Reason & Faith

2006年11月02日 | ユダヤ
仕事の休憩時間は1時間あり、早食いな私はたいてい20分ほどでランチを済ませてしまいます。(肉体労働なためか、お腹が空きすぎるんですよねぇ)で、残りの40分ほど何をしているかというと読書です!大学を卒業してから、そして仕事を始めてから帰宅後はヘロヘロ状態なため、プライベートで本を読むことがほとんどなくなり、このままではバカになる一方だ・・・と、職場に何か本を持って行くようにしてるのです。本を読めば賢くなるってわけじゃないんですけども、せっかく様々な英語の本に無料でアプローチができる今、その機会を逃すわけにはいきませんし~~。(←図書館で借りる)

先日某本を読み終え(20/20がらみの本。この話はまた後日。)、現在職場に持参している本は大学で履修したユダヤのクラスのテキストです。このテキストは授業でほとんど使われず、ほんの数チャプターを軽く読まされただけで(しかもクイズのためだけに)、実はテキストを購入せずとも、オンラインでそのページがプリントアウトできた程度のものでした。なのでテキストは購入せずプリントアウトで済ませていた生徒がほとんどだったとは思うのですが、私はしっかりテキストを手に入れました。なぜって?価格がお手頃だったということと、それはユダヤの歴史本だったから!とにかく西洋史が大好きな私ですし、しかもかなり読みやすい内容になっていたので(簡単歴史本って感じ)、今後何かユダヤがらみの事柄に触れたときに、参考書のように使えるかもと思ったのです。ということで、帰国に向けテキストを一気に処分した私でありますが、このテキストは大事に残してあったのですよ。

さてさて、ココまでは(しょーもない)前置きでありまして、メイントピックはReason & Faithです。

先日の某地方新聞記事に、Reason & Faithにあたるカリキュラムを一般教養必須科目として加える提案がハーバードで出されたということが書かれてありまして、これからの時代、宗教観念に関する理解と知識はHigher Educationに欠かせないとハーバードは考えているようです。記事に書かれていたとおり、今や世界中がモダン化され、一見宗教から遠ざかっているようでありながら、現代の社会・国際問題の多くは宗教がらみ。

“We are in an era in which misunderstanding, conflict and turbulence characterize our interaction with the Islamic world. Debates continue about the teaching of evolution. And religious beliefs play an important role in disputes over stem cell research, abortion, euthanasia, and same-sex marriage”.

アメリカ国内だけでなく、世界をリードすることになるハーバードの若者たちは、少しでも宗教観念への理解力を養わなければならんわけですな。もちろんこれはハーバードの生徒だけに限りません。アカデミック分野の代表、指揮者でもあるハーバードの影響力は多大なもので、今後他の大学もこの新しい目論見を取り入れるだろうということで、Reason & Faithカリキュラムは、英語・サイエンス・アートなどと並び、誰もが一般教養として履修することになるのではないかと・・・。

一般教養課程の一部程度、1クラス程度で宗教の全てを理解できるわけもないですが、そして多少個人差があるにしろ、3クレジットの威力は大きいと思います。私が大学で履修したユダヤのクラスは宗教観念理解への足がかりに充分なもので、同時にユダヤのみについて学んだだけで他宗教への興味にも繋がりました。何しろ宗教に縁がなかった私からすると、全くの新しい世界を知る、いいきっかけになったんですよねぇ。それに新聞に書かれていたとおり、アメリカにいると特に、社会・国際問題は宗教がらみばかり!留学前の自分ならば、宗教に関ることは自分には関係ないとそっぽを向き、こういった社会問題に気に留めることなどなかったはずですが、かすかな知識と教養を持つだけでも、問題の根本に多少でも近づくことができ、無関心精神からの脱出にもなります。(当然ポリサイの学習にも役立ちました)人間人とのかかわり無しでは生きていけないですから、世界が狭まった現代ですから、異文化・異宗教を持つ周りへの感心、理解は大事ですよねー。直接の社会問題解決の張本人にならなくとも、プライベートなコミュニティレベルででも、この大学の新しい試みが今後、お互いの理解と平和に繋がればいいなーと思います。(大学に行けない人はどうなるの?って感じですけど・・・。)

再びさてさて、私がカレッジで学んだユダヤのクラスが、ハーバードの指す「Reason and Faith」にどこまで当たるかわかりませんが、私がこのクラスを履修した理由は、一般教養の「Diversity単位」が必要だったからです。恐らく宗教に限らず、異文化を学ぶクラスであれば、そのDiversity単位になったと思います。とりあえず宗教のクラスを一つでも取っておいてよかった☆ここから学んだことは、いつもながらですが、ほんとかけがえのないものですわー。個人レベルではなかなか新しい世界にアプローチする機会はありませんから(←特に私はバカだから)、大学の一般教養ポリシーにナビゲートしてもらえたことに感謝しちゃいます。

そんなこんなで、いつものごとくありきたりなことを書いちゃいましたが、宗教は大学で履修するクラスのお薦めの一つです。イントロ・コースはちょいたいくつになる可能性大ですが、それを超えた特定の宗教のクラスはなかなかやりがいがあるかも。それに私のクラスは幸い、毎週あったクイズ以外全てペーパーだったのでまだよかったですが、こういった哲学系のクラスはIn-Class Essayで評価される可能性大なので、英語を書くのが苦手な人には辛いものとなるでしょうが、それでも!是非是非履修してみてください☆よい経験になること間違いなし!(ほんまかい)