杉本太郎が今季限りで徳島ヴォルティスにレンタル移籍することになった。2016年の杉本のプレーを思い出すとしょうがないかな、というか
プロなら当然だろうな、という気がする。2016年の杉本は良くなかった。体が小さいのだから、斉藤学のように小回りの利くドリブルでかき
回すほどのテクニックがあるわけでもない。ゴールに向かう貪欲な姿勢も感じられない。と言うより、ボールをしっかりキープできないから
シュートまで行けない太郎ちゃん。PA付近を目的もなく行ったり来たりしているようにすら見えた。
2015年度はもっと切れが合って、これから伸びてくるのかな?と予感させるような何かがあったが、昨年は全く駄目だった。アントラーズ
に高卒で入って三年間、色々な経験を積むことが出来ただろう。アントラーズで三年間やったという経験の大きさの意味がわかってくるのは、こ
れからかもしれない。いかに今まで恵まれた環境でサッカーができていたか、アントラーズという名門クラブの一員として見られることの大きさ
がはっきりわかると思う。徳島ヴォルティスに行ってレギュラーを取れないようではいけない。是非、常時試合に出て、大きくレベルアップし、
杉本太郎がここまで変わったか!とアントラーズサポをうならせるように成長してもらいたいものだ。
太郎ちゃん、アントラーズでの三年間、ありがとう!徳島でがんばれ!
さて、ファジアーノ岡山の岩政だ。これは驚きの選択だ。アントラーズを退団し、タイに行ったときも本当に驚いたが、人生の節目で大胆な選
択をする男だ。複数のJのクラブの打診があったらしいが、それを蹴って、東京ユナイテッドFCという関東一部リーグへ行くという。
ファジアーノ岡山を二年でJ1に昇格させるというのは、自分に与えたミッションだったのだろう。それが出来なかった今、ファジアーノ岡
山に居続ける必然性はない、と岩政は考えたのかもしれない。常に新しい環境に身を投じ、チャレンジしながら、自分の中の可能性を開拓して
いくという心の持ち方は素晴らしい。今季のアントラーズがひどい結果で終わっていたら、岩政は監督候補の一人にしたかった。それくらい頭
のいい男だし、やることに彼なりの筋の通し方があるから、将来はアントラーズの指揮官として活躍してもらいたい人材だ。
岩政のブログのコメントを見ると、彼がいかにファジアーノ岡山のサポに信頼され、必要とされているかがよくわかる。そういう思いは彼も
百も承知だろうが、敢えてJ2の他のチームを選ばないのが彼らしい。クラブ史上初の選手兼任コーチという立場らしいので、指導者としての
力量も磨くつもりなのだろう。来季のアントラーズがひどい内容だったら、岩政のアントラーズ監督就任は考えてもいいかも・・・・と言って
も岩政はまだ34歳。小笠原や曽ヶ端よりも三歳も若いのだ。昌子や植田の台頭がなかったら、まだアントラーズのレギュラーも可能な年齢
だった。ファジアーノ岡山での自分の仕事は終わったと感じているようだが、これからどんなサッカー人生を送ってくのか楽しみだ。
さて、アントラーズには関係ない話だが、横浜マリノスの中村俊輔が、なんとジュビロ磐田に移籍するという。マリノスと言えば俊輔、俊輔
と言えばマリノスというくらい切っても切れない関係だったのに、何とマリノスを退団とはアントラーズサポですらショックを覚える。しかも
年俸は下がるというのに出ていくというのだから、今のマリノスにはサッカーを普通にしていくのが困難なおかしな事態が生じているに違いな
い。横浜マリノスは公式サイトで異例の声明発表をしている。マリノスファンに多大な心配と不安をかけたことを謝罪しているのだ。これで
マリノスのサポはかなり離れて、アントラーズのサポになってしまう可能性はある。これを素直に喜んでいいものか?俊輔はやはりマリノスの
顔としてマリノスで現役で終えてもらいたかったと思う。
こういうことがアントラーズで起こって欲しくない。例えば、小笠原が最後のサッカー人生をレッズで送りたいとか、柴崎が海外ではなく、
川崎フロンターレでプレーしたい、などと言い出すことは、冗談でもあってはならない。鹿島アントラーズは絶対にそういうことが起らない
チームなのだと信じたい。アントラーズの堅い絆、揺るぎないファミリー精神は、お金などには代えがたい貴重で美しく重たいものだと思いた
い。
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