授業日数

2007年08月20日 | 教育関連話
アメリカのカレッジの夏休みはとても長い。サマーコースを履修していたコミカレの夏はともかく、大学に進学してからはサマーコースが取れなくなり(Tuitionがアホみたいに高いので)、その間バイトをしていたものの、さすがに3ヶ月も勉強をしないと気持ちがかなりだれてしまう。学校の夏休みがこんなに長いのはカレッジだけではなく、義務教育や高校も同じくで、最近読んだ新聞記事によると、アメリカの子供たちが学校に通う年間日数は、たったの180日なんだそうだ。特に諸外国と比べるといかにアメリカの学校は休みが多いかよくわかる。

▼年間授業日数比較
アメリカ:180日
イスラエル:216日
ドイツ:240日
日本:246日


アメリカと日本を比べると年間授業日数に66日もの差がある。土日を除き、アメリカは日本より学校での学習時間が年間約3ヶ月分少ないとして、カレッジに入る前までの12年を計算すると、高校卒業時点で36ヶ月:3年もの差(遅れ)が出ることになる。しかも日本人の場合、塾にも通い勉強していることを考えると、塾通いがなさそうなアメリカ人との学習時間の差は更に広がる。義務教育と高校教育をしっかり受けてカレッジ留学した日本人が、アメリカの数学などのレベルの低さに唖然とする原因のひとつはここにあり。(だって3年もの差があるんだよ?!)

数学に弱いアメリカ人を見て、アメリカ人はバカだとつい思ってしまうところがあるかもしれないが、まず彼らは数学の訓練が充分にされてないのだと私は思う。どの科目もそうだが、一度習ったからといってそれが一生身に付くというものではないので、ある程度繰り返し学ぶことも必要で、でも恐らくアメリカの学校ではそういった繰り返しの部分がない。(そういうことに時間をかける時間がなさそう)そして授業日数からして日本の高校で終えているはずの部分にたどり着くこともなく、アメリカの子供たちは日本人からするととても低レベルの数学どまりで高校を卒業することになるのである。(←想像)

このように国によって教育システムに差があるのだが、そのシステムの違う環境でそれぞれ学ぶ各国の子供たちのテスト結果を比べ、どこの国の子供が勝っている、劣っていると数字に出すのは、子供たちにとってはかなり不公平な競争評価だと思う。とある番組で、数カ国の公立中学生が集まり同じテストを受け、アメリカ人の数学のスコアが低かったことで、ヨーロピアン学生に「こんな問題もすらすら解けないなんてアメリカ人はStupidだ」と言われていた。これはアメリカの子供たちがあまりにもお気の毒である・・・。(こういったテスト結果から各国の教育システムの成果を見て、教育改革に繋がるのだと思うが、ある意味学力の晒し者になってしまう子供たちは気の毒な気がする。)

念の為、そんなのんびりした教育システムのアメリカでも、日本人並み、またはそれ以上に数学ができるアメリカ人も当然いるわけで、そういう子たちの多くは私立の学校に通ったのではないかと私は(勝手に)想像する。私の同居人は宗教系私立小中学校に通わされたそうなのだが(親がクリスチャンなので)、その堅苦しい環境がどうしてもいやで(当時から変わり者だったらしい)、親に頼み込んでのびのびできる公立高校に進学することになったらしい。そしてその公立高校での授業のレベルの低さにとても驚いたとか。(既に中学までに習ったことをやらされたんだと)そう考えると、休みの長いアメリカの学校でも、私立ではかなり早いペースで授業が進んでいると思われる。私立に通う子供たちは大変だ~。

最後に、アメリカは子供たちの学力を世界一にしたいみたいだが、そのためにまずは学校の休みをもう少し減らして、授業時間を増やすべきなんじゃないだろうか?世界でトップレベルの国の子供たちは、それなりに勉強に時間をかけているから、そのレベルに達しているんだと思うので。


と、誰もがまず私と同じように考えると思う。でもアメリカの教育システムは変わらない。学校の休みはこれからもずっと長いままだろう、という新聞記事でありました。






最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
生きる意味は何か。 (Thomas)
2007-08-20 23:10:36
はじめまして。
お邪魔でしたらごめんなさい・・・・・。

人は何のために生きているのでしょうか?
人はどこから来て。。。。。
何のために生きて。。。。。
どこへ向かっているのでしょうか。。。。

神の存在、愛とは何か、生きる意味は何か、死とは何かな
どの問題などについて、ブログで分かりやすく聖書から福音
を書き綴っています。ひまなときにご訪問下さい。
http://blog.goo.ne.jp/goo1639/

「すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところ
に来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。」
                   (マタイの福音書11:28)。



返信する