知覧ふたたび・・

2006年01月29日 | 航空祭

訪れたのはちょうど1年前の今頃。とても穏やかであたたかな冬の日でした。駐車場から石畳を歩いていくと見えてきました、いつか必ず足を運ぼうと決めていた

 

『知覧特攻平和会館』

 

 

平和会館内に展示されている、戦後引き上げられた

 

『零式艦上戦闘機ゼロ戦』

 

です。無残な姿に驚きましたが正真正銘、当時飛んだ機体です。ゼロ戦については子供の頃、飛行機乗りに憧れてさんざんノートの裏などにスケッチを書いたりしていました。

 

 

 復刻された計器板ですが、水平儀は見当たりません。

 

 

表には特攻機に乗り込んで飛び立っていったパイロットたちに捧げる言葉を刻んだプレートがあります。展示館の中には遺書も展示されています。その筆跡はみな達筆で、書道家が書いたものかと思うほどのものでした。 

 

 

九州ではまもなく梅の花が咲き始める時期となります。今日はとても、のどかな一日になりそうです。機会があれば一度訪れてみてはいかがでしょうか。それだけの価値のあるところです。

 


訓練11日目

2006年01月22日 | 航空祭

今日は3ケ月ぶりの飛行訓練だ。昨夜は雨が降っていたが朝起きてみたら急速に天気は回復に向かっていた。空港へ着くとウインドソックスはご覧のような状態で、ほとんど風も出ていない。

出発前、教官と本日の訓練内容を打ち合わせする。その結果、ホームベースである県央空港でタッチアンドゴー、すなわち離着陸訓練を3回行うことに決まった。久しぶりの訓練だし操縦桿を動かす腕、ラダーペダルを操作する足はちゃんと動いてくれるのか不安だった。

離陸前のチェックを全て完了し、エンジン出力をフルパワーとする。3ケ月間隔が空いたわりには機体はセンターラインを維持している。そしてこれまた不思議なことに今日はエアスピードメーターの数字を冷静に読み取っている自分がいた。40→45→50→55ノット・・・操縦桿をじわーっと引いていくがまだ機首は上がらない。さらに力を加え、ようやく機体は浮揚した。

50ノットあたりから操縦桿を引いて前輪を浮かすというふうに習っているが、前輪が今、浮き上がってるというような、そこまでの鋭い感覚は出来ていない。でも今日は自分の手で確かに飛行機を離陸させたんだという感覚が左腕にあった。

離陸後の姿勢維持も前回までの訓練からすれば水平線を見ながら調整することができた。タッチアンドゴー訓練を行う前に体を慣らすため、エアワークを少々行う。しかし、30度バンクの旋回は楽勝のはずだったが予想どおりというか、間隔が空きすぎたことにより技量が後退してしまっていた。

エアワークをそこそこ、こなしたところで空港上空へ戻り場周経路へ。こまかい点は割愛するが訓練11日目にして初めて着陸時の返し操作(接地前の機首引き起こし操作)をした。滑走路の端のポイントを通過し、パワーをアイドルにすると、とたんに機体が沈んできた。

教官の『操縦桿引いて、はいもっと引いて』という声に従い引いていくが引き方が足りず一気に機体は沈んでいく。引き過ぎると今度はポワーンと浮き上がってしまう。なんとか接地して、再びフルパワーに・・・

合計で4回の着陸操作をした。少なくとも自分の手の力でその感覚を探った。とても難しい操作だと率直に思った。パワーアイドルにしてから接地までの時間はそれこそ時間にして数秒の間だと思う。PILOTの操縦技術が問われるという着陸の奥深さを実際に体験した瞬間だった。

 訓練11日目、飛行時間7時間を越えたところで私の訓練内容は

新たな展開を迎えるに至った 

 


湯布院の魅力

2006年01月20日 | 航空祭

今日は飛行機抜きの日記です。

湯布院駅と金鱗湖の様子です。駅はわが大分県出身の建築家が設計したと聞いています。なかなかモダンな感じです。

 

湯布院を訪れた方はおわかりと思いますが、とても雰囲気のある町です。

おじさんが水鳥にエサをあげています。まるで60年代にタイムスリップしたかのようです。今日は画像にメッセージを託してご訪問くださったみなさんにお届けします。

 

金鱗湖に湯気が立っているのは温泉が流れ込んでいるからだそうです。ただその場にたたずんでいるだけで癒されます。水鳥たちのなんと、のどかなことか・・・


南国九州冬景色

2006年01月16日 | 航空祭

 

全国的に厳しい寒さが続いている本年、わが大分県、鶴見山頂にもしばしば霧氷の花が咲いております。後方に見えている山は、お猿で有名な高崎山です。この日の鶴見山頂の気温は-7度でした。

 

ロープウェイを降りてからしばらくの間、歩いて登山道を上がると素晴らしい景色が待っていました!  中島みゆきの『地上の星』を歌いながら霧氷の写真を撮りました。 それにしても冬の澄みきった空気、青空がほんとにきれいです。心洗われます!

雪の少ない九州でも山の上に上がればこんな具合です。やや古いですが霧氷と言えば、橋 幸夫の『霧氷』ではないでしょうか

 

最後の画像は久住花公園から望んだ阿蘇山です。写真は昨年春に撮影したものですがこの寒い時期を乗り切ればやがてご覧のような花いっぱいの風景が待っています。四季おりおりの素晴らしい風景がある日本って国に生まれてよかったとつくづく思いますねー・・・

 

次の日曜日は、久しぶりに飛行訓練で飛ぶ予定です 。全てのパイロット、訓練生の皆様方の今年の飛行安全を祈願して本日の締めくくりといたします!


エンジン始動!

2006年01月08日 | 航空祭

エンジン始動前のチェックが終わり、周囲の安全が確認できたところでエンジンを始動した直後の写真です。画面左下、グリーンラインが見えている計器がエンジン回転計ですが、1100回転くらいで回っています。

ちなみに私は訓練初日にエンジンがかかり目の前でプロペラが勢いよく回り始めたとたん、自分の目も回ってしまいそうになり、頭の中が真っ白になってしまいました

 

今日はクラブ員のTGL(タッチアンドゴー)訓練に同乗して勉強です。それにしても今年は寒いですね。たしか長期予報では暖冬の予想が出ていたような気がしましたが、いざフタをあけてみればところによっては数10年振りという寒さになっているようですね。

わが南国九州大分県も例外ではなく、山下の池に氷が張っている光景を初めて見ました。

 

 

滑走路から見た前方1000m級の山も雪景色です。冬場は空気が澄み切っている日が多く、今日もはるか彼方まで見渡すことができました。素晴らしい景色です。旅客機なら横の窓からしか見えない景色がセスナだと360度パノラマで目に飛び込んできます。

 

 

最後にわがセスナ機の訓練中に上空から見た、旅客機TGL訓練の様子をお届けします。 


地球ゴマの科学

2006年01月01日 | 航空祭

ジャイロホライゾン

(上段左から二番目の計器)とは一般的には聞きなれない言葉ですが飛行機の姿勢を示す計器です。

教本によっては人工水平儀とも書いてあります。10数年前、知人の航空整備士に人工水平儀は? と尋ねたら呼び方が古すぎると笑われましたがまちがいではないようです

 

高速で回るコマが、その姿勢を維持し続ける原理を応用して作られているそうです。写真の『地球ゴマ』をご存知でしょうか? 私が子供の頃はけっこう出回っていました。

最近はあまり見かけないなーと思っていたらちゃんと今でも市場に存在することを知って、ひと安心。コマに外枠が付いていて、高速回転が続いている限り、どんなに傾いていてもその姿勢を維持し続けます。

地球ゴマについてはもう一つ不思議に思っていたことがありました。それは真っ直ぐ立っているコマの上の部分を向こう側に倒すつもりが、結果はなぜか向こう側には倒れず、必ず変な方向に傾いてしまうということでした。

実はこれがジャイロ効果と呼ばれるもので、思うように軸を動かせなかったのは、その力が働いている事によるものでした。

その時変な方向に?と思っていたのは、力を加えた位置から回転方向へ90度進んだ位置に倒れる、ジャイロ効果が作用しているという事を知ったのはずっと後になって飛行機の勉強を始めてからです。

 

セスナを旋回に入れたとき、左旋回では機首が上がろうとしたり、右旋回では下がろうとしたりすることの理論はこうしたものからも学ぶことができます。操縦することはもちろん楽しいですが

 

理論を学ぶもまた楽し!