メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

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「ごらん、世界は美しい」

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最高の人生の見つけ方

2019年11月04日 | 映画
最高の人生の見つけ方
を観ました。


家庭のために生きてきた〈大真面目な主婦・幸枝〉と、会社のために生きてきた〈大金持ちの女社長・マ子〉。
たまたま同じ病院の、幸枝は一番安い大部屋、マ子は最高級の個室に入院していたのだが、ひょんなことから2人部屋で同室となる。
デキる秘書の高田(ムロツヨシ)にかしずかれ、かなり年下の夫で副社長の輝男(賀来賢人)が颯爽と見舞いに現れ、どこから見てもセレブなマ子だったが、幸枝は輝夫が病院の前で若い女と落ち合うのを見てしまう。
一方の幸枝は見舞いに来たしっかり者の娘の美春(満島ひかり)に、頼りにならない夫の孝道(前川清)と息子の一慶(駒木根隆介)に代わって、「もしもの時」のことを頼もうとして拒まれる。
どこかワケありの2人は、互いの唯一の共通点が、余命宣告を受けたことだと知る。
その後、一時退院した2人。そこに幸枝から電話が入る。
残りの人生にやりたいことなど何もないことに気づいた幸枝は、病院で出会った12歳の少女が落としていった、人生を力いっぱい楽しみたいという夢が詰まった〈死ぬまでにやりたいことリスト〉を、「やってみようと思うんです」と──最初は呆れていたマ子だが、「自分のためです」という幸枝の弾んだ声に動かされ、気づいた時には「それ、私も乗るわ」と宣言していた。
「スカイダイビングをする」「ももクロのライブに行く」「好きな人に告白する」・・・、今までの自分なら思いつきもしないことを、出会った大勢の人々を巻き込んで、次々と成し遂げていく幸枝とマ子。
ケンカもして大笑いもして、いよいよリストは残りわずか。
しかし、この時の2人は思ってもいなかった。
2人の出会いと友情を祝福するような〈ある奇跡〉が待っていることを。


犬童一心監督です。
優しいハイセンス映画が多くて高評価した映画も多いです。

同名のハリウッドの感動作のリメイクですが、ハリウッド版はとても好きな作品でした。
このタイミングで日本版でリメイクするというのは良い企画だと思いました。
あまり期待値はさほど高くなかったですがしっかり実力派のスタッフと役者で高品質映画でした。

リメイクものにしては結構アレンジしてあり、末期がんの一般人と富豪が病院で出会って旅をするフォーマット以外はかなりオリジナルでした。

少女がかなり大きな物語のキーになっていて、物語を上手く転がしていました。
そこから大分原作と違いましたが。

コメディは優しく老若男女向けって感じで広く薄くな感じで安心です。

主演2人のバックボーンやら現状やらが見事に組み込まれていて。
旅を続けていくことに酔ってそれぞれが人生でやり残したことや変わりたかったことが実現されていくのは痛快でした。
基本的には対象的な2人が組むことによってお互いの性格の影響を受けて。
グイグイ系の天海祐希が控えめな吉永小百合の影響を受けて意地を張るのをやめたり、気を使ってばかりだった吉永小百合が天海祐希の影響を受けてちょっとわがままになってみたり。
そこにムロツヨシ演じる助手がついてまわるのもめちゃくちゃいい設定でしたね。

クライマックスにはいくつも山場が波のようにあって。
合わせ一本的に泣きそうにもなりました。

そして想定外にどんでん返しでした。
どんでん返すような作品とは思っていなかったので素直に騙されました。

別の一つの大きな要素としてももクロですね。
全く出てるの知らなかったですが、ガッツリももクロ映画でもあったのでモノノフさんは必見でしょう。
今まで散々進められても好きになれなかったももクロをちょっと好きになりそうにまりました。

主演は吉永小百合です。
日本人主婦の真ん中みたいなキャラ設定で、遠慮ばかりしてきた人生の最後にエゴイスティックになる様は見事です。
演技派言わずもがな上手なのですが、おじさんたちのアイドルっぷりは今作も健在ですね。
我々世代にはちょっと理解できず毎度ちょっと引いてきまう気持ちもあります。

パートナーの大富豪は天海祐希でした。
思いっきり天海祐希な超エゴイスティックキャラなので当然ピッタリのキャスティングでした。
このテイストのキャラをやって人々の共感を得られる才能は改めて凄いと思いました。

ムロツヨシが天海祐希の秘書として2人をケアしてましたが。
言わずもがな演技派ですが今作はそれをピークに発揮していたと思います。
コミカルでもうそのキャラクターが前に立っていて見失いがちですが今作は非常に素晴らしい演技しています。

吉永小百合の娘を満島ひかりがやっていました。
正直この作品のこのポジションに満島ひかりをキャスティングできたのは快挙だと思います。
めちゃくちゃ演技派なのでとても良い家族感出していました。

2人を旅立たせるきっかけになる少女を鈴木梨央が演じていました。
子役の成長は早くて顔は幼くても体はすっかり大きくなっていました。
正直横にも大きくなったようで先が心配でした。

優しい人ばかりの映画で賀来賢人が憎まれ役でした。
この作品をいつ撮影したかわかりませんが、ここ1年位の彼の快進撃を考えるとこういう役が見れるのは貴重な気がしました。

老若男女が妥当に楽しめる優しい良い仕上がりだったと思います。
犬童一心監督はちゃんとそれなりに仕上げる信頼度はあります。


そんなわけで6点。

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