ID更新ついでに図書館で借りてきた本のひとつは「Political Agendas for Education」。これがなかなかツボな本。前回借りてきた本の一つも、「これがEducational Policyなのだね!」と感動してしまったんですが(その本話はしそびれました)、Political Agendas・・・も、「これこそ私がはまる分野!」な~んて、現在呑気に喜んでいる次第であります。初めのころは図書館に並ぶEducation絡みの書籍たちに圧倒され、何をどう選んだらいいのかわかりませんでしたけども、最近はちょっとばかり選ぶコツを得た気がします。何事も慣れですな。ほほほ
最初の章にかかれてあった中でコミカレ時代が蘇ったものがあり、そしてそれは宗教がらみの教育に関することでした。
アメリカに長くいると、いかにアメリカが「宗教国」だということに誰もが気付かされると思います。自分が日本にいた頃のアメリカのイメージは、TVや映画、音楽などから得るエンターテインメント中心なものだったり、あるいは海外旅行の観光経験から得た、これまた娯楽色の強いものばかりでした。がしか~し、実はアメリカ社会は宗教中心でもあったりするんです。これは私にとって意外も意外、とんでもない事実と言っても過言ではありまへん。とんでもない事実と言うと、なんか失礼ですけども・・・・
アメリカが宗教国だと最初に気付かされたのは、コミカレで一般教養として「Physical Anthropology」を履修していたとき。このクラスではHuman Evolution(人類進化)に関することを習ったんですが、レクチャーの途中、一部、あるいは大部分の生徒への気遣いからか、「進化論に違和感を感じるかもしれないけれど・・・」という教授の言葉があったんです。「違和感?!進化論の何がおかしいのだ?」とそのとき私は心底思ったんですが、「アメリカ人のほとんどは進化論を信じていない」という事実がこの日だけでなく、他から得た情報からもしっかり判明したんです。どひゃー。 「人は神によって創られたもの(Creationism)」を信じるアメリカ人の割合は、調査によってまちまちではあるにしろ、世界で比べても常にダントツ高い数字です。Physical Anthropologyの教授はその数字を出し、「これだけサイエンス化が進んだ現代なのにうそみたいでしょー。」と笑って言ってました。(生徒たちへの気遣いはどこへ行ったのやら)
過去にはいくつかの州で、義務教育で進化論を教えるべきではないとの意見が出、それが元で大論争にもなったようで、ある人の意見では、進化論を(事実として)教えると神の存在を信じる子供たちのモラルに影響が出たり、Hopelessにさせてしまうだとかなんだとか・・・。確かに宗教はモラルを教える部分が強いとは思うのですが、無宗教の私でもしっかりモラルは持っていますし、神抜きではモラルを教えられないというのは、ちょっとおかしく感じます。だいたい想像の世界に偏りすぎるのはよくないんでないの?(いや、彼らには想像でなく事実なのだろうが)たとえば困難に直面したとき、ヘたしたら祈ってばかりでできる努力もしなくなっちゃうんじゃないかとも思いますし。(ぷっ)最悪な例では、病気だった子供が宗教心の強い親のために治療を受けられず(←親はひたすら神に祈り続けていたらしい)、結局手遅れで亡くなってしまったという話をとあるクラスで知りました。サイエンスを信じないばかりに子供を亡くし、それでも自分たちの選択は正しかったと思う親。(ちゅうか、神に与えられた運とか試練というかそんな感じでしょうか?)うーん、怖い。何事にしても極端すぎるのはよくないですね。もっとフレキシブルになりましょうよ~。
こういったことがらを見てみると、アメリカ人がサイエンスに弱い理由がわからんでもないです。だって国や親が子供たちにサイエンスに近づけないようにしているようなものですもん。がしかしそういった面がありながらも、実は冷戦が始まったころ以降、旧ソ連に対抗するためにサイエンスカリキュラムを重視する教育方針が出され、それ以後も何度となく、国際経済競争に負けぬよう、エンジニアやビジネス中心に教育する方針があげられてきているらしいです。(ブッシュのNo Child Left Behind Actもその一つらしい)でもそれらの効果ほとんどなし?あちこちで見かけるArticleなどを見てみても、アメリカはサイエンスに対してかなりの劣等感があるように感じるんですが、冷戦勃発時のサイエンス強化作戦から50年以上も経った今もそれに弱いってのは、なんとも不思議ですよねぇ。やっぱ宗教が邪魔してるんでしょうか?
多分続く。
最初の章にかかれてあった中でコミカレ時代が蘇ったものがあり、そしてそれは宗教がらみの教育に関することでした。
アメリカに長くいると、いかにアメリカが「宗教国」だということに誰もが気付かされると思います。自分が日本にいた頃のアメリカのイメージは、TVや映画、音楽などから得るエンターテインメント中心なものだったり、あるいは海外旅行の観光経験から得た、これまた娯楽色の強いものばかりでした。がしか~し、実はアメリカ社会は宗教中心でもあったりするんです。これは私にとって意外も意外、とんでもない事実と言っても過言ではありまへん。とんでもない事実と言うと、なんか失礼ですけども・・・・
アメリカが宗教国だと最初に気付かされたのは、コミカレで一般教養として「Physical Anthropology」を履修していたとき。このクラスではHuman Evolution(人類進化)に関することを習ったんですが、レクチャーの途中、一部、あるいは大部分の生徒への気遣いからか、「進化論に違和感を感じるかもしれないけれど・・・」という教授の言葉があったんです。「違和感?!進化論の何がおかしいのだ?」とそのとき私は心底思ったんですが、「アメリカ人のほとんどは進化論を信じていない」という事実がこの日だけでなく、他から得た情報からもしっかり判明したんです。どひゃー。 「人は神によって創られたもの(Creationism)」を信じるアメリカ人の割合は、調査によってまちまちではあるにしろ、世界で比べても常にダントツ高い数字です。Physical Anthropologyの教授はその数字を出し、「これだけサイエンス化が進んだ現代なのにうそみたいでしょー。」と笑って言ってました。(生徒たちへの気遣いはどこへ行ったのやら)
過去にはいくつかの州で、義務教育で進化論を教えるべきではないとの意見が出、それが元で大論争にもなったようで、ある人の意見では、進化論を(事実として)教えると神の存在を信じる子供たちのモラルに影響が出たり、Hopelessにさせてしまうだとかなんだとか・・・。確かに宗教はモラルを教える部分が強いとは思うのですが、無宗教の私でもしっかりモラルは持っていますし、神抜きではモラルを教えられないというのは、ちょっとおかしく感じます。だいたい想像の世界に偏りすぎるのはよくないんでないの?(いや、彼らには想像でなく事実なのだろうが)たとえば困難に直面したとき、ヘたしたら祈ってばかりでできる努力もしなくなっちゃうんじゃないかとも思いますし。(ぷっ)最悪な例では、病気だった子供が宗教心の強い親のために治療を受けられず(←親はひたすら神に祈り続けていたらしい)、結局手遅れで亡くなってしまったという話をとあるクラスで知りました。サイエンスを信じないばかりに子供を亡くし、それでも自分たちの選択は正しかったと思う親。(ちゅうか、神に与えられた運とか試練というかそんな感じでしょうか?)うーん、怖い。何事にしても極端すぎるのはよくないですね。もっとフレキシブルになりましょうよ~。
こういったことがらを見てみると、アメリカ人がサイエンスに弱い理由がわからんでもないです。だって国や親が子供たちにサイエンスに近づけないようにしているようなものですもん。がしかしそういった面がありながらも、実は冷戦が始まったころ以降、旧ソ連に対抗するためにサイエンスカリキュラムを重視する教育方針が出され、それ以後も何度となく、国際経済競争に負けぬよう、エンジニアやビジネス中心に教育する方針があげられてきているらしいです。(ブッシュのNo Child Left Behind Actもその一つらしい)でもそれらの効果ほとんどなし?あちこちで見かけるArticleなどを見てみても、アメリカはサイエンスに対してかなりの劣等感があるように感じるんですが、冷戦勃発時のサイエンス強化作戦から50年以上も経った今もそれに弱いってのは、なんとも不思議ですよねぇ。やっぱ宗教が邪魔してるんでしょうか?
多分続く。
ブログを読んでくださりどうもありがとうございます。
ご質問の件ですが、この手の質問は過去に何度か受けたことがありまして、いつもお答えしているのが、アメリカでも行く州やカレッジにより学費や生活費に大きく差があるということです。なので最低これだけあればいいという金額などは、留学生をしてきた私にもわかりません。でもおおよその費用は、まずそれぞれのカレッジWebに必ずあると思われる、年間費用(学費・生活費等)リストを参考にされるといいと思います。
ただ、4年で大学を卒業するつもりでいても、実際そのように運ぶとは限らないと思います。まず留学生の場合、プレイスメントテストで無単位クラスを取らされる場合があるかと思うので(英語力が高ければこれは免れますが)、その分卒業単位数以上の時間が必要になりますし、取らなければならないクラスを思うように登録できなかったりで、場合によっては4年で卒業できない可能性もあります。もちろん1学期に多くクラスを取るとか、学期以外サマーコースを取るなりして、年数的には4年以内に卒業することも当然可能ですが、一度に多く単位数を取りすぎるとそれぞれに充分力が入れられなかったりというマイナスの面がありますし、サマーコースは学期よりも学費が高くなりますので、その点学費は多めに考える必要があるかと思います。あと、自分自身がそうだったように、留学中の新たな人や知識との出会いに影響を受け、進路を変更したくなることがあるかもしれません。これにより、それまで履修してきた単位が使えなくなったり、そして必要な単位が新たに出てきたりすると、これまた全てを修了するのに余分な時間がかかるわけです。私の場合、留学2年目に進路を変更したんですが、1学期分に相当する単位を無駄にし、学期外コースを履修して追いつこうとしたので、その分学費が余計にかかりました。いずれにせよ、ある程度余裕を持って渡米したほうがいいかとは思いますが、まゆみさんが現在お持ちの資金があれば、当面の心配なく留学できると思います。途中資金不足になれば休学して日本で資金稼ぎをしてもいいし、キャンパス内であれば留学生でもバイトができますし。あまり準備に時間をかけすぎて、どうか行きそびれることのないように・・・。(笑)留学準備がんばってくださいね!
あ、海外旅行にお金を使いすぎたというの、私も同じですー(笑)経験としてはどれもこれも貴重なものですが、無駄にお金を使っていた部分がかなりあります。贅沢だった自分が憎い。(爆)
■キャロンさん、
へぇ、American Historyと言っても、使うテキストや教授により微妙に違うものですね。私が履修したAmerican History I(前期)ではNative Americanには触れていなかったと思います。(念の為、私が受講したのは10日間の短期コースだったので、省けるものはとことん省かれていたと思いますが)
算数の時間が少ないというのは知りませんでした。それに高校では大学のように生徒がクラスを選べるようになっているようなので、数学やサイエンスをほとんど取らずにいる学生が多いかもしれませんね。数学が必要のないものと思う部分はきっと日本でも同じですよね~。実際私も数学なんて必要ない、いつ何に使うんだ?とずっと思ってましたから。あと、アメリカの電卓に頼りすぎた算数や数学の授業はよくなさそうです。数値的なものは他の科目同様理論から理解しないと応用が利かずなかなか身にならないでしょうし。
■Coquinaさん、
インテリジェンス・デザイン!これもよく目にする言葉ですね~。宗教を意識してアメリカ社会を見てみると、身の回りには少数派宗教に限らずキリスト教に関る問題、事柄がたくさんあってその都度驚かされます。
私もコミカレでBiologyを履修しましたが、確かそこでは実験に関る内容のものが多く、進化論に触れる機会がなかったように思うんです。なので宗教に関する問題は特になかったかも。でもSelf-Study扱いとは驚きですねぇ。アメリカにはそうやってサイエンスの一部を学ばずに過ごしてしまう学生がいるわけですね・・。教える立場も大変そう。(しみじみ)
一昨年コミカレでBiologyを受講した時、進化論は
“self study”という扱いだったんですよ。「興味のある人はそのチャプターを読めばいいし、興味のない人はスルーしていい。テストの範囲には入れないから・・」と教授。進化論について不快な思いをする学生への配慮でしたが、私にとっては驚きでした。
だからだったんだ・・・・納得しました。
教えていただけて勉強になりました。ありがとうございます。
アメリカ人でサイエンスが弱いのは、義務教育の段階で算数の時間数が少なすぎるから、と
大人を見て「数学は必要ない」と思わせていることだと思っていましたが、どうでしょうか?
アメリカの4年生大学卒業を目指すとなると、留学資金はどれくらいかかるのでしょうか?
私はとりあえず、貯金500万と親からの援助金300万があるのでそれで乗り切れれば・・と、思っているのですが・・・。
(20代の頃、年に2回は海外旅行してました。旅行旅行で貴重なお金を使いまくっていましたので、今頃になって後悔しています。。。)
私は30代後半の女性でアメリカ留学を夢見ています。
ネットサーフィンしていて、こちらのプログにたどり着きました。。。
プログ、全部拝見させていただきました。30代で留学は不可能では?と自分に自信を無くしていた矢先でしたので、管理人さんのプログはとっても励みになりました!!