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新たな安全保証体制・・・地域的相互防衛依存状態

2010-12-21 14:10:12 | 日記



安全保証って言うのは何も武力的抑止力とか、武力の均衡とか、そればっかりじゃないでしょう。

簡単な話。周辺国と、軍隊を前提にした共同海上救助訓練でも良い、そう言った共同演習の類で防衛力の相互依存性を強めて行けば良いわけだよね。建前でもさ、それは共同と言う既成事実ができるでしょう。既成事実は互いの武力的強制力にも影響する訳さ。

んで、最終的には有事の際の相互共助条約を締結する。これって参戦条項がなく物質的な共助でも良い。条約がある以上は有事の際、条約を履行するべく何らかのアクションを起こさなければならない訳だからね。それは国家としてプレッシャーになるよ。そのプレッシャーは「紛争の解決は平和的手段によって行う。」と言ったような非暴力的作用に繋がるでしょう。


ほら、俺も長期的と言う前置きで言うけど何も「国際的に新たな集団安全保証体制を作る。」とかでなくても、まぁ事足りることでもある訳さ。二国間、また地域的な体制作りで事足りるよね。

遠く遠くどっかの国が強力な弾道ミサイルを持っても明確な敵対でもない限り日本の脅威とは言えない訳だからね。米国ならまだしも、日本のような何もしない国においてだよ。隣国、また、それに準ずる関係性でもなければ直接的な脅威になんてならん訳さ。

まぁ、そもそも全ての国が参加すると言うことになると、これは膨大な時間を要するからね。まずは二国間、次に地域的、そして国際的に移行する。

韓国とは近い将来において演習やれそうだよね。それが常態化すれば実質的に脅威が減って行くことになる。領有権問題など反した意見を持つ以上、如何なる国でも脅威になりますよ。その中で互いに平和的手段を選択するか否かは政治上の国家的な関係性の問題な訳でしょう。


でも、これってさ。ある意味での敵対関係にある国同士なら、少なくとも報復力と拒否力があって抑止力が構築され「手を出せない。」と言う状態が、ある程度の期間続くからこそ、その状態に慣れて牽制の必要性よりも緊張緩和が勝り互いに動くことになるのでしょう。つまり初期的には報復的抑止力や拒否的抑止力を否定するものではない訳さ。まぁ、日韓の関係性については北朝鮮と言う要素が大きいだろうけどね。



他方の軍備が強力で抑止力を越えるほどの武力的強制力を持っているなら対等性なんて邪魔にしかならない。対等性を作るには武力の均衡は流石に必要だよね。

短期的ファクターを言えば、『互いに報復力と拒否力を十分に確保しているからこそ、そこに対等性が生まれ、互いに緊張度を下げようとする。』ってこともあるでしょう。

まぁ、これって例えば尖閣諸島での中国漁船問題における再発防止枠組み構築とかには必要な要素だよね。相互防衛依存なんて言うものも互いの主張の隔たりと武力の均衡の延長上にある訳さ。

まぁ、日本において、例えば中国と防衛の相互依存性を上げるって話なら、防衛交流を続けながら、日本は拒否的抑止力や報復的抑止力を上げ、互いに一切手を出せない状態を作り出し、それを常態化させ牽制よりも緊張緩和が重要だと思えるまで持って行く必要があるんじゃないですか。

まぁ、考えても見れば、例えば米露の核軍縮条約とか、そう言ったものって武力的均衡の常態化、つまり「互いに手は出せないんだよ。」って状態から緊張緩和の必要性が見えてきたってこともあるでしょう。ほら、欧州ミサイル防衛に関してNATOに対するロシアの軟化とかさ。この辺、色々と例はあるじゃないですか。




まず、日本に必要なのは、中国との防衛交流を続けること、できれば公的に昇華させる。米国とは連携を強化して十分な報復的抑止力を確保する。自前では拒否力を強化して拒否的抑止力を上げる。そして互いに「手は出せないんだよ。」って関係性を常態化させる。

手が出せない状態である限り、抑止力を越える武力的強制力なんて得られる訳がない。その体制ができあがれば『更なる牽制』なんてなんの効果も得られないことになるでしょう。つまり政治的関係性も良好になって行くしかない訳さ。

政治的関係性が良くなれば、相互防衛依存度を上げたり、共同行動も採れることになる。相互防衛依存度が上がったり、常態的に共同行動が採れることになれば緊張は少なくなり安全保障はより確実なものになる。そして最終的には互いに武力から手を離す、相互軍縮が可能になる訳さ。

まぁ、相互軍縮まで行くには、対中国として、日本は、より多く価値観を共有する国と連携して武力の均衡を作り出す必要があるでしょうね。中国として武力の必要性を認める国が一国でもあれば武力から手を離すなんてことにはならないだろうし、下手すれば軍拡の理由にもなる訳だからさ。




敵対関係にある国同士の相互防衛依存が主張の隔たりと武力の均衡の延長上にある以上、現時点で報復的抑止力も拒否的抑止力も否定はできないよね。まぁ、そう言うことさ。








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