ヴァンフォーレ甲府戦

　前半を見ていて、ヴァンフォーレ甲府のプラン通りに試合が進んでいるように見えて、気が気ではなかった。ほとんど全員が引いた守備のあいだを細かい

パスで崩そうとするものの、遠藤のミドルシュートなどはあったが、決定的なチャンスは作れなかった。このまま甲府が耐えて、後半に入ったら嫌な流れだ

と思いながら見ていた。シーズン初めのアントラーズだったら、このままズルズルと後半に入っていただろうが、この日は違った。

 

　前半ロスタイム左サイドでカイオがうまくマークを引きつけているあいだに、土居と柴崎のパス交換で土居がフリーになって、右足で狙いすましたシュート

はゴール右隅へ。何と言ってもこの先制点がとてつもなく大きかった。あそこで先制していなかったら、後半もずるずる守られた可能性はあったが、後半は

アントラーズのゴールラッシュになった。

 

  まずは、後半二分の土居の左足での綺麗な２点目、６分の柴崎の忍者のようにするすると上がった３点目、そして２３分には伊東の左足のアシストを金崎

が決めて４点目。あと２点くらい入りそうな気配もあったが、とりあえず完勝と言っていいだろう。今日は久しぶりに柴崎が素晴らしく、周囲が良く見えてい

て、質の良い縦パスを何本も入れていた。柴崎がゲームメイクをしっかりできたのは何試合ぶりか。今期に入って一番良かったかもしれない。あとは伊東

の出来も素晴らしく、 クロスの精度がだいぶ上がってきて、これなら西がいなくても安心して右サイドは任せられる。次節のレッズ戦は西が出るのだろう

が、伊東でも遜色ないくらいできていると思う。今日イエローカードをもらったら次節出場停止のカイオは今日は模範的な周囲を生かすプレーが良かっ

た。とにかくイエローをもらわないで良かった。

 

　遠藤はまだ完全に試合勘が戻っていない感じで、動きに精彩を欠いた。金崎はゴールは決めたものの、まだベストの状態ではない。優磨君はやはり二

列目ではなく、ＣＦで見たい。ジネイは４点リードしていたせいか、ややフワフワした感じ。どこかまだ怪我を怖がっているように見えた。ポストプレーはうま

いのだからもっとガツガツした面も出して欲しいものだ。昌子とブエノのＣＢも植田ほどの安定感はないが、かなり良くなってきている。ブエノは一対一の

対人能力がけっこうあって、どんどん力を付けていけば、植田を脅かす存在になっていくかもしれない。チームか置かれている状況はしっかり把握できて

いて気迫あふれるプレーが良かった。

 

  今日はなんと言ってもあわやハットトリックだった土居が爆発した日だった。先制点の繊細なボールタッチは見事。レッズ戦でも是非得点を狙ってもらい

たい。

 

　今日はありがたいことにサガン鳥栖が頑張ってくれて、レッズは引き分けに終った。フロンターレが試合終了間際に得点し、勝利してしまったのは残念

だったが、勝点差は１。まだ三試合ある。ファーストステージの優勝争いはかなり際どくなってきた。アントラーズとしては残り三試合全勝するしかない。

レッズ戦はアウェーになるが、試合内容はアントラーズの方が勝っているように見える。次節は大一番になるが、必勝を期待したい。

　

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名古屋グランパス戦

　カイオとブエノ、ナビスコ戦のふがいなさを引っくり返す、大活躍だった。中２日でちょっと信じられないような変貌ぶり。良く追いついて逆転できたな

あ。。。。もう疲れて足が止まる時間帯に最後の最後までアントラーズはあきらめなかった。金崎、西、植田がいない中で、この勝利は大きな賞賛に値す

る。

 

　今日のカイオは前節と違って、無理なつっかけをしないで、相手を良く見ながら落ち着いて周囲を生かすプレーに変わった。周囲が何かアドバイスしたの

だろうか。ブエノも湘南戦とは別人のようなオニの守備。シモビッチと永井に素晴らしい対応を見せた。何だ、やれば出来るやつじゃないか！気持ちの入っ

たスライディングが素晴らしかった。

 

　今日は金崎が体調不良でベンチ外。ジネイと赤崎のツートップだったが、赤崎は相変わらず決められない。決定的なチャンスに絡んだが、トラップが少し長

くなったり、細かいプレーが不正確で決まらない。ジネイももう少し素早いプレーが出来れば得点はできたはず。ジネイと赤崎では変化のある攻撃ができ

ず、ジネイの相方としては土居の方がいいように見えた。赤崎は今日も点を取れず、長いスランプが続いている。

　

　後半一分の田口の豪快なミドルシュートはあまりにも見事。曽ヶ端は取れないとしても、とにかく飛ぶべきだろう。全く動かないというのはどうか？でもい

くつかファインセーブもあって出来は良かった。とにかく後半４１分の左サイドからの永木のクロスに飛び込んだ優磨のヘディングシュートが見事！久しぶ

りに優磨の気迫を見た。後半１１分にカイオはロングフィードから土居が触れたパスを決めて１点目、アディショナルタイムに土居のパスから抜け出したカ

イオは、冷静に流し込んだ。カイオは相手ＧＫの位置を落ち着いて見極め、いいコースにシュートを打てたのは素晴らしかった。

 

　　ベストメンバーが組めない中でこの勝利はうれしい。２－１になった時は苦しいかと思ったが、逆転してくれて最高の気分！良くやった、鹿島アントラー

ズ！レッズとの直接対決までこの勢いを続けよう！

 

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ナビスコカップ・湘南ベルマーレ戦 ２

永木　　　　「先制したときは行けると思ったんだけど」

優磨　　　　「すごい出足でしたよ。あっという間にかっさらって・・・・」

永木　　　　「足の長さは優磨君と変わらないんだよ」

優磨　　　　「それって誉めてるんすか？」

永木　　　　「お互いダックスフンドタイプだよね」

優磨　　　　「ダックスフンドって・・・・・ねえねえ土居さん、ひどいって思いません？」

土居　　　　「別にいいじゃん。ダックスフンドでも柴犬でもコリーでも」

優磨　　　　「あっ！土居さん、柴犬に似てますよね！」

土居　　　　「えっ・・・・・初めて言われたな。小笠原さんも何かに似てるよね」

永木　　　　「チャウチャウだな」

優磨　　　　「チャウチャウ・・・・・目のあたりですか」

永木　　　　「小笠原さんも足短いよね。。。。あ、来た来た」

小笠原　　　「しかし昨日の負け方はひどすぎた。俺もがっくし」

優磨　　　　　「何が悪かったんですかね？」

小笠原　　　「なんだかなぁ。。。。」

永木　　　　　「湘南の菊池ね、前から仲良くって、いつも一緒に飯食ってたんです」

土居　　　　　「彼が入ってから流れ変わりましたよね」

永木　　　　　「彼は真面目なんだよね。ガッツもあるし」

優磨　　　　　「俺も真面目っすよ」

小笠原　　　　「何で後半のヘディング決めなかったんよ」

優磨　　　　　「何か入らなかったんすよ。自分では決まったと思ったんですけど」

永木　　　　　「可愛い女の子でも目にはいったんか？」

優磨　　　　　「俺は真面目っすからそういうことはないです」

土居　　　　　「僕も真面目だからそういうことはない、あ、曽ヶ端さんだ・・・・」

曽ヶ端　　　　「優磨、決めなきゃ、ダメだっぺよ！」

優磨　　　　　「なんすか、急に茨城弁で・・・・・」

曽ヶ端　　　　「ごじゃっぺやっちゃ、ダメだっぺよ」

小笠原　　　　「そういや、昔、野沢もごじゃっぺ、ごじゃっぺって言ってたな」

永木　　　　　「どういう意味なんですか？僕はシティーボーイなもので」

曽ヶ端　　　　「昨日のカイオみたいの、ごじゃっぺっていうのね」

優磨　　　　　「カイオは昨日は良くなかったなぁ・・・・疲れてたのかな」

土居　　　　　「なんか彼女とうまくいってないらしいっすよ」

小笠原　　　　「紹介した俺としては責任感じるな」

優磨　　　　　「俺にも紹介してくださいよ」

小笠原　　　　「三冠取ったら紹介する」

優磨　　　　　「もうナビスコは昨日で終ったんすよ、今年はもう三冠はない」

小笠原　　　　「去年の優勝は気分良かったなあ・・・・・」

曽ヶ端　　　　「あの感動は良かったなあ」

優磨　　　　　「小笠原さん、去年は頭をボコボコ叩いてすみませんでした」

小笠原　　　　「あれ以来頭痛がするようになった」

優磨　　　　　「えっ！頭痛？似合わないっすね」

小笠原　　　　「こう見えても繊細なの！」

土居　　　　　「俺も繊細・・・・・・」

曽ヶ端　　　　「俺も繊細・・・・・・」

永木　　　　　「俺は繊細に見えて、実は豪胆・・・・」

ジネイ　　　　「俺も繊細に見えて、豪胆」

土居　　　　　「いつからそこにいたの？愛するジネイちゃん・・・・」

 

茨城新聞を見たら、石井監督のインタビューで、「敗因は選手交代が遅すぎたこと」と言ったとか。それは早すぎたか、しなかった方が良かったかの間違

いではないかと思うんですけど・・・・。小池君ももっとやれそうだったし、カイオがひどすぎましたね。次のグランパス戦まで引きずらないようにしたいです

ね！

 

 

ナビスコカップ・湘南ベルマーレ戦

　いやあ、とんでもない試合見せてもらいました。負けたのは必然とも言える。まずはブエノ。ひどいＣＢですなあ・・・・植田と昌子のコンビの時とは天地の

差。１点目の失点のボールの追い方もひどかったし、ああなったらファウルで倒すしかないでしょうが・・・・これじゃ今まで使われなかったわけだ。何てひどい

の連れてきたんですかね。昌子もいつもの連携ができなくて、２点目の失点ではＣＢのど真ん中を綺麗にパスを通される有様。ベルマーレに３失点というの

はあまりにひどいんじゃないですか！

 

　やはり交代選手の差がでましたね。なんでカイオを入れたんですかね。カイオはゲームを舐めきっていたように見えました。簡単なボールロスト、無理な

つっかけ、ミスパスなど、最低のプレーが満載でした。石井監督の指導がなっていない。こんなふざけたプレーを観客のいる前でできるというのは、もう

根性が腐っているとしかいい様がない。しばらく試合には出させない処置を取りたいくらい、すべてにだらしなかった。見ていて追いつかれたらカイオを入

れたせいだと思っていたが、まさか最後に逆転されるとは・・・・・まったく情けない試合の締め方でしたね。

 

　かなりメンバーを落としたものの、２点取ったまでは悪くはなかったですよ。確かにやや落ち着きはなかったけど、パスはしっかり回せていたし、動きに連動

性もあった。１点取られた後も形は作れていた。優磨君のドフリーのヘディングをはずしたのが痛かったですね。とにかくカイオを入れてからすべてがおかし

な方向に行き始めたように見えた。攻守のリズムが崩れたのはカイオの怠慢プレーから。カイオには厳罰ですね。なんか混乱してよくまとまらないです！

 

  特別指定選手の小池君や太郎君はそれなりにやっていたし、特にプロ初先発にしては小池君は頑張っていた。ジネイもボールが収まって、周囲をうま

くいかすプレーが出来ていたのに・・・ブエノだったら青木の方がマシだっただろう。遠藤と中村が怪我なのが痛かった。そのチームの危機を甘く見ていた

カイオはお馬鹿としかいいようがない。今、カイオがお馬鹿でいるのを見抜けない石井監督もお馬鹿としかいいようがない。小池や太郎君は素晴らしいと

は言えなくてもお馬鹿ではなかった。お馬鹿による大逆転劇を見せられた我々は、どうしたらいいのだろうか？

 

大宮と神戸が勝って、これでナビスコは終りました。しょうがありません。リーグ戦に集中しましょう！それにしても悪影響の残る嫌な負け方になってしま

いました・・・・残念。

横浜マリノス戦

　ふう・・・・心臓に良くない試合だった。特に後半はセカンドボールを拾えず、パスもつながらず、一方的に押し込まれる時間帯が長かった。見ていていつ失

点してもおかしくないなと思って見ていた。マリノスのマルティネスと斉藤にはやられっぱなしという感じだったが、最後の最後だけ何とか守りきった。マリノス

に点が入らなかったのは、半分以上運が良かった、サッカーの神様が今日はアントラーズに味方しただけという感じ。試合終了の笛が鳴って私もガックリ疲

れが来た。確かにアントラーズもチャンスを作っては決めきれない時はあんな感じではあるが、特に後半はやられっぱなしで、全くゲームが作れず、何とか

逃げ切れたとは言え、ほめられた試合ではなかった。

 

　先制点は左サイドからの柴崎のＦＫが非常に質が高かった。久しぶりに柴崎のいいＦＫが見れた。金崎が体ごと飛び込むようなヘディングでわずかにコー

スを変えてゴール。ジャンプして先に体を入れたのがうまかった。この先制点の後は、しばらくアントラーズが良かったが、いつの間にかマリノスがゲームを

支配し始め、その流れは基本的に後半もずっと変わらなかった。押し込まれ続けて先制点をやっとの思いで死守した苦しい試合。

 

　昌子と植田の両ＣＢは今日も素晴らしく、間一髪のところで決定的なピンチを救ってくれた。植田は中二日、頭を怪我で九針縫ったとは思えない気合の

入った守備。昌子も良く頑張ってくれた。遠藤と中村が怪我。ボールを中盤で収めるタイプの選手がいないので大変だったが、太郎君は頑張った。特に

マルティネスとのマッチアップは体を張って見ごたえがあった。カイオは先発して軽いプレーをするときのカイオ。決定的なパスでミスをしたり、不安定な

プレーが目立った。やはり中村の次に出た時の方がいい。赤崎は目立たなかったが、守備でよく相手を追い回していた。ただボールの細かいミスタッチ

も多く、ジネイだったらどうだったのだろうか？と思わせた。攻撃面ではジネイのほうが面白かったかもしれない。

 

　後半赤崎に交代した土居も動き回るもののシュートをふかしたり、期待に応えるようなプレーはできなかった。優磨君も最近はギラギラ感がない。小笠

原が軽い怪我をしたようだがどの程度か心配だ。今日のようなバタバタした展開になると小笠原が試合を締めてくれないと困る。さいわい交代した永木も

いい出来で素早い出だしでピンチの芽をつんでいた。西がイエローをもらって次節出場停止は痛い。ここは伊東のチャンスだ。

 

　しかし、遠藤と中村の怪我の程度はどのくらいなのか？１８日のナビスコの湘南ベルマーレ戦でも使えないのだろうか？太郎君は頑張っているが、や

はり不安は残る。今日少しレッズ戦を見たが、動きが重たく調子は下降気味に見えた。サガン鳥栖戦も引き分けか負ける可能性は、かなりあると見た。

むしろ不気味なほど好調なのは川崎フロンターレ。とにかくリーグ戦は残り五試合しっかり勝ってもらい、天命を待つしかない。数日間は明るい気持ちで

過ごせるのがうれしい。

 

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ジュビロ磐田戦

　昨夜は疲れていたので記事を書くのは明日にしようと思い、床に付いたのだが、勝てなかった悔しさと、それ以上に何故勝てなかったのか？という思いが

次々に湧いてきて結局一睡も出来ず、朝の四時半に記事を書き始めた。

 

　色々考えたのだが、責任の９９パーセントは石井監督にある。選手たちはそれなりに十分よくやったように思う。特に先発して９０分いいプレーをしたカイオ

は素晴らしかった。全体的にカイオアントラーズと言ってもいいほど、ドリブルが切れ、相手を混乱させていた。

　

　問題なのはまずスタメンとベンチ入りのメンバー構成。山本が怪我明けで十分でないのは練習を見ればわかっただろう。どうして伊東を入れて万一の

時の用意をしなかったのかだ。山本が本来の状態でないなら、右サイド伊東で、西を左サイドにいれるパターンで十分戦えるのは過去二戦でわかってい

たはず。

 

　あとは、中村充孝をベンチにも入れなかったことだ。前節は地味ながらもそれなりの仕事をやっていた。中村は体調でも崩していたのだろうか？前の晩ウ

ナギでも食べ過ぎて下痢が止まらなかったとか・・・・・そういうことがなかったのなら中村は入れておくか、もしくは遠藤の場所で先発させるべきだった。常に

スタメンが確約されているような遠藤は疲れている。ここ数試合はそれほどいい出来とは言えない。石井監督が誰もスタメンは確約できない主義を貫くなら

遠藤のポジションは中村や第二列目で使う土居にも争わせるべきなのだ。遠藤のポジションに鈴木優磨を入れるなど選手の特性を無視したおかしな起

用である。優磨は決定力はあるものの、ボールをキープし、素早く動いて連動して形を崩す起点になるようなプレーはしない選手だ。優磨を使うんだった

ら試合後半のＦＷしかないだろう。ジネイに代えるのは土居ではなく赤崎だろう。赤崎は相当フラストレーションが溜まって、何とかやってやる！結果を出

してやる！という気持ちになっているはずだ。ジネイを先発させるのなら少なくとも後半から赤崎を使うべきだった。私なら昨日は赤崎を先発で使い、チャ

ンスを与えたかった。

 

　中村や赤崎は、「お前はできるんだ」という自信をもたせてあげることが、いいプレーにつながるタイプの選手だと思う。こういうタイプの選手を腐らせ、

自信を喪失させたままにしておく石井監督の人心掌握術というのはまったくなっていない。結果を出したら次も使うべきだし、数試合も活躍しない選手は

はずべきだ。そういう意味で遠藤と柴崎は活躍の有無に関わらずレギュラーポジションが約束されているように見える。柴崎は前節で素晴らしいパスは

出したものの、全体的にアントラーズの組み立ての中心になっているとは言いがたい。昨日のように小笠原が献身的なプレーでピンチの芽を摘み取る

大切な働きをしてチームを牽引できるなら、永木は柴崎の代わりに出すべきだと思う。前にも言ったように、遠藤のポジションは中村や土居、あるいはカ

イオを右に入れて左を中村を使うとか、もっと色々なバリエーションを工夫すべきだ。能力のある選手はたくさんいるのに十分に使いこなせていないのは

石井監督の発想の貧困さ、大胆な策を取れない臆病さにある。石井監督はぐっすり眠ったんだろうな（笑）。

 

　注目していたジネイは急に力強さを増して、短いあいだに月面の上を走る走り方から、草原の上を走る走り方に進化した。どこまで使えるかは不明であ

るが、赤崎と交互に同じようなチャンスを与えるべきかと思う。ファーストステージの優勝争いは、レッズとフロンターレが連敗でもしてくれない限り、かなり

難しくなった。昨日は両チームとも好調で簡単には負けてくれそうもない。個人的にはアルビレックス新潟とレッズ戦で、アルビレックスがレッズを破ってく

れることを期待している。可能性が残っている限り、絶対にあきらめてはいけない。

 

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アルビレックス新潟戦 ２

　ジネイは一見すると頼りない。じっと良く見てもやっぱり頼りない。ヘディングシュートをするのかと思いきや、つるっとボールがすべったりもする。昨年は守

備で無理な体勢になって長い怪我。どうもこの男はアントラーズではそういう不運な巡り会わせで終ってしまうのか？と思いきや、一見、簡単だったとはい

え、昨日はゴールを決めた。これは昨年５月の広島戦以来の一年ぶりだそうで、しかも昨年はこのゴールがすべてだったから、アントラーズに来てまだ二

得点目。こんな助っ人ＦＷはほかのチームにはいない。というか存在を許されないだろう。高い移籍金を払って二年間で２点で終ってしまったら、これはい

くらなんでも高すぎる。ジネイはこれからやってくれるのか？私としてはやってほしい。一見頼りなさそうなひ弱そうな体型、月面の上を走るかのようなフワ

フワした不思議な走り方・・・・・「とても使えそうに見えないが、試合に出してみると不思議と得点してくれる」・・・・・これが私がジネイに求める理想像であ

る。常識では理解できないような貢献度を見せて欲しいものだ。

 

　昨日の先制点の起点となった永木の素晴らしい縦パスがあったが、茨城新聞のインタビューによると、永木自身は、「中村充孝が体を投げ出してパスをく

れた。あれが全て」、と中村充孝を賞賛している。そうか、そうだったのか！中村はあそこで大切な仕事をしていたんだ・・・・映像を見ていても気がつかな

かったな。消えていたようでなんかよくやっているような印象があったが、中村は細かいところで頑張っていた。「使えそうに見えて、実際使えているのだが、

影武者として動いている」・・・・・中村自身としてはドリブルで切れ込んでズバッと派手に決めたいところだろうし、私もそういうゴールを見たいのだが、影武者

的な活躍の仕方もある。テレビでは良く見えないが、チームメイトや石井監督には良く見えているのだろう。永木は優しくも中村への気遣いを忘れない。

 

　西の２点目だが、確かに左サイドバックとして左足のクロスはあげられなくても、ゴール前で利き足の右足でシュートを打てるので狙ってはいたらしい。

金崎がスルーしたのは背中に目が付いているような不思議な感じがしたが、あれは後ろから西が、「スルー！」と叫んだようだ。朝からゴールが決まる気

がしていたという西の予知能力が叫ばせたのだろう。あのシーンは、土居がうまく動いてディフェンスを引きつけて、奇妙な空間がぽっかり空いた一瞬を

柴崎が見逃さなかったのも素晴らしかった。あのタイミング以外にゴールは生まれなかっただろう。一瞬のマジックを見ているようだった。

 

　昨日の試合でしっかり崩せたのはあの二つのプレーだけ。チャンスは作れても決められないアントラーズが、少ない決定機を確実にモノにした。アント

ラーズにしては珍しい勝ち方だった。まだ、七試合もあるんだな・・・・直接対決も残っているし、まだまだチャンスは十分にある。ジュビロ磐田はここ数年

は、大切な試合で勝利をプレゼントしてくれている印象がある。とにかく必死で勝ちにいって欲しい。個人的には、ジネイのフワフワした走りから生まれ

る、「常識では理解しがたいゴール」を見てみたい。

 

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アルビレックス新潟戦

　この勝利は本当に大きい。後半２１分に追いつかれて引き分けていたら、もうファーストステージ優勝は絶望的だったと思う。良く突き放してくれた。たくさん

応援しに来ていたサポの気持ちが伝わったのだろう。追いつかれた時点で勝つのは難しいかと思っていたが、西が見事なシュートを決めてくれた。あの

シュートが決まっていなかったら、もう大変なことになっていた。

 

　前半は思ったほどアントラーズはゲームを支配できない。むしろアルビレックス新潟の方が出だしが早く、形は作れていた。今日も苦戦かな・・・・と思って

見ていたら、ボールを奪った永木が見事な縦パス一本、それを右サイド奥に持ち込んだ金崎がまだ絶妙なクロスで、ジネイの足元へ。ジネイは軽く合わせる

だけだったが、ジネイにしたらこのゴールは天にも登るうれしさだっただろう。ジネイはあまり動きがいい感じではなかったが、このシーンではベストの動きを

した。永木の縦パス、金崎のクロスが完璧で、ファーストシュートで先制できたのが大きかった。

 

　注目していたジネイはそのあとゴール前に突っ立っているような感じに見え、素早く動き回る土居などに比べるともっと動いて欲しいなという感じもしたが、

とにかく結果を出せたのは本当に良かった。これで精神的にも楽になるだろう。金崎は２点目もそうだが、今日は周囲を生かすプレーが光った。金崎は強引

に自分で局面を打開するだけでなく、周囲をうまくいかすのも立派。

 

　２点目の西のゴールも見ごたえがあった。右サイドにいた柴崎がうまく間合いをとって、ゴール前を良く見てここしかないタイミングでパスを入れた。金崎

はボールに触れずにスルー。近くにいた西がゴール右隅にシュートを決めた。これも１点目同様に柴崎、金崎、西の間合いの測り方とプレーのイメージの

共有があってこそできた見事なプレーだった。サッカーの神様はまだアントラーズを見放してはいない。

 

　今日は中村を先発させ、カイオを後半から入れたがその後に失点。守備のバランスはジネイと中村のいた時のほうが良かったようにも見えたが、石井

監督はジネイと中村を早めに交代させた。中村は左サイドでゴール前にドリブルで切れ込んでファウルをもらったシーンなど、目立たなかったが以前より

は明らかに良くなってきている。ジネイと中村の先発で、それから土居、カイオ、優磨の投入の方が相手は対応しにくいように思う。カイオを先発させ、９０

分使うとほとんどのチームがしっかり対応できるようになっている。

 

　やはりボランチは小笠原より永木を中心にする方がいいように思う。攻守ともに永木は気合が入っているし、いい状態だ。西の左サイド、伊東の右サイ

ドは悪くない。西が左サイドを上がって攻撃参加をするのは見ていて面白い。伊東もよく頑張ったと思う。

 

　新潟はしっかりしたサッカーをやっていたので、勝つのは大変だったが、とにかく勝ててよかった！この勝利は大きな意味を持っていると思う。アルビ

レックス新潟がレッズを破ってくれるのを願うばかりだ。意外にやってくれそうな気がしている。

 

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