Stumbling on Happiness

2007年01月06日 | 心理学


先日から読み始めたStumbling on Happiness。タイトルからお分かりのようにまたまた「幸せ」に関する本でございます。最近仕事疲れがひどく(ブログは更新できてるけども)、この本を仕事に持参し忘れたせいもあり、今のところまだ2章ほどしか読めてないのですが、実は早速ツボに嵌りました!(叫)ということで、この本についてブログ記事にするのはまだ早いと思いつつ、読めば読むほど書きたいことが出てきそうな予感なため、早速興味深く感じたことを書き残したいと思います。

▼Stumbling on Happiness Official Website(お薦め)
http://www.randomhouse.com/kvpa/gilbert/index.html

この本の著者はハーバードで心理学を教えているPh.Dで、早速本のとりこになった私は、「あぁ、この教授に心理学を教わりたい。」と、心底思った次第であります。コミカレ留学を急遽変更し進学することにしたときは、「大学教育が受けられるのであれば大学はどこでもいい。とにかく学べればいい。」と思っていましたが、一流大学と三流大学にいる教授の質の差はどこかあるはずで(←言い過ぎ)、たとえアホなこの私でも、「どうせなら感銘を受けるほど立派な教授に教わりたかった。」な~んて、今更ながら思うんです。ま、たとえ望んでもさすがに一流大には入れませんし、教授の期待に応えられる生徒になれるとは思えませんが。(情けな・・・)
(念の為、こういうものは教授との相性の問題もありますし、どの学校にもすばらしい教授は存在しますよ。ただその割合は低いはず。)

そんなことはともかく、まずこの本に早速とりこになった理由は内容がHappinessについてだからだけではなく、留学中学んだ心理学と人類学が合わさったものだから!うーん、こういうの私得意ですよね。過去に学んだことに少し触れるだけでもついつい感動しちゃうんだなぁ。(あぁ、単純)でね、この本を読み、感動と共に少し不安に感じたことがありまして、それは「自分のFrontal Lobe(前頭葉)は壊れているのかもしれない・・・」ということです。

Frontal Lobeは人間の脳の一部で、未来のことを考える機能として重要な部分であるらしく、人間はそのFrontal Lobeを使い、未来に対する不安を感じ、そしてその不安への対処として将来の計画を立てたりするのだそうです。人間を含めたほかの動物の場合、過去の経験を通し近い将来に起きるであろう身の危険を予測しそれをかわそうとするのだそうですが、これは人間だけが持つ「未来を想像、予測し、計画を立てる能力」とは別物なんだとか。

▼Frontal Lobe (前頭葉)参照
http://en.wikipedia.org/wiki/Frontal_lobe

Frontal Lobeは未来を考える部分なので、たとえダメージを受けたとしても過去や現在について考えることには全く影響がないらしく、事故によりFrontal Lobeにダメージを受けた人でも事故前と同じように生活を送り、誰もそのダメージに気付くことはないそうです。こういった点、人間はほぼ過去と現在のことだけを考えていれば問題なく生きてゆけるとも言え、著者の文中の問いかけにも、それならばわざわざ将来に不安を抱えたりせず、現在のことだけ考えていればそれで幸せなんじゃないか?・・・というものがありました。が、遠い昔にFrontal Lobeを発達させた人類、どれだけ努力しても生物学的に将来や未来のことを考えずには生きられないんだそう。それが発達したFrontal Lobeを持つ人類の運命!

が、ここで問題が一つ、先に書いた「自分のFrontal Lobeは壊れているんじゃないか?」です。なぜならば私はこれまでの人生、近い将来を考えることはしても、その先の先まで予測し人生計画を立てたことがないから。ガーン たとえば今回のアメリカ留学でもその部分がはっきりわかります。編入後ことはあまり考えずに大学進学へと進路を変え、使い物にならない専攻で突っ走り、そして編入してからも資金がなくなる前までに卒業することばかり気にしながら大学時代を過ごし、さらには卒業後予定になかったOPTを突如決行したものの、これまた予定外の仕事に就いている私・・・。そして悲惨なことにOPTを終えた後のはっきりとした行く先は今のところ全く見えない。(もちろん帰国して大学院資金稼ぎに仕事しますけど)

以前にも書きましたが、大学を卒業ししばらくたった頃、日本人留学生(大学院生)に「早く帰国して就職活動したほうがいいんじゃないのぉ?」と言われたことがあり、確かにそれは堅実な方向だったかもしれません。が!私は現実的でない希望を胸にやりたい仕事探しを続けることにしたんですよね・・・。(そして結局Low wage jobにたどり着く)下手したら無駄に1年を過ごしてしまう恐れもあるのに、そんな余裕があるとは思えない年齢なのに、目先の興味だけでアメリカに留まってしまった私はズバリ計画性のない人間・・・。

このように、私の脳は近い将来(ほぼ現在)のことだけしか考えられないようで、遠い未来のことなど全く頭にないようです。同級生の友人たちは、かなり前から老後に備え貯蓄したり、子供が手を離れた頃のことなどを考えているようなんですが、私は自分の老後のことなどほとんど気にしたことがありません。(とりあえず、老後はヤバイよな、とは思ってますが。でもそれだけ。)おい

前々から自分の頭の悪さには気付いておりましたが、今回一つはっきりとした生物学的欠陥が見えた気がします。

Frontal Lobeがいかれてた・・・・。

でも念の為、アメリカ留学を始めてから今現在まで、これでも10年、20年先のことを考えてやっているつもりなんですよね。満たされた将来が得られるよう、それなりに物事を選択しそれぞれ実行してるんです。でも・・・・現在の自分の状況を考えると、私はやっぱり賢くないかも。Frontal Lobeがいかれてるんだ、きっと。ちっ




辰年とConfucianism

2007年01月05日 | 政治学


たら~ん。このチャイニーズレストランでもらった辰年カレンダー、めっちゃめちゃ日本のカレンダーじゃないです?!漢字の「福」と、めでたい干支イラストのせいか、アメリカのカレンダーとは全く思えない雰囲気です。中国の「辰」は「イノシシ」ではなく「豚」だとどこかで知りましたが、ほんとに豚さんなんですねぇ。(感心)

さてさて、こういった「干支」は日本ではそこそこ気にされるものですが(何年生まれ?とか)、アメリカに干支の慣習はありません。もちろんこれは文化や歴史の違いからきてるんですが、日本は中国文化の影響を多大に受けてますから、中国の慣習の一つ、干支も長年使われているわけですよね。そして干支と同じく中国から受け継がれた慣習と言えばConfucianism(儒教)!
▼参照Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%84%92%E6%95%99

な~んて、何か特別なことを知っているかのような言い方ですけど、このConfucianismはアメリカ留学で学んだことの一つで、実は大学で履修した「Politics of China and Japan」のクラスでちょっとばかり教わったんです。詳しい思想は良く知りませんが、「年輩を敬う心」というのは孔子の教え:Confucianismの一つで、この思想は日本にも昔からあり、そのため日本人は相手の年齢をとても気にするんではないかと思います。つまり、もし相手が自分より年上であれば、それなりの敬意を表意しなければ!と考えるんですよね。(違う?)

「年輩を敬う心」というのは特に誰に教わったわけではないと思うんですけども、このパッパラパーな私にもしっかり身に付いてます。ま、時と場合によっては、年上だろうがなんだろうが態度はそう違わないかもしれませんが、私は基本的にある程度年上にはそれなりに気をつかいます。アメリカの場合どれだけ年が離れていようが、立場の違いがあろうが、ファーストネームで気軽に呼び合いますから、日本にありがちな「年齢差の壁」はほとんどみられません。でもそういうアメリカ社会にいても、やはり年下と年輩に対する自分の心境の違いは何気に感じるんです。たとえば、職場で年齢が離れた人には気持ち「受身」で話をしますし(ほんとに気持ち程度ですけど)、その仕事歴の長い人に対しては(よほどのことがない限り?)口答えやわかったような口は利きません。これって絶対にConfucianismの影響だと思うんですよねぇ。だってアメリカ人にはそういう部分はほとんど見られませんし・・・。

Confucianismの思想を少しでも知っている大学生や教授などで、ふとしたことで日本人の私の言動に対し、「それはConfucianismだよね」と言った人がいて、大学で(ほんの少し)日本政府を学んでいるときも、授業やテキストで日本人や日本政府に見られるConfucianismの影響について何度か触れられました。が、当の日本人である私は長年Confucianismなんて知りませんでしたし、年上を敬う心が中国の教えだなんて考えた事もありませんでした。

年齢差の壁のないアメリカ社会の空気は大好きですが、年輩や老人を敬う気持ちを大切にする中国や日本の慣習も大事だな、と思います。なぜならば誰も無駄に歳を取っていないから!こういうのは個人差が当然ありますけども、たとえば自分の10代の頃と比べると、やはり今の30代の自分のほうが知識も経験も豊富で多少なりともマシな人間に近づいている・・・はずなんですよ。そう考えると、きっとどの年輩からも学ぶ点はかなりあるはずだと・・・。でも当然若い人たちから学ぶこともたくさんあって、実際この留学中に知り合った年下の子達の中で感心させられる面を多少なりとも見てきて、年上が年下より勝っているとは一概には言えないんですけども、とりあえず、年輩を敬う気持ちは忘れずにいたいな~と。