九州南部は梅雨入り宣言発表となりました。
わが九州北部地方の梅雨入りはもう少々先のようですが、雨、雨、雨の毎日で実質的には梅雨入りしたような状態で、このままいけば6月に入ってまもなく梅雨入り宣言が発表されそうな感じです。
さて、本日はライセンス取得のため渡航し、先日帰国したばかりのクラブ員AさんのTGLに同乗して、後席からじっくり同乗見学させてもらう日です。
予報より若干回復は遅れ、シーリングは低め。使用滑走路29にして、風は10~15ノットで260度から290度のバリアブル。視程は上空での訓練に支障ない程度ながらヘイズがあり、若干の降雨あり、という状況でした。そしていざ、上空へ上がってみると気流が・・・
15ノット程度の風でも、空域の気流が悪くなければなんてことはないんですが、ところどころエアポケットみたいなのはあるわ、一番気を使うファイナルで下降気流はあるわで、けっこう操縦しずらい状況です。
おまけに御覧下さい。カウリングにしつこく、へばりつく水滴。飛行中の風圧で吹き飛んではいくのですが、ちっちゃな水滴が前方視界を邪魔します。
悪気流をどうにかしたいところですが、こればっかりはどうしようもありません。私が操縦輪を握ってたとしたら、とてもじゃないですが尻込みしたい状況でした。
しかしAさんは落ち着いていました。すでに国内で30時間、渡航先で30時間の計60時間飛んでいます。アップウインドレグ、クロスウインドレグ、ダウンウインドレグ、ベースレグ、ファイナルアプローチと着実にこなしていきます。
渡航先で飛んだ機体はセスナ172R。 本日搭乗機はセスナ172P型。機体の操縦感覚には少々違いを感じるとの話でしたが、訓練の成果を十分感じさせる操縦でした。
わが県央空港のトラフィックパターンは周りが山に囲まれ、けっこう窮屈な印象です。『ここできっちりやれるようになったら、どこへ行っても大丈夫!』 と教官が言うくらい実は難しい空港なのです
後席で訓練見学してる者は楽なもんです。なるほどー、あそこでは、あーやればいいんだなー、そっかーあそこで旋回しながらエアスピード落としていくんだなーなんて・・・自分が操縦輪を握ってれば全く余裕はございません、いつものことながら。だから同乗見学は非常に勉強になるのです。
計4回のTGLを行った後、最後に見せてくれました! フルストップ5回目の着陸ではなんとランディングの後、ノーズを上げたまま数10メーターの滑走を見せ、減速。
F-15イーグルがエアブレーキを開いてノーズを上げたまま減速している形態をご存知の方もいらっしゃるでしょう。そのイメージとダブりました。しっかり方向を維持し、機体の姿勢を把握していればこそ出来る技術です。
『飛行機の操縦は、車を運転できる人なら誰でも操縦できるようになります』なんて書いてある本もあったりしますが、私はそうは思いません。
やはりそれなりに飛行機の理論とか、技量の向上を目指し、幅広い分野について学ぶ意欲のある人がアマチュアと言えども、上達していくのだと思います。
実はAさんは今回見事に現地での試験に合格され、1~2ケ月後に念願のライセンスを所持されることになっています。
おめでとうAさん!
これからもぜひ飛び続けて下さい!