アメリカのPoorを見て

2006年08月31日 | 教育関連話
火曜日に放送されたPBSドキュメンタリーフィルムは、自分にとってとてもタイムリーな内容でした。低い賃金で働きながら、ベネフィットも保証もない状況下、なんとか生き抜いている貧困なアメリカ人たちを見て胸がちくちく痛んだのは確かなのですが、実は益々自分のやりたいことは実現しなければという気持ちになってしまったのです。収入を得るだけが目的の仕事はこれまで充分やってきたので、残りの人生は収入を得、かつ自分が学びたいことに繋がる仕事をするべきだ!と現在の私は鼻息たっぷりです。フンガー

ドキュメンタリーに出てきた人たちの女性は子供を持つシングルで、そういう人たちと比べたら、私は自分の心配だけしていればいいわけで、養う子供がいなければ生活費も低く済みますし、時間だって幾らでも自由が利く。これを恵まれた状況とは言いたくないですが(かわいい自分の子供がいればより頑張れるという意見もあるでしょうから)、自分のやりたいことを前提に考えた場合、やはり一人身は都合がいいはずです。なので自分の立場を最大限に活用し、何が何でも目標は達成する、できないわけがない、と自分に渇を入れた私です。世の中には自分以上に厳しい立場に置かれた人が山ほどいるのだ。甘えちゃいかん。キッパリ

▼参照PBS Website
http://www.pbs.org/pov/pov2006/wagingaliving/index.html


さて、彼女たちが低い賃金で働かざる得ない理由の一つは学歴やスキルがないことだったのですが、少しでも条件のよい職に付けるよう、二人の女性はコミカレに通い始めていました。あぁ、胸がチクチク痛む・・・。なぜって?私は仕事に繋がらない分野で大学を卒業したから。そして役立たず分野(主にHumanities)の勉強に大満足し、次は大学院だなどと呑気なことを考えている自分が恥ずかしくなったり・・。だって彼女たちの一人は、そこから脱出するためにAssociate Degreeを取り、そしてそれではまだ不十分ということで、NursingだかSocial Workerだかの分野のBachelorを目指していたんです。(←かなり切羽詰っていた)仕事のスキルを得るために大学に通う。これが本来の大学の活用法なのですよね・・。ボソ

私が学んだ政治学などは、その先の学校(大学院など)に余裕で通えるお坊ちゃん・お嬢さんの専攻なんだろう。私はそんな立場でもないのに、使えない政治学をやったと考えると恐ろしすぎる・・・。でも大学で学んだHumanitiesたちはかけがえのないものだし、私はお金儲けやNursingなどの方面で生きて行く予定はないので、学士号は理論ばかりの政治学でもしっかり自分のためになったかなと。それに感動のHumanities経験が将来の目的に繋がったわけなので(今の段階ではあくまでも目的どまりですが)、私の大学での専攻は自分にとって踏む必要のあった段階だと考えます。

こういう考え方は完全なるOptimism(楽観主義)ですよねー。最近読んだHappiness関連記事に書かれていたように、Optimismは何事も前向きに見る、過去を悔やまないなどという、多くのポジティブな面が含まれますが、実は現実を見ない幻想の中で生きている人とも言えるのですよ。私は夢見る夢子ちゃんなのか?!(←キモイ)でもこれがモラルに反することでもあるまいし、別に夢見たってええんちゃいます?教育に携わる仕事がしたい。そのためには大学院は必要なんだから、たとえ無理がある贅沢な選択だとしても、Optimismで突き進むしかありませんわ。フンガー


ちなみに来週はBack to SchoolがテーマのPBSドキュメンタリーが放送されます。これは必見そう~♪


アメリカの高校中退

2006年08月31日 | 教育関連話


たまたま同時に借りたマガジン、TIMEとUS NEWS某号の記事は教育がテーマだったのですが、これがまー内容が極端!TIMEではアメリカの公立高校中退率の高さの問題に触れられていて、その率はなんと30%!アメリカの30%もの高校生は学校を中退しちゃうのですよ。ビックリー! 逆にUS NEWSでは、大学進学に向けての準備などさまざまなアドバイスが書かれてあり、まるでアメリカ中の高校生は一流大学進学に命がけ。

数字に出されていた高校中退率はほぼ間違いないだろうし、一流大学入学に向け躍起になっている高校生や親御さんたちの存在も実際多くあるとは思うのですが、もし片方だけの情報を見ていたら、アメリカの教育のありさまを少し誤解していたと思います。

私はアメリカのカレッジに通い卒業したので、このアメリカ滞在中知り合った人は大学に通うアメリカ人がほとんどでしたし、大学内には当然高学歴の教授やスタッフがゴロゴロいるわけで、そして数々のカレッジがある市に住んでいると、キャンパス外で目にするアメリカ人も大学生風が多いものです。それに加え、アメリカにはほぼ誰もが簡単に通うことができるコミカレがあることから、アメリカ人は皆、一生のうち一度はカレッジに通うものだと思うところがありました。でも、やはり貧富の差が激しいアメリカだけあって、学歴や教養に関しても同様に、国民の間で多きな差がしっかり存在するのでしょう。

高校中退率の高さを見ると、たかが2流大学(もしや3流?)を出ただけでも、自分は教養、学歴の面でははるかに恵まれていると思ってしまいますが、一流大学を出てこそなんぼやで、と伝わってくる情報を見ると、あー、私なんて全然あかんやん、とちょっと肩を落としてしまいます。しかも、将来的に自分が携わりたい分野は学士だけでは不十分なので尚更、自分はまだまだ教養不足、スキル不足、全く使えない人間―!と思えてくるのですよ。きっと修士号を得たら得たで、どうせPh.Dにはかなわない、なんてブツブツ文句をたれるのだろうなぁ。(上を見たらキリがないってやつですな)

話は変わって、今回高校を中退した人のエピソードを読み、実はちょっと泣いてしまいました。(←涙腺弱いので)いや、別に泣くほどの哀しい物語ではなかったのですが、他人ごとながら、どうかこれから頑張って欲しい・・・と切実に思ったのですよ。その記事には、高校中退歴のある21歳の男の子が、工場での仕事をしながら高校卒業の資格を取り、いずれはカレッジに進み、ポリスオフィサーになるための勉強を望んでいると書かれてありまして、「将来の夢を照れくさそうに話してくれた」という文を読んだとたん、涙がダダダー・・。なんかこういうのに弱いんですよね。(歳かね?)

でもこの彼はまだ21歳なんですよね。21歳ですよ!21歳!そんなん全然若いやん!まだまだ余裕でやり直し利くやん!私なんて30代半ばでやっとこさカレッジを卒業して、しかもその学士は使い物にならない・・・。目標達成にはまだまだ先は長い・・・。ガーン となると、私の立場のほうがよっぽど涙ものじゃぁ・・・(違)

あとは、高校の勉強と将来の繋がりを見ることができず(勉強の価値が感じられなかったわけですね)学校をサボり続けた結果、学校側から高校中退をあおられ、言われるまま中退に至った女の子の話もありました。その子曰く、誰かに引き止めてもらえたら、自分の人生は全く違ったはずだと。不良生徒を追い出したいだけの学校の考えにより、中退することになってしまったこの彼女場合、当時の学校側に対するやるせない気持ちが隠しきれないようでした。話によると、お金持ちの子供には学校の対応が違うんだと。お金持ちの子供にはしっかりとサポートが与えられ、たとえ不良であっても中退に追い込まれないのだと。あぁ、これは充分ありえそう・・・。

この彼女は後に高校卒業の資格を取ったようなのですが、その後コミカレに通うことはできなかったそうで。なぜならば「Stupidに見られたくなかったから」だと。うーん、その気持ちはわからんでもないですが・・・・つまらないプライドのために何かを諦めるというのは、それこそ本当のStupidだと思いまっせ。ま、現在28歳の彼女なので、今後周りの目が気にならなくなり、やりたいことのために学校に通う可能性もあるとは思いますが。(たとえば私みたいに)←30代 勉強したいと思ったのなら、恥を捨て早く学校に戻りなさーい!そこにはすばらしい経験が待っているはずですから~☆