tontonjyoのブログ

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防衛交流

2010-10-14 02:14:02 | 日記



最近あれだね。自らを左翼と称する方達も防衛交流を強化して軍事的抑止力の代替をなそうとか言ってるよね。自らを左翼と称する人達の主張とは自らを右翼と称する人達の主張よりも先進的で考える種になって面白い。

ほら、尖閣の領有とか日中では懸案がある訳で、安倍政権時に日中の防衛交流の合意を正式に発表していたよね。

今まで色々と防衛交流はやって来た訳でさ。まぁ、中国側におけるイージス艦の視察がアメリカの申し入れで中止になったとかもあったけどね。

日本財団が主催で、あくまでも民間としてやっている日中の防衛交流も今年で9年目なんだそうです。今年は、ほら尖閣の問題なんかもあって中国側の訪問が流れたようだけど、まぁ、それでも防衛交流は必要なんですよ。

例えば防衛交流によって互いの軍備の透明性を確保し、囚人のジレンマを防ぐとかさ。抑止力を保つなら少なくとも軍備は何らかの形で相対的であるべきだよね。つまり相手が軍拡すれば、こちらも軍拡する必要が出て来る。

軍備は基本的に将来の備えである以上、悲観的予測をしければならないでしょう。その中で、例えばB国が自らの手の内を隠し、A国の抑止力を無効にするような動きをすれば受け側であるA国はB国の軍備の内容が解らない分、悲観主義に則って過剰に反応せざるを得なくなる。その反応に合わせB国も動く訳なのだから、つまり過剰な軍拡競争に発展する訳だ。

過剰な軍拡競争を防ぐにはB国の軍備の内容を把握し、A国側は、それ以上のダメージを与える軍備を持たないようにしなければならない。それには少なくとも互いの軍備を明かにする必要があるでしょう。

互いの軍備の内容が明らかになった後でもB国が軍拡すればA国は相対的に対応しなければならないが、少なくとも過剰な軍拡競争は防げる。その一つの方法として防衛交流は有効な手段だと思う。疑心暗鬼をなくすと言う方向性だね。

更に進んで言うなら防衛交流を通してB国とA国で互いに手の内を明かし、自らの軍備を知らせ、それ以上の軍拡をしないことの確約を得ることができるなら、それは軍縮でも軍事力に頼らない平和でも、そのための第一歩になるでしょう。

他には、防衛交流を行うことによって互いの連絡システムを構築する。そのことによって事前の協議を可能にし、不測の事態が発生することを防ぐなんて方向性もあるはず。例えば尖閣における違法操業についての日本の対処で中国軍に対する連絡を持って儀式的に行うような構造を作り出すことも見えて来るんじゃないですか。

基本的に中国軍と自衛隊の相互理解は地域の平和と安定につながるってことが前提だろうから、対立の緩和と言う面で他にも色々と必要性はあるだろうなぁ。




まぁ、そうね。ここが左派の言う肝なんだろうけど、恒久平和の構築なんて観点で見ればA国とB国が互いに一つの方向性、例えば対テロや国際社会における平和の破壊者への対応などでも良いさ。そう言ったものに備えると言う体で防衛交流を重ねることで互いに軍事的な依存状態を作りだし、脅威の軽減を図ると言う方向性もあるでしょうね。共助、相互支援の構築。

まぁ、防衛依存を作り出すとして後は必要性をどう見出すかの問題だろうなぁ。ん・・・例えばB国を中国に置き換えるなら、何だろう、核弾頭が搭載可能な大陸間弾道ミサイル東風31の配備数がやばいところまで来ているとか、後続とされるけど、まだまだ不透明な東風41や東風5の配備とか、潜水艦発射弾道ミサイル巨浪2を搭載できる晋級原子力潜水艦の運用が見えて来ているとか。

空母ワイバークの改修疑惑とか殲15の開発が順調だとか、まぁ、これを単に対米抑止力を得るためにやっていると見るのは少々きついかもね。予測されるように米軍を越えようとしているように見える。つまり対米抑止力を増強して米軍を封じアジア地域での覇権を得ようとしているのでしょう。

だいたい東風31を配備した時点で大方の対米抑止力は得ている。米軍による中国への直接的攻撃は、この抑止力で防げるはずさ。それ以上の例えば空母とか原潜とか戦闘機とかはやはり核心的利益と位置付けている地域を得るため、第一列島線や第二列島線を越えるため、当該地域での覇権を得るためと見るのが正しいだろうね。

「日本に米軍基地があるから中国は軍拡しなければならない。米軍基地が撤退すれば中国は軍拡を止める。」なんて言う論調は流石に楽観的過ぎると思う。何故なら中国からすれば米軍の報復的抑止力がなくなることで、より少ない軍事力で覇権を得ることができるようになるからさ。最近の中国の動向を見る限り、それを否定できる根拠は乏しいよね。つまり日本とは向いている方向が違うと言うことさ。



防衛交流は必要。しかし、現時点では過剰な軍拡競争を防ぐことや連絡システムを構築して不測の事態を防ぐとか、また広い意味での対立の緩和のような効果しか見込めないと俺は思います。その先、米軍の報復的抑止力の必要性をなくすと言ったような恒久平和に繋げるには、もっと時間がかかるのではないですか。つまり現状の打破には使用できない。

中国との防衛交流の強化と言う主張は意味のあることだと思うが、まずは第一歩と言う位置付けが相応しいでしょう。そこから将来的なビジョンを描き、徐々に理想に近づける作業が必要なのではないでしょうか。




話はズレるけど、先日行われたASEAN拡大国防相会議では、それなりの成果も得たようで、そうね。北澤防衛大臣はASEAN拡大国防相会議が日本とASEAN諸国との国防分野での協力強化の好機になるとか言ってるようです。

会議自体の必要性を問うなら、南シナ海における懸案の領土問題に対する対応が主でしょう。ASEAN拡大国防相会議において会談を重ねることで場合を選定し、対処法の申し合わせができて行く、つまり拿捕などにおいての対応について儀式的にことを進める枠組みが構築されると言うことでしょう。

まぁ、そうね。日中の二国間のみでの安全保障の枠組み構築は無理でも日本としてASEANとの関係性を強化し、仲介を得て東北アジアまで拡大、日本、韓国、北朝鮮、中国と全体としての安全保障の枠組みを構築する方向性を見出せれば日本と中国の関係性の改善も見込めるかもしれない。それはASEAN諸国にとっても良い方向と言えるんじゃないでしょうか。


まっ、結局のところ、日本の外交力がどの程度あるかの問題でしょうけどね。






参考にさせていただきました

【朝日新聞】
http://www.asahi.com/international/update/1013/TKY201010130430.html

【HOTNAM!】
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-10-13/2010101301_05_1.html


 


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