以前、小学生の保護者にピアノは孤独な戦いを強いられることもあります。見守って応援してあげてくださいと言ったことがありました。
基本的に絵をかくことも、歌もピアノも一人でやります。チームプレーではないのです。
表現することの喜びの前には、楽しみでしていても立ちはだかる壁があります。
絵はキャンバスに色を夢中でのせているとき孤独は感じません。歌は響きに集中して思った通りの響きで歌えなくても孤独は感じません。(私だけかも?芸術は基本孤独は感じます)
でもピアノはポカーンと?空間的な孤独におそわれる時があります。
ステージに立った時、真っ白になるときと、すごく曲に乗れて気持ちよくなる時と、ここはこう弾こうといちいち考えながら弾くときと、いろいろあります。
コンクールの時はほぼ、こうして弾こうと思いながらの時が多いと思います。
練習もして楽曲分析も、運指も完璧、暗譜もしても心配になるときがあります。
その時、自分と向き合い自分を励まし、偉大な作曲家の力を借りて表現できることが楽しめるよう、美しい空間が待っていることを伝えなくてはと思います。
昨日、30年以上お付き合いのある70代の生徒さんに、ピアノは壁のその先に喜びがあるのですよね!その喜びを知らないで続けないのはもったいないとまで言われました。本当にその通りだと思います。