進学を決めた頃は「国際関係学」を専攻に考えていたので、編入前に専攻準備単位として「Intro International Relations」をコミカレで履修し、このクラスで基本的な国際関係学用語をかなり学びました。これら専門用語は実は日常でも耳にしたり目にしたりする単語たちではあるのですが、なんせそれ以前は政治に無関心だったうえ、外国語の英語でとなると、たとえその単語たちに触れることがあっても全く意識が止まらず、長年そのまま通り過ぎていた状態だったと思います。(つまり現在でも大学で学ばなかった分野の情報や英単語たちは素通り状態なはず)
専攻から学んだ英単語たちは日常会話で活用できるものは少なく、実際「自分の言葉」として会話に利用することはほとんどないと思います。国際政治がらみの仕事に就けば、そりゃ~、頻繁に使うものでしょうが、自分は国際政治に無関係な世界で生きていることもあって、それらはほんとうに使い道がないんですわ。トホホ・・・
でーもー、「情報を得る」という点では、学校で学んだ政治用語知識はかなり役立ってます。たとえば先日記事にした本:Unspeakは国際政治に関するトピックが多かったのですが、読んでいると履修したクラスたちが蘇り、それら情報について多少なりとも基礎知識があったことで、著者の言いたいことがわかりやすく感じたんです。だからこそ私はこの本を心底楽しんで読めたんだと思うんですよね。だってちんぷんかんぷんな本を読んでもなかなか先に進まないし、文字を追うだけの作業になりかねないし、たとえ読み上げても消化率が低いはずで、満足度も限られるでしょうから・・・。やっぱ基礎知識があるってお得なこと。知識の引き出し空っぽ状態で長年生きてきたからこそ感じるこの違い!せっかく学ぶ機会が与えられたみなさんは、その機会を無駄にせず、教養をガシガシ引き出しに入れ込みましょう。たとえ一見無駄に感じることでも、それらはきっとどこかで役立つはずですから。ついでに・・・識字率、情報数、教育年数が世界的に高い日本では、文字が読め、情報が好きなだけ得られる環境、教育が受けられる状況を特にありがたく感じる人はあまりいないでしょうが、読める、情報が得られる、学べるって本当にすばらしいことなのですよ~。死ぬ前にこういうことに気付けた私は幸せ者だ・・・。
さてここまでは長文前置きでありまして(長すぎ)、本日はUnspeakで興味深く読んだ部分の一つを話題にします。
軍事用語の中で「Operation(作戦:研究社辞書より)」というのが英語であるのですが、国際政治を学んでいるとき何度も何度も見たり聞いたりしたもので、そしてこの単語は皆様ご存知、医療用語の一つでもあります。でもなぜに医療用語が軍事用語として使われるか?それは軍事的アクションを正当化するためらしいのです。ジャーン
詳しく言うと、「Operation」は「医療手術」の意味があるわけですが、これが「軍事作戦」として使われるのは、敵は「人間」ではなく「悪玉」で、「軍事攻撃」を「悪玉を取り除くための手術」とし、悪玉が身体中(つまり世界中)に広がる前に行う対処として、その軍事行動を正当化しているのだそうです。たとえば外科手術には多少のリスクはつき物で、たとえリスクを負ってでも「手術」が生き延びるための「手段」であれば(たいていは)望まれることであり、それが非難されることはまずないですよね。同様に、多少の犠牲を出すことになっても、軍事行動が世界を救うための「手段」として見なされれば、行動を起こす側としては都合がよい。さらには、現代医療では麻酔を使って手術を行うので、患者は痛みなどを一切感じずに手術を受けることができますが、軍事攻撃も同じく、誰にも痛みを与えずに「悪玉」を取り除く作業を行い、多少の出血(犠牲)などはやむ得ないことと思わせているんだとか。これが著者の言う、表向き発せられない軍事用語:Operationの“Unspeak”であります。
ポリティカル・スピーチの中では敵を「病原菌」として表現し、その病の素を絶滅しようという発言もよく耳にします。発言する側としては敵を生身の人間扱いしないほうが、聞き手を納得させるには好都合なんですよね。(このポリティカル・スピーチ手法はナチスのGenocideホロコーストでもあった)このように、知らず知らずのうちに攻撃側の正当性を受け入れている私たち。Unspeakの力は絶大なのです。
というのが、本の中身のほんの一部。著者の言っていたことを私なりに訳しただけですが、か~なり興味深いでしょ?政治学と言語学が合わさったようなこの本は本当に面白かったです。(雑学的でもある)果たして日本語でも同じようなこと(Unspeak)があるのかしら?日本語で国際政治を学んでいないせいか、その辺はまったくわからん。(汗)
専攻から学んだ英単語たちは日常会話で活用できるものは少なく、実際「自分の言葉」として会話に利用することはほとんどないと思います。国際政治がらみの仕事に就けば、そりゃ~、頻繁に使うものでしょうが、自分は国際政治に無関係な世界で生きていることもあって、それらはほんとうに使い道がないんですわ。トホホ・・・
でーもー、「情報を得る」という点では、学校で学んだ政治用語知識はかなり役立ってます。たとえば先日記事にした本:Unspeakは国際政治に関するトピックが多かったのですが、読んでいると履修したクラスたちが蘇り、それら情報について多少なりとも基礎知識があったことで、著者の言いたいことがわかりやすく感じたんです。だからこそ私はこの本を心底楽しんで読めたんだと思うんですよね。だってちんぷんかんぷんな本を読んでもなかなか先に進まないし、文字を追うだけの作業になりかねないし、たとえ読み上げても消化率が低いはずで、満足度も限られるでしょうから・・・。やっぱ基礎知識があるってお得なこと。知識の引き出し空っぽ状態で長年生きてきたからこそ感じるこの違い!せっかく学ぶ機会が与えられたみなさんは、その機会を無駄にせず、教養をガシガシ引き出しに入れ込みましょう。たとえ一見無駄に感じることでも、それらはきっとどこかで役立つはずですから。ついでに・・・識字率、情報数、教育年数が世界的に高い日本では、文字が読め、情報が好きなだけ得られる環境、教育が受けられる状況を特にありがたく感じる人はあまりいないでしょうが、読める、情報が得られる、学べるって本当にすばらしいことなのですよ~。死ぬ前にこういうことに気付けた私は幸せ者だ・・・。
さてここまでは長文前置きでありまして(長すぎ)、本日はUnspeakで興味深く読んだ部分の一つを話題にします。
軍事用語の中で「Operation(作戦:研究社辞書より)」というのが英語であるのですが、国際政治を学んでいるとき何度も何度も見たり聞いたりしたもので、そしてこの単語は皆様ご存知、医療用語の一つでもあります。でもなぜに医療用語が軍事用語として使われるか?それは軍事的アクションを正当化するためらしいのです。ジャーン
詳しく言うと、「Operation」は「医療手術」の意味があるわけですが、これが「軍事作戦」として使われるのは、敵は「人間」ではなく「悪玉」で、「軍事攻撃」を「悪玉を取り除くための手術」とし、悪玉が身体中(つまり世界中)に広がる前に行う対処として、その軍事行動を正当化しているのだそうです。たとえば外科手術には多少のリスクはつき物で、たとえリスクを負ってでも「手術」が生き延びるための「手段」であれば(たいていは)望まれることであり、それが非難されることはまずないですよね。同様に、多少の犠牲を出すことになっても、軍事行動が世界を救うための「手段」として見なされれば、行動を起こす側としては都合がよい。さらには、現代医療では麻酔を使って手術を行うので、患者は痛みなどを一切感じずに手術を受けることができますが、軍事攻撃も同じく、誰にも痛みを与えずに「悪玉」を取り除く作業を行い、多少の出血(犠牲)などはやむ得ないことと思わせているんだとか。これが著者の言う、表向き発せられない軍事用語:Operationの“Unspeak”であります。
ポリティカル・スピーチの中では敵を「病原菌」として表現し、その病の素を絶滅しようという発言もよく耳にします。発言する側としては敵を生身の人間扱いしないほうが、聞き手を納得させるには好都合なんですよね。(このポリティカル・スピーチ手法はナチスのGenocideホロコーストでもあった)このように、知らず知らずのうちに攻撃側の正当性を受け入れている私たち。Unspeakの力は絶大なのです。
というのが、本の中身のほんの一部。著者の言っていたことを私なりに訳しただけですが、か~なり興味深いでしょ?政治学と言語学が合わさったようなこの本は本当に面白かったです。(雑学的でもある)果たして日本語でも同じようなこと(Unspeak)があるのかしら?日本語で国際政治を学んでいないせいか、その辺はまったくわからん。(汗)