシュ

ーマン夫人となったクララに、手紙でシューマンはこう書いている。


 「あなたは以前ぼくのことを子供みたいなところがあると言いましたね。その言葉がぼくの心の中に残っていて、羽をはやして

飛び回り、いつのまにか30曲ほどの小品ができました。その中の12曲を選んで「子供の情景」という曲をつけました」

実際は一曲増えて13曲になったが、シューマン自身はこの曲を気に入っていたようで、「このピアノ曲集は、ピアノの大家にと

っては面白くないかもしれないけれど、あなたはきっと興味を持ってくれるでしょう。ぼくはこの曲集を誇りに思っていますし、

これを演奏すると、特にぼく自身大きな感銘を受けるのです」


 第七曲の「トロイメライ」は特に有名だが、シューマンの矛盾するような多様な個性に、自身はこどもないなかった、子供の世

界への憧れが、詩人の幻想や回想を織り込んで表現されている。シューマン自身は、「この曲集は、子供のための曲ではなくて、

むしろ年とった人の回想であり、年とった人のためのものです」と述べている。曲は、「見知らぬ国より」で始まって、「詩人は

眠る」で終わる。シューマンのような音楽家にとっては、まさに内面への「見知らぬ国」へ分け入ることが音楽を作ることなのだ

と思う。音楽はそんな異郷の感性で満ちている。


  シューマンにとって、「子供の世界」とは何であったのかは、わからない。ただ、ニーチェが言うように、「真の男性」には

子供が住んでいて、女性はそれを発見すべきだというのは、シューマンとクララの関係には当てはまっているようには思う。


ニーチェの「ツァラトゥストラはこう語った」の中に、こんな表現がある。

 
「かつてわたしは創造者として、道連れを捜した。わたしの希望の子どもをさがした。しかし、どうだろう、そうした子どもたち

は、まず自分で創造するものでなければ見つかるものではないとわかった・・・・・まことに、ひとが心底愛するのは、ただ自分

の子どもと、仕事だけだ。そして自分自身への大いなる愛があるとすれば、それは子どもを懐妊している徴候にほかならない。

わたしはこのことを悟った。まだ、最初の春にめぐり合ったばかりだ・・・・・」

                         
                                (第三部 「来ては困る幸福」)


 一種誇大妄想的とも言えるような過激な言い回しであるが、ニーチェやシューマンのような非常に霊感にあふれた、芸術家の

中でもとりわけ創造的なタイプには当てはまると思う。ただしこの種の人間は通常の一般社会ではなかなか受け入れらえない。 

一般人の感覚ではなかなか理解できないからだ。事実、この二人は最後には精神を病んで、発狂した。

 
 サッカー選手の中にこんな天才的なひらめきで観客を凍りつかせるようなプレーをする選手がいたら面白いと思う。アフリカ

とか、コロンビアとか、ペルーの田舎にでもそんな才能を持つ選手は眠っていて、プロにはなれないで、偉大なるアマチュアと

してどこかで走り回っているかもしれない。ナショナルチームに入ってワールドカップには出られなくても、彼の天才は変わらな

いのかも・・・・。くだらないプロよりは、偉大なアマチュアでいるほうがましかもしれない。


 アントラーズもそんな埋もれた天才を世界のどこからか見つけてきて、たった一人でJリーグクラスのディフェンスをいとも

たやすく破るような選手を見たいものだ。そういうレベルの選手がいれば、木村主審がどうだとかなどと言う気にもならないだろ

う。彼が日本のサッカー界で生き残って堂々としているのは、日本のサッカー界がそういう存在を認めてしまう風土だからに他な

らない。せいぜいサポーターとしては、彼がまたアントラーズ戦で笛を吹く時は、さんざん野次って罵倒するくらいのものだ。

彼がいかに能力のない審判でも、町を歩いている時に、いちゃもんをつけて殴ったら、捕まってしまいますから(笑)

 
 法的には犯罪ではないにせよ、試合をめちゃくちゃにして、お金を払って楽しみにしてきたサポーターを怒らせ、不快にさせる

のは、一種の犯罪なのかもしれませんね。サッカーにもサッカー裁判所みたいな機関を作って、あまりに悪質なプレーをする選手

や、ひどいジャッジを繰り返す審判には、制裁を加えるのもいいかもしれません。












シューマンの「子どもの情景」は、子どもの純粋な世界への憧れで作った作品ではあるが、不思議なことに女性ピアニストでは、

あまりいい演奏はない。それはシューマンの子どもへの眼差しが、観念的なものだからだと思う。女性は生物学的に子どもを産

るので、子どもに対して観念的にはなりようがなく、もっと現実的だからだろう。だからアルゲリッチの子どもの情景は、あまり

にも生々しくて、生臭く感じる。内田光子のように理知的なタイプだと、かえってインチキ臭くなってしまうのが、シューマンの

難しいところだ。仲道郁代の若い頃の演奏や伊藤恵の方がずっと素直で好ましいと感じる。ホロヴィッツの「子どもの情景」は、

音そのものに純粋な美への憧れのようなものがあって、シューマン独特の音色が高い技術と叙情のバランスで鳴り響いている名演

だと思う。



山村   「あの木村さん、もうアントラーズの試合では笛を吹かないでもらいたいです」

小笠原  「あ、それはもう大丈夫だよ」

山村   「え!なんでですか?」

小笠原  「日本サッカー協会が彼を数年間、永平寺で修行させることに決めたらしい」

山村   「あはははは、それはいいっすね!坊主の修行するんですか」

小笠原  「そうだよ。一番下っ端から・・・・・」

山村   「最高じゃないっすか!三日と持たないでしょうね」

小笠原  「たぶん」

山村   「でも、サッカーの審判の資格に禅寺で修行三年とかいうのはいいですよね」

小笠原  「そうだね。下座心が身につくかも・・・」

山村   「審判は謙虚じゃなくっちゃね!」

小笠原  「般若心経の遠離一切顛道夢想って言葉、聞いたことある?」

山村   「おんりいっさいてんどうむそう??なんっすか、それ?」

小笠原  「悟っていない人間は、現実を逆さまに見ているってことだよ」

山村   「え!そうなんっすか?」

小笠原  「そうだよ」

山村   「でも、主審の木村は完全に現実を逆さまに見ていましたよね」

小笠原  「そうだね。でもあれが僕たちを拡大した姿なのかも」

山村   「・・・・・さすが、小笠原さんは深いっすよ。柴崎にも聞かせてやりたいなあ・・・・」


   柴崎が向こうから、深刻な顔をしながらやって来る。



柴崎   「恐怖がすべての禍と苦悩のみなもとだ」

小笠原  「え!!!」

山村   「あれ、柴崎さん、もう悟ったんですか」

柴崎   「恐怖を生み出す心のメカニズムを解明せよ」

小笠原  「・・・・・確かに君は俺の後継者だ」



シューマン  「アラベスク  作品18」

2012-04-07 20:45:48 | 日記
 スポーツというのは、完全ではないにせよ、ある一定の公平性のもとで競われるものだ。判定が故意にせよ、気まぐれにせよ、

一方のチームに有利に行われるのは、スポーツではなく、八百長という。ジョルジーニョ監督が、日本のJリーグの審判のレベル

の低さを嘆いているが、今日の木村主審の三回の誤審は意図的であるか、無意図的にあるかに関わらず、サッカーのレフリーを

職業とすべきもののレベルに達してはいなかった。

 
 ビデオを見ればわかるように、新井場のファウルで足がかかっていたのは、ペナルティーエリアの外だったし、西に対するペナ

ルティーエリア内のタックルは、明らかにボールに行っておらず、PKである。後半、大迫がうまく槇野をかわしてしたシュート

のどこがファウルなのだろうか?もたれかかって大迫のプレーを妨害しているのは槇野の方だ。明らかにレッズは一点得している

し、アントラーズは二点を損している。
 
 
 このシーンに関してはビデオを見れば何度でも検証できるのだから、本人以外の複数の「プロ」のレフリーなり、それ相応の資

格のある人間が見て、明らかに誤審であるならば、意図的あるいは無意図的に関わらず、木村主審は制裁を受けて当然だ。これは

プロの選手が長い練習をクラブチームの方針の中で練習をしてきて、お金を払って観客が見に来ている試合であり、それを正しく

判定できない審判は、本来ならば辞めなければいけないものだ。プロというものはそういうものだろう。そうできないならば、制

度を変えていくべきだろう。

 
 その点、インタビューに答えていたジョルジーニョは、試合には勝てなかったものの、少し青ざめて唇をかみしめるようにして

発した言葉は、監督として「プロ」のものだったし、男らしかった。オリヴェイラなら激昂して、ジャッジの不公正さをわめく

ところだが、ジョルジーニョは判定は明らかにおかしいが、それでも何度かあったチャンスに決められなかったのに責任はある

という語り方だった。私はジョルジーニョは負け惜しみのような意識は全くなく、アントラーズの状況を実に客観的に冷静に見て

「良くなってきている」と言っていると思う。私はジャッジのいい加減さに怒りがなかなかおさまらなかったが、ジョルジーニョ

の話を聞いて、やっと気分が落ち着いた。やはり経験してきたものがワールドクラスなのである。本音は、「あんな審判はプロの

レベルに達してないから辞めてもらいたい」くらい言いたかったのかもしれないが、さすがに控えめなコメントではあった。

しかし、アントラーズのサイトのジョルジーニョのコメントを見ればわかるように、今日のジャッジへの失望は明らかだ。


 あまりに早い時間帯に、梅鉢からの素晴らしいクロスに興梠が決めたのが、レッズの流動的な前線の攻撃を呼んでしまったの

かのようだ。前半はFWの三人に対してマークがずれてしまって、空いているスペースに完璧なパスを出されてしまった。その

あとは、見ていて何だか良くわからないバタバタした奇妙な乱戦。こういうときはベテラン選手が多いと落ちつくのだろうが、

梅鉢、山村、土居らの若い選手はレッズのリズムに合わせてしまって、ペースがつかめなかった。


 後半の大迫のシュートは完全に得点になっていたが、交替したジュニーニョも良くなかったし、アレックスも今ひとつだった。

最も目立っていたのは右サイドに入った西で、質のいいクロスを何本か出していた。記録上は一得点で終わったものの、興梠と

大迫の運動の連動性が出てきて、いい形を作れるようになってきている。


 今日勝ってリズムに乗りたかったが、ジョルジーニョの言うように、流れが変わってくるときをじっと待つことが、今一番必要

なことだ。後半、遠藤の素晴らしいシュートは惜しくもクロスバーに当たってしまい、試合後泣いているようだったが、たぶん

アントラーズには今が一番結果が出ないで苦しい時期なのだと思う。結果は出ていないが、見ていてやっていることは間違って

いないと思う。結果が出てくるまではじっと辛抱して耐えるしかない。


 それまではサポーターは彼らをじっと見守ってあげるべきだと思う。

遠藤選手は今日が、お誕生日だったんですね・・・・・だから悔しかったのでしょう。












 シューマンのアラベスクは、表向きはウィーンの淑女の好みに合わせて書いた作品らしいが、シューマン独特の微妙に絡み合う

旋律が美しい作品だ。ショパンの天才を称えたシューマンだが、ショパンにはない音色で音楽は彩られている。曲は大きく五部か

ら成り、「軽快にやわらかく」と指定されたリフレインが三度あり、その間にミノーレという短調のエピソードが挿入されている

構成になっている。


 ポリーニ、ホロヴィッツの演奏はともに素晴らしい。シューマンはショパンと違って女流でいい演奏は少ないが、そんな中エリ

ソ・ヴィルサラーゼのシューマンは素晴らしいものだ。



山村  「遠藤さん、すみません、お誕生日を祝ってあげられなくって」

遠藤  「いんだよ、あのシュートは思い切り打ったんだけど」

山村  「凄いシュートだったけど、惜しかったですね」

遠藤  「今のレッズはつかみどころがないね」

山村  「あれって本当の強さなんでしょうか?」

遠藤  「いやぁ・・・・どうなんだろう」

山村  「前半はマークしずらくって、マルシオにやられました」

遠藤  「柴崎はどうしてたの?」

山村  「あのジャッジに頭にきて、鹿島神宮を走ってました」

遠藤  「え?走ってたの。試合に出ればよかったのに・・・・」

山村  「PKはともかく、柴崎がいれば余裕はあったかも」

遠藤  「あいつは若いのに、時間を作れるからな。そこは梅鉢と違うよね」

山村  「基本的にのんびりしてるんでしょうね」

遠藤  「いつもどっか余裕があるヤツだよね」

山村  「遠藤さんのためにバーデーケーキを買ってくるって言ってましたよ」

遠藤  「え!!うれしいなあ・・・・あいつはあれで優しいとこあるんだよ」

山村  「そうっすね。ある女性と8ヶ月先のデートの予約をしたそうです」

遠藤  「え!8ヶ月?それまでまた地震でもあったらどうするのよ?」

山村  「東北人は、気が長いんだそうです」

遠藤  「俺も東北だけど・・・・8ヶ月先のデートは待てないなあ」


   柴崎がケーキの箱を抱えてやってくる。


柴崎  「遠藤さん、お誕生日おめでとうございます!」

遠藤  「ありがとう。今日は勝ちたかったよ」

柴崎  「あの、お願いがあるんですけど」

遠藤  「え、何だよ」

柴崎  「8ヶ月後、ふられたら僕の奥さんになってもらえませんか?」

遠藤  「嫌だよ。シュートだよ!シュート!!」

柴崎  「彼女のフェイントにひっかりそうで・・・・」

遠藤  「君の技術が上なら問題ないでしょ」

柴崎  「彼女、フェイントはワールドクラスなんです」

遠藤  「なおのこと、がんばりがいがあるじゃないか」

柴崎  「そうっすね!遠藤さん、今夜は飲みましょう!」

山村  「あれ、まだ19歳じゃ・・・・・」

柴崎  「そういえば、山村さんの方が年上だったんですね」

山村  「そうだよ、僕は大学出てるから。茨城の・・・・」

柴崎  「年下だって勘違いしてました。僕が先輩だって」

山村  「柴崎先輩、お慕いしています・・・・」

遠藤  「俺の誕生日にお前らの病気移すなよ!」



吉田拓郎  「春を待つ手紙」

2012-04-06 22:08:43 | 日記

山村  「柴崎さん、怪我のほうはどうですか?」

柴崎  「明日はちょっと無理かなあ・・・・」

山村  「まだ痛みます?」

柴崎  「太もものほうはたいしたことないんだけどね」

山村  「え?他にもどこか痛めたんですか?」

柴崎  「ハートの方をちょっと・・・・」

山村  「柴崎さんでも、ハートが傷つくことがあるんですか!」

柴崎  「俺はこう見えて、実は繊細なんだよ」

山村  「そうだと思ってました。ピッチではふてぶてしくして、陰で泣いているのかって・・・・」

柴崎  「ほら、川澄さんからの返事なんだけど」

山村  「何て書いてあったんです?」

柴崎  「リーグ戦で優勝したら、年末にデートしてもいいって・・・・・」

山村  「ええええ!!年末・・・・・まだ八ヶ月も先じゃないですか」

柴崎  「私のこと本当に好きならそのくらい待てるはずだって書いてあった」

山村  「あり得ないっすよ!柴崎さん、なめられてるんじゃないですか?」

柴崎  「ちょっとハードル高すぎない?」

山村  「女なら待つのかもしれないけど・・・・柴崎さん、男ですからね」

柴崎  「俺、けっこう待てる方なんだけど。男としては」

山村  「きっとじらす作戦なんですよ!サッカーのフェイントみたいなもんですって」

柴崎  「川澄さん、確かにフェイントうまいからなあ・・・・」

山村  「一点取ったらデートしましょうって、返事書いたほうがいいですよ。待てるわけないでしょうが・・・・」

柴崎  「いや、俺は待つ」

山村  「時間の無駄ですって!可愛い子は他にもいっぱいいるでしょう。さっきサインしてた子、良かったっすよ」

柴崎  「いや・・・・俺は待つんだ」

山村  「そういう悠長なこと言ってると、レギュラーの座を奪われますよ」

柴崎  「そういう問題じゃない」

山村  「柴崎さん、そんなに純粋だったとは思わなかったなあ・・・・女なんかいっぱいいるって」

柴崎  「明日も梅鉢出るんだろうな。ライバルはあいつだな」

山村  「やだなあ。妄想癖まであったんすか」

柴崎  「まずは優勝してからの話だけど・・・・」

山村  「やっぱ、東北の人って変わってますね」

柴崎  「気が長いとか、スケールが大きいとか言ってよ」

山村  「とにかく太もも早く治してくださいね」

柴崎  「川澄さんの写真、どうなった?」

山村  「あの・・・・僕はプロのサッカー選手なんで・・・・・」

柴崎  「レッズを叩くんだぞ」

山村  「わかってますって・・・・柴崎さんって意外な人格だ・・・・心配だなあ」











 
 横浜マリノスと大宮アルディージャの状態が悪かったとはいえ、アントラーズは次第に上向きになっている。ここで好調のレッ

ズに勝つことは非常に重要だ。とにかく先制したい。一点取れば意外と大量点を取りそうな気もしている。柴崎が出られないと

なると増田にがんばってもらうしかない。増田は日本代表に呼ばれた後はどうも精彩がないように思う。柴崎に負けないように

必死になってもらいたい。


 楽しみなのは、先日出たドゥトラだ。あの突破力は期待できる。特にジュニーニョとのコンビで、攻撃に新しい変化をつけて

くれそうだ。西、新井場の両サイドバックも何とか得点に絡んで欲しい。梅鉢がまた先発ならやはり注目だろう。


リーグ戦はまだ長い。レッズ戦から浮上していこう。


がんばれ!鹿島アントラーズ!!


ショパン  「マズルカ 第47番 イ短調 作品67-4」

2012-04-05 22:25:58 | 日記
 全部は見なかったが、なでしこジャパンが、ブラジルを4-1で破って、キリンチャレンジカップ2011に優勝した。正直言って

4-1の完勝という結果は少々驚きだ。出だしの頃はブラジルのパスワークはレベルが高く、ボールへの寄せの早さ、足元に激し

く来るサッカーに苦戦しそうに思ったが、1-1の同点になった後、持ち前の粘りと集中力で3点取ってしまった。


 ちゃんと見ていなかったので言う資格はないが、なでしこの細かいパスワークを使っての崩しと精神力は、やはり女子サッカー

では世界をリードし始めているということになるのだと思う。ワールドカップでスペインのパスワークを使ったサッカーと、なで

しこを比較したら、サッカーに本当に詳しい人は怒るかもしれないが、なでしこのスタイルは女子現代サッカーのスタイルとして

は、先端を行っていると言えるのではないか?


 とにかく相手が主導権を握っている時も、あわてず騒がずじっと耐え、小柄ながらもでかい女をふっとばして、ここぞという時

には必ず決める底力には驚きという他はない。「サムライジャパン」という言葉は、なでしこにふさわしいものになってしまっ

た。アントラーズに比べるのも変だが、例えば有効な縦パスがズバッと入るようなシーンは、なでしこの方がはるかに多い。

男子と女子のサッカーは違うと言ってしまえばそれまでだが、試合全体の流れを読む力や、精神的なタフネスさでも、日本代表を

はじめとして、男子のサッカー選手も学ぶべきものは多いと思う。











 マズルカは、ショパンが祖国ポーランドの農民色の強い舞曲のマズルカを、ピアノ独奏用に高度に芸術的に洗練させた音楽と

言ってよい。マズルカはもともとマゾフシェ地方の四分の三拍子の舞曲で、1600年頃には農民ばかりでなく、次第に一般市民

や上流階級のあいだでも踊られるようになったという。その後、ロシア、ドイツ、イギリス、フランスなどでも社交的な踊りと

してもてはやされた。ショパンのマズルカにも、ポーランドの民族主義の土着性と、洗練されたサロンの精神の混合が見られる。

 
マズルカは三拍子だがアクセントの置き方が独特で、第二拍や第三拍にアクセントを置いたり、第二拍と第三拍に同時にアクセ

ントを置くことを交替に行うなど、非常に独特なアクセント感覚を持っていて、演奏にはマズルカに関する知識と、演奏家独自の

柔軟な即興性がないといい演奏にはならないと言う。ショパン独特の高貴な詩的精神もふんだんに盛り込まれているので、ピアニ

ストの資質や才能があらわになる作品だと思う。

 
 永遠のスタンダードともいえるルービンシュタインのマズルカと、哲学的なエロチシズムにあふれたアファナシエフの演奏が

素晴らしい。この両方の解釈を許すマズルカという作品は素晴らしい。彼の練習曲集や前奏曲集とは性格が全く違うと思う。

 第47番のイ短調のマズルカは、1864年の作品だが、ショパンの死後に遺作として発表された作品で、非常に美しくかつ

官能的な作品だ。CDではやはりルービンシュタインとアファナシエフの両極的な演奏がどちらも素晴らしい。アファナシエフ

はマズルカについて、「マズルカは着色された思考である。それは困難な諸問題に近接しつつも、無意識の最奥の秘密を探りなが

ら踊るのだ」と述べている。

岩谷時子・野田暉行   「空がこんなに青いとは」

2012-04-04 22:05:07 | 日記

 ナビスコカップの大宮アルディージャ戦、マリノス戦で見られたような、上昇へのきっかけの一端が見える試合ではあった。

小笠原、梅鉢のダブルボランチと、再び梅鉢を起用。前回ほどは目立たなかったが、肝心なところでは体を張ったプレーで、ピン

チをしのいでいた。柴崎ほど試合全体をコントロールする力はないが、その分、気迫で相手の中心選手をつぶしにいく姿勢には、

非常に好感が持てる。柴崎のような広い視野でゲームを見られるようになれば、将来は間違いなくアントラーズを支える選手に育

っていくだろう。

 その柴崎だが、前半40分頃、太股の怪我をしてしまい、増田に交代した。興梠のゴールは、柴崎が綺麗な縦パスを大迫に出し

て、それを大迫がシュートしたボールがちょうど興梠の前に転がってきたのを蹴りこんだものだったので、柴崎の質の高いパスは

得点に絡んでいた。先発できなかった増田にとっては願ってもないチャンスだったが、いまひとつ元気がなく、柴崎が先発するの

はやむを得ないと感じさせた。                                            

 興梠は今期初得点。気分的には相当楽になったのか、得点後の表情は明るかった。ラッキーに近いゴールだったとはいえ、これ

をきっかけに少しずつでもいいから、自信を取り戻して欲しいものだ。動きそのものはかなりよくなって来たように見えた。た

だ、一点取って安心したのか、後半に気の緩みが早くも見られたのは残念だ。流れが来ている時は、どんどん仕掛けて得点を狙う

貪欲さが欲しい。

 
 その点、非常に期待が持てそうなのが、後半、ジューニョといっしょに投入された、ドゥトラだ。荒削りだが突進力があり、自

分一人で局面を打開しようとする強い意欲を感じる。ジューニーニョは独特のリズム感を持っているが、ドゥトラとのコンビは

良さそうに見えた。ブラジル人同士だからいいということはないだろうが、ジューニーニョも日本人だけの中にいるときより、

気分的に楽というか、うまく周囲にフィットするように見えた。ジュニーニョはまだ本調子ではないが、ドゥトラが彼の力を引き

出すきっかになるかもしれない。若い経験が浅い選手が多いせいもあって、アントラーズはまだまだ借りてきた猫のような大人し

さが目だって物足りないが、ドゥトラのような直線的に力で突進していくタイプは、是非とも必要だと思う。

 
 山村は今日はやや危ない不安定なプレーが多かったが、岩政がしっかりカバーしていた。新井場は左サイドに入って、右サイド

は西だったが、新井場の出来は良かったと思う。運動量も多かったし、シュートも積極的に打っていた。西の出来が前回に比べて

悪く、目立たなかったのが残念。西はいいポジションで待っている時が多いのに、周囲が彼を生かさない傾向は去年からあった。

西はいいクロスを出せる能力があるので、もっと積極的に攻撃に参加して欲しい。

 
 大迫は一人でドリブルで突破してシュートした場面と、興梠からのパスをシュートしてわずかにはずれた場面は惜しかった。

全体的は得点を取る匂いを感じさせるプレーが多いが、最後を決めきれない状況が続いてはいる。もう少ししたらふっきれたプレ

ーが見られるかもしれない。柴崎が退いた後、やはり全体をしっかり締めていたのは小笠原だった。全体の状況を見る目というの

は、何と言っても小笠原はずば抜けて優れている。後半、運動量が落ちることが多くなったが、柴崎、山村、梅鉢のような若い

選手をまとめられるのは、小笠原をおいて他にはいない。


 大宮はチーム全体として何をしたいのか全く見えず、アントラーズ以上に問題だらけで、選手全員が迷っているように見える。

そんな中、途中から入ったラファエルが素晴らしい個人技で、山村を置き去りにして、あわやゴールというシーンを作った。

まさに一撃必殺の、「殺し屋」的なプレーにはうならされた。












 昨日、ピンキーとキラーズの「恋の季節」を紹介したら、作詞をした岩谷時子が作った、「岩谷時子賞」というのを由紀さおり

が今日受賞したというニュースを聞いて驚いた。岩谷時子はまじめな音楽?の作詞もたくさんしているが、1970年のNHK全

国学校音楽コンクールの課題曲、「空がこんなに青いとは」はその代表的な曲だ。これは本当に素晴らしい詞と音楽で、当時たぶ

んまだ小学生か中学生だった私も、この音楽を鮮烈に覚えている。

 
 You Tubeの二つ目は、昨年の大震災直後の、2011年3月17日に、駒井ゆりこという女性が、たぶんやむにやまれず、自宅

で作った動画だ。あのような状況で、この人がこの作品を選んで、心を込めて歌っているということ自体に深い感動を覚える。被

災地でこの動画を見た人がいたとすれば、勇気付けられたことだろう。音楽の力のすごさを感じさせる動画だ。



山村  「柴崎さん、怪我大丈夫っすか?」

柴崎  「ううううう。今日は厄日だった・・・・」

山村  「光星学院、いいチームでしたね!」

柴崎  「もっと手堅い野球すれば、あと二点は取れてたよな」

山村  「でも9番までせこいバントなんか全然する気なくって、藤村君に真っ向勝負してたのは良かったすよ!」

柴崎  「マジで言ってる?」

山村  「マジっすよ!何で送りバントしないのかって思いましたけど、あれが光星の野球なんだって思いました」

柴崎  「五回が惜しかったね・・・・。でも藤村君から12安打はたいしたもんだ」

山村  「お互いに全然逃げないのが、見てて気持ちよかったっすよ」

柴崎  「梅鉢はどうしてたの?」

山村  「試合が終わったら一人で部屋で泣いてました」

柴崎  「ほんとかよ。こっちはショックで落ち込んで、怪我までしちゃって、最悪」

山村  「でも試合には勝ったし。川澄さんから返事も来たし・・・・・」

柴崎  「えええ!!!何?川澄さんの返事って何だよ」

山村  「あれ!さっき梅鉢さんが、柴崎に川澄さんから返事が来たようだって言ってましたよ」

柴崎  「おいおい、その返事、どこ行ったの?」

山村  「梅鉢さんが持って行ったみたいですよ」

柴崎  「・・・・・・・」

山村  「それで今日のプレーはなんか余裕なかったんすかね」

柴崎  「俺は余裕どころじゃなかったんだよ!光星は負けるし、怪我はするし」

山村  「もっと早く手紙のこと教えれば良かったっすね・・・・」


    柴崎、笑いながら、ひとり部屋の中を駆け回っている。


山村  「あれ?怪我はどうなったんですか?」

柴崎  「もう、治った」

山村  「別の病気の方は治ってないでしょう。重症みたいですから・・・・」

 

 


ピンキーとキラーズ  「恋の季節」・・・・・「目覚めよと、呼ぶ声が・・・・」

2012-04-03 22:35:02 | 日記
 今陽子のピンキーとキラーズ。これも懐かしい音楽だ。今陽子は、ピンクは着ないで黒のシルクハットなのに、何故、ピンキー

というのか?キラーズとは殺人者たちという意味か。殺人者といものの内実は様々で、実際に人殺しをしてしまう犯罪者から、強

大な権力の幻想に溺れて、全国民の面前で、臆面もなく正義の名の下に語って、人を陥れる連中など多種多様だ。       

「魂の殺人者」という言葉もあるが、殺人に匹敵するような悪事を働くものどもは、もちろん集団の権力の庇護の下でしか、堂々

とはしていられないものだ。不安になれば自らの卑小さを隠すために、さまざまな策略を用いては、自己の延命に汲々とする。


  今陽子は、ピンクを着ないピンキーだが、陽気で気のいい女だ。中身もないくせに偉そうにしている馬鹿どもを遠目に見なが

ら、青いシャツを着て海を見ていた男のことを歌っている。作詞は岩谷時子だ。この時代の歌謡曲は立派な人が詞を書いていたの

だ。原稿そのままに立派なことばかり言って、一つも心の奥底に入ってくる言葉を生み出せない、自称立派な人たちとは大変な

違いだ。

 
 何だか今日は機嫌が悪いのは、すごい低気圧が通過していて、気圧が下がっているせいだろう。キラーズの思考方法も天候や

気圧の変化には多少は影響されるのかもしれない。


 アントラーズには、「殺し屋」と呼べるような凄みのあるテクニックを持った選手は今はいない。ジョルジーニョは間違いなく

サイドバックの「殺し屋」と呼んでも何の違和感もないくらいの、凄みのあるプレーをする選手だった。ピッチ上ではそうだが、

インタビューを聞くとジョルジーニョは、謙虚な紳士的な男だ。

 
 大宮のラファエルは、「殺し屋」的なテクニックを持つ選手と言っていいかもしれない。柴崎と梅鉢は数年したら、ピッチ上で

はここ一番で牙を向く、一撃必殺の殺し屋タイプの選手になって欲しいものだ。











 事実上は牙を抜かれた虚勢だけのキラーズのために、すでに選んだバッハの、「目を覚ませと、呼ぶ声が聞こえ」を。

やはり他人にいくら言われても、なかなか目は覚めないものだ。自分から「見ざる、聞かざる、言わざる」の居心地良さに安住

していたいのだから・・・・                             

 
 アントラーズの若い選手たちも、先輩に言われなくとも、プレーや練習を見ながら、自分たちで目を覚まして欲しいものだ。

どんな巨大な国家も、どんな名門チームも、慢心して自分の姿を見失えば、消えてなくなる。











柴崎  「あのね、明日大阪桐蔭を応援したら、大宮戦は君にパス出さないよ」

梅鉢  「え!それなら昼間高校野球見て、試合には出ないことにします」

柴崎  「え!そんなの監督が許すはずないでしょ」

梅鉢  「つーか、柴崎さんの光星に勝たせたいっていう執念が怖いんです」

柴崎  「東北のチームは春夏通じて、一度も優勝したことがないんだよ。当たり前だろ!」

梅鉢  「だからって、青森を応援するわけにはいかないんっすよ」

柴崎  「甲子園の観客の反応が今から見えるようだね」

梅鉢  「それは・・・たしかに・・・・・甲子園の観客は癖があるんです」

柴崎  「時々、奇妙なコンプレックスを感じる観客だよね」

梅鉢  「あまりそういう本音は言わない方が無難っすよ」

柴崎  「俺はお前のそういうところが嫌いなんだよ」

梅鉢  「え!俺は本音で生きてますって!」

柴崎  「そうは見えないんだけど」

梅鉢  「さっき、川澄選手にファンレター書いたんです。半分は、ラブレターですけど」

柴崎  「・・・・・・そういうとこは本音じゃなくっていいんだよ。本気は出さない方がいい」

梅鉢  「大宮戦、いいパスどんどんくれるんでしょうね!」

柴崎  「約束する」

ショパン  「バラード第4番  ヘ短調  作品52」

2012-04-02 22:22:17 | 日記
 次は4日のナビスコ・カップの大宮戦。明日でなくて良かった。風速20メートルの暴風雨ではさすがに中止だろう。アントラ

ーズは、大宮、浦和、FC東京と好調なチームと続けて当たることになる。しかし、ガンバやマリノスのような不調のチームと当

たるより、アントラーズは好調でいいサッカーをする相手と当たった方がいい。

 
 もともとポテンシャルはあるので、相手がいいサッカーをすれば、それ相応なレベルで応じるのがアントラーズだ。例え結果的

に勝てなくても、去年からずっと見ていてその傾向は変わっていない。個人的には、アントラーズは本気になれば、大宮、浦和、

FC東京を倒せると思う。アントラーズはこの相手に三連勝できるポテンシャルはある。今まで一点も取れていないくせにいい加

減なことを言うなと叱られそうだが、大宮戦で先制できれば、アントラーズは何かが吹っ切れる。できれば厄病神と化した興梠に

決めてもらいたいものだ。しかしあの変な髪形は何なんだ?興梠は点を取るまでスキンヘッドでいい。あのちょび髭もなんか変に

おっさん臭い。プレーが不調だと見かけのセンスまで狂ってくるのかもしれない。ここは思い切ってスキンヘッドにして欲しい。
 
 
 初めて見た梅鉢は想像以上に良かった。アントラーズのMFはいい選手がひしめいているので、先発で出るのは大変だ。まだ、

本田拓也もいるし、ドゥトラも入団して、MFだけは二チーム作っても余るくらいだ。そんな中、若い梅鉢が気迫と落ち着いた

プレーを見せたのは素晴らしいことだ。

 
 試合後のジョルジーニョ監督のインタビューを聞いて、彼はもう一人一人の個性や実力、置かれている状況を把握して、長期的

な展望でアントラーズのことを考えていると感じた。もし、今年下位に低迷したり、万が一J2に落ちるようなことがあったとし

ても、ジョルジーニョを解任してはいけない。アントラーズを真に強いチームに立て直せるのは彼だけだ。数ヶ月結果が出なくて

も、ジョルジーニョを信じよう。彼は無意味なパスをなくしたいと開幕前に言っていたが、なでしこのサッカーはまさにそういう

サッカーだった。正直言って、頭のレベルはなでしこの方が上かもしれない。試合の組み立て方がクレバーなのだ。アントラーズ

は、もっと謙虚になって、なでしこのサッカーのビデオを見て、ゲームの組み立て方を学ぶべきかもしれない。

 
 次の大宮戦で好調の大宮を叩こう。そうすればそこからアントラーズは立ち直っていくと思う。















 バラードは語源的に踊りと密接な関係があったが、中世以降、次第に音楽に物語風の詩がつているものを指すようになり、その

後、踊りとの関係は薄れていった。ショパンのバラードは完全に彼独自の音楽で、音による物語詩とでも言っていいものだ。

第4番は、1842年の作だが演奏は難しいといわれる。最初に現われる第一主題は単純で可愛いが、これが全曲を通して何度か

現われる時に、対位法的な動きが絡んでくるのが難しいという。ショパンの最も創作力の充実した頃の作品だ。


 ルービンシュタイン、ツィメルマン、サンソン・フランソワの三つの演奏は、それぞれの個性が現われた名演だ。ルービンシュ

タインの暖かな品位、ツィメルマンの繊細さ、フランソワの天才的なひらめきと三者とも素晴らしい。個人的に惹かれるのは、サ

ンソン・フランソワのショパンだ。



山村  「柴崎さん!光星学院、ついに決勝じゃないっすか!」

柴崎  「明日、できるのかなぁ・・・・」

山村  「今日の試合は、アバンギャルでしたね!」

柴崎  「どこが?」

山村  「打線のつながりとか・・・・なんか東京のチームと匂いが違ってましたよ」

柴崎  「どう違ってたの?」

山村  「だからアバンギャルの匂いがしたんです」

柴崎  「かっこよかったって言いたいわけ?」

山村  「はい!独特なかっこよさがありました。関東一高はダサかったです!」

柴崎  「俺もそう思った。やっぱり青森はアバンギャルドだって・・・・」

山村  「アバンギャルで行きましょう。やっぱり青森のギャルは可愛い」

柴崎  「ま、大阪桐蔭のギャルよりは上だね」
 
梅鉢  「大阪のギャルはいいっすよ」

山村  「まさか、大阪桐蔭、応援するんですか?大阪なんて何度も優勝してるじゃないっすか!」

梅鉢  「もちろんですよ!俺、高槻の生まれなんですよ」

柴崎  「大阪にもアバンギャルドがいるってのを証明してもらおうじゃないか」

梅鉢  「難波あたりにいっぱいいますよ!」

柴崎  「光星が絶対に勝つよ」

梅鉢  「大阪桐蔭が勝つに決まってますって」

山村  「明日、甲子園が中止になったら大変だな・・・・4日は運命の日になりそうだ・・・・」

中島みゆき  「泥海の中から~信じ難いもの」

2012-04-01 21:34:07 | 日記
 キリンチャレンジカップ2011、なでしこジャパンとアメリカ戦、内容的には3-1くらいの勝ちだったと思う。なでしこジ

ャパンのいいところは、個々の選手の技術が正確で、無駄なプレーが非常に少ないところにある。アントラーズのようにゴールに

結びつかないパスが少ない。ほとんどのプレーがゴールという目的に向かっての一連の動きの一貫になっているところが素晴らし

い。個々のフィジカルではアメリカでは勝っているが、プレー全体の連動性の差は明らかだ。一人一人の位置がいいので、いった

んボールを失っても、セカンドボールを拾って二次的な攻撃にすぐに結びつく。攻撃面での無駄のない連動性では、むしろ男子の

日本代表より上だと言っていいと思う。

 チーム全体としての意思統一がはっきりしているので、見ていて気持ちがいい。シュートチャンスで必ずシュートする思いきり

の良さは明らかにアントラーズよりいい。はっきり言って戦って勝てるかどうか怪しいとすら思った。今のアントラーズでこれほ

ど細かいパスワークで相手を崩せるだろうか?好きな川澄選手もふわりとした芸術的なパスで近賀選手のゴールを生んだほか、運

動量も素晴らしく、男子顔負けのミドルシュートを連発していた。

 女子サッカーの現代性を考える時、なでしこのサッカーが明らかにアメリカをリードし始めたことがはっきり見えた試合だっ

た。スタミナ的にもタフだし、相手のペースになってるときも、全く崩れる様子がない。安心して見ていられるチームだ。

なでしこのサッカーはスペイン代表チームになるような可能性すらを感じる。と、昨日は日本の女性をけなしたような文章を書き

ながら、今日はべた褒めになってしまった。しかし、内容的にあれほどまさりながら、結果的に勝てなかったのは残念だ。

 アントラーズにもなでしこのような生き生きした元気の良さがほしい。


 








山村 「光星学院、勝ちましたね!」

柴崎 「野球は嫌いじゃないんだけど、なんか野球部の体質ってなじめなくてね」

山村 「ああ・・・・わかります」

柴崎 「下級生なんか奴隷みたいなもんだし」

山村 「外野で、オ~~~~ェ~~~~なんて一日中声出してね」

柴崎 「でも甲子園は全試合、NHKが放送してくれるからいいよね」

山村 「なんでサッカーの方が世界的なスポーツなのに差別するわけ?」

柴崎 「日本の被差別の問題と関係あるんじゃないの?」

山村 「えええ!!そこまで問題を広げていいんですか?」

柴崎 「少なくとも高校生までは、サッカーは野球に比べて被差別民なんだよ」

山村 「だから土日のNHKの7時のニュースでも、Jリーグは結果しか報道しないんですね」

柴崎 「それでワールドカップになると、突然サッカーが日本を代表するわけ」

山村 「なるほど、確かに・・・・」

柴崎 「ま、そういうことに無自覚でいるのが、必要な世界なんだろうねぇ・・・」

山村 「今日は珍しい話題ですね。Jリーグタイムで無視されても知らないっすよ」

柴崎 「あ、俺はNHKにいくら無視されても何とも思わないの。川澄さんにさえ無視されなければ」

山村 「今日は川澄さん、良かったっすねぇ」

柴崎 「川澄さんって、彼氏いるの?」

山村 「どうなんですかねぇ・・・・神戸だから野沢さんに聞いてみたら?」

柴崎 「伊野波さんが彼氏ってことはないよね」

山村 「美女と野獣ってこともありますから」

柴崎 「・・・・不安になってきた。野沢さんに今夜頼もうっと」

山村 「何頼むんですか?」

柴崎 「休みの日に何してるか聞いてもらわないと・・・・」

山村 「えええ!!それってヤバイっすよ、たぶん」

柴崎 「それがアントラーズのためなら・・・・」

山村 「????」



中島みゆきのアルバム、「親愛なるものへ」から、「泥海の中から」と「信じ難いもの」。高校生くらいの時、LPを買ってけっ

こう聞いた。中島みゆきのLPで持っているのはこの一枚だけ。最後の、「断崖」という曲が一番好きだ。You tubeには中島みゆ

きの歌での「断崖」はないのが残念。アントラーズもたまには、「信じ難い」ような試合を見せてください。愛の言葉はいりませ

んから・・・・。現実では、正直なところ「信じ難い」ようなことばかりだ。