全体的に見るとトリニータの試合だった。アントラーズの三点は、攻撃を組み立てて崩したものではなかった。いい内容だったトリニータにしては残念な
試合だったはずだ。トリニータの一点目の高松のゴールは、非常に高い技術の得点。胸でのトラップで左に落として、左足を振りぬいて難しいコースを決め
た。なかなか見られないレベルのシュートだった。
この試合に勝てた大きな要因は、前半のうちに柴崎が絶妙のシュートで追いつけたことだったように思う。柴崎はパスのように力を抜いたシュートで、コー
スを狙いすまして、ニア側に打った。ボールはシュートとしては遅いスピードでころころ転がって、ここしかない場所に吸い込まれていった。
私は前半36分にこのゴールで追いつけなければ、何となく負けていたような気がする。全体的に見て明らかにトリニータのサッカーの方が良かったのに、
勝てたのは、アントラーズに勝ち癖がつき始めているのに、トリニータは完全に負け癖がついているというその差だったと思う。
後半に入って、アントラーズの二点目は野沢の壁を越えて縦に鋭く落ちる素晴らしいFK。アントラーズでは野沢以外では決まらなかっただろう。しかし、野
沢も全体的に見れば、それほどボールにも触れずぱっとしなかった。あのFK一発に力を出した感じだ。
トリニータの二点目の森島のシュートは長いクロスが素晴らしかった。ほとんどせることもできず、ボールウオッチャーになってしまった。それからも全体
的はトリニータの時間帯が多く、アントラーズはダヴィやジュニーニョなどの単発のシュートがあるだけ。ジュニーニョに代えて前野が入ったのは意図がよ
くわからなかった。あそこは中村が出てくるべきなのだが。大迫はまだ怪我が完全に治っていないのだろうか?やはりダヴィの負担を考えると90分大
迫が出て欲しい。動きそのものは別にどこも問題ないように見える。
90分あたりにもらったFKに交替したばかりの遠藤がFK。ちょうどはねかえったこぼれ球がころころと左へ。それを大迫が非常に素早い動きで追いつい
て左足でシュート。相手GKの股下を抜く決勝ゴールになった。あっという間の得点だった。大迫にしてみれば、自分が出ないうちにずっと勝ち続けていた
のでとにかく結果が欲しかったと思う。これで一週間休んで鹿島に戻ったら、90分出てきそうな感じだ。ダヴィと大迫のツートップに早く戻して欲しい。
出来が良くなくても勝ちきる流れになっているのが大きい。昨年は内容が良くても勝てなかった。内容ではどう見ても勝ちなのに、勝利が遠いことが
多かったのを思うと、やはり監督の持つ運の強さみたいなものも影響しているのかなと思う。去年に比べて選手のパフォーマンスが特別良くなっている
わけではないのに勝っている。こういうシーズンは上を狙えるのもしれない。私としては5月3日のアウェーでのマリノス戦をいい状態で迎えて欲しいと
思う。現在のマリノスの快進撃がいつまで続くのかわからないが、アウェーでマリノスを叩くくらいでないと優勝は難しいだろう。
解説の増田は地味というかやたら暗い感じの解説で、顔もなんかむくんでいるというか、どこか病気なんじゃないかという顔つきだったが、見るべき部
分はしっかりみている解説だった。あまりにしゃべりすぎる明るい解説が多い中で、異色というか、何となく奇妙な誠実さを売りにした解説になっていた。
アントラーズにふさわしい名前の歌手だ。スガ シカオ。アントラーズを守護するシカたちの機嫌も良さそうだ。
川澄 「岳君、今日のシュートは頭脳的だったわ」
柴崎 「僕の一番いいのは頭脳なんだ」
川澄 「あらそんなことないわ、ルックスも素敵よ!」
柴崎 「男は顔なんてどうでもいいんだ。実力だ」
川澄 「岳君は、実力もすごいわ。わたしにはふさわしくないほど・・・・」
柴崎 「何を謙遜してるの?今日は少し変だね」
川澄 「岳君がまぶしく見えたわ」
柴崎 「僕をおだてるなんて・・・・・何か隠してるな?」
川澄 「何も隠してないわ」
柴崎 「僕にはわかるんだ。僕は愛してるからみんなわかる!」
川澄 「何がわかるの?」
柴崎 「他の男が君にアタックして心が揺れていることが・・・・・」
川澄 「・・・・・・・・何て鋭いの。岳君・・・・・・・」
柴崎 「今日のシュートはそういう君へのプレゼントだったんだ」
川澄 「え!私を思って打ったシュートだったの?」
柴崎 「そうだよ。打つ瞬間、奈穂美さんの声が聞こえたんだ」
川澄 「何て言ったの、私」
柴崎 「私が本当に愛しているのは岳君だけだって・・・・・」
川澄 「うれしいわ!本当にそうなのよ」
柴崎 「他の男のことは忘れるんだ!」
川澄 「そうするわ」
柴崎 「帰りに特別に頼んで神戸に寄っていくよ」
川澄 「来て!早く来て!」
柴崎 「コロコロシュートを打つんだ」
川澄 「遠慮しなくていいのよ。強いシュートでいいのよ!」
柴崎 「僕は頭脳的なシュートが好きなんだ」
川澄 「こういうときは頭脳はいらないのよ。単純にドカーンってのがいいわ」
柴崎 「よし!神戸の教会で・・・・・・」
川澄 「教会でどうするの?」
柴崎 「教会でサッカーはしないよ」
川澄 「まさか・・・・・・・・」
アントラーズにとって縁起のいい名前のスガ シカオでしばらく行きたいと思います。
ヴァンフォーレ甲府戦、休養をとって、コンディションを整えて欲しいです。
アントラーズ、ここ数試合が大事ですね^^