
たまたま同時に借りたマガジン、TIMEとUS NEWS某号の記事は教育がテーマだったのですが、これがまー内容が極端!TIMEではアメリカの公立高校中退率の高さの問題に触れられていて、その率はなんと30%!アメリカの30%もの高校生は学校を中退しちゃうのですよ。ビックリー! 逆にUS NEWSでは、大学進学に向けての準備などさまざまなアドバイスが書かれてあり、まるでアメリカ中の高校生は一流大学進学に命がけ。
数字に出されていた高校中退率はほぼ間違いないだろうし、一流大学入学に向け躍起になっている高校生や親御さんたちの存在も実際多くあるとは思うのですが、もし片方だけの情報を見ていたら、アメリカの教育のありさまを少し誤解していたと思います。
私はアメリカのカレッジに通い卒業したので、このアメリカ滞在中知り合った人は大学に通うアメリカ人がほとんどでしたし、大学内には当然高学歴の教授やスタッフがゴロゴロいるわけで、そして数々のカレッジがある市に住んでいると、キャンパス外で目にするアメリカ人も大学生風が多いものです。それに加え、アメリカにはほぼ誰もが簡単に通うことができるコミカレがあることから、アメリカ人は皆、一生のうち一度はカレッジに通うものだと思うところがありました。でも、やはり貧富の差が激しいアメリカだけあって、学歴や教養に関しても同様に、国民の間で多きな差がしっかり存在するのでしょう。
高校中退率の高さを見ると、たかが2流大学(もしや3流?)を出ただけでも、自分は教養、学歴の面でははるかに恵まれていると思ってしまいますが、一流大学を出てこそなんぼやで、と伝わってくる情報を見ると、あー、私なんて全然あかんやん、とちょっと肩を落としてしまいます。しかも、将来的に自分が携わりたい分野は学士だけでは不十分なので尚更、自分はまだまだ教養不足、スキル不足、全く使えない人間―!と思えてくるのですよ。きっと修士号を得たら得たで、どうせPh.Dにはかなわない、なんてブツブツ文句をたれるのだろうなぁ。(上を見たらキリがないってやつですな)
話は変わって、今回高校を中退した人のエピソードを読み、実はちょっと泣いてしまいました。(←涙腺弱いので)いや、別に泣くほどの哀しい物語ではなかったのですが、他人ごとながら、どうかこれから頑張って欲しい・・・と切実に思ったのですよ。その記事には、高校中退歴のある21歳の男の子が、工場での仕事をしながら高校卒業の資格を取り、いずれはカレッジに進み、ポリスオフィサーになるための勉強を望んでいると書かれてありまして、「将来の夢を照れくさそうに話してくれた」という文を読んだとたん、涙がダダダー・・。なんかこういうのに弱いんですよね。(歳かね?)
でもこの彼はまだ21歳なんですよね。21歳ですよ!21歳!そんなん全然若いやん!まだまだ余裕でやり直し利くやん!私なんて30代半ばでやっとこさカレッジを卒業して、しかもその学士は使い物にならない・・・。目標達成にはまだまだ先は長い・・・。ガーン となると、私の立場のほうがよっぽど涙ものじゃぁ・・・(違)
あとは、高校の勉強と将来の繋がりを見ることができず(勉強の価値が感じられなかったわけですね)学校をサボり続けた結果、学校側から高校中退をあおられ、言われるまま中退に至った女の子の話もありました。その子曰く、誰かに引き止めてもらえたら、自分の人生は全く違ったはずだと。不良生徒を追い出したいだけの学校の考えにより、中退することになってしまったこの彼女場合、当時の学校側に対するやるせない気持ちが隠しきれないようでした。話によると、お金持ちの子供には学校の対応が違うんだと。お金持ちの子供にはしっかりとサポートが与えられ、たとえ不良であっても中退に追い込まれないのだと。あぁ、これは充分ありえそう・・・。
この彼女は後に高校卒業の資格を取ったようなのですが、その後コミカレに通うことはできなかったそうで。なぜならば「Stupidに見られたくなかったから」だと。うーん、その気持ちはわからんでもないですが・・・・つまらないプライドのために何かを諦めるというのは、それこそ本当のStupidだと思いまっせ。ま、現在28歳の彼女なので、今後周りの目が気にならなくなり、やりたいことのために学校に通う可能性もあるとは思いますが。(たとえば私みたいに)←30代 勉強したいと思ったのなら、恥を捨て早く学校に戻りなさーい!そこにはすばらしい経験が待っているはずですから~☆