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ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた

2019年07月08日 | 映画
ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた
を観ました。


ニューヨーク、ブルックリンの海辺の小さな街、レッドフック。
レコードショップを営む元バンドマンの父と、将来の夢のためにLAの医大を目指す娘。
ふたりで作った曲を音楽ストリーミングサービスにアップしたことから、父の夢は膨らむが…やがて二人に訪れる、新たな一歩のための人生の決断。
フランク・フィッシャー(ニック・オファーマン)はブルックリンのレッドフックでレコードショップを17年に渡り営んでいた。かつてはミュージシャンだったフランクの人生は、妻の事故死により自分と娘だけ残されたことで一変する。フランクはシングルファーザーとして娘サム(カーシー・クレモンズ)を育て、成長したサムはLAの医大へ通う事が決まっていた。
娘の進学後の生計を立てるにはレコードショップは赤字続きだし、フランクはお店の貸主で友人のレスリー(トニ・コレット)に夏の終わりにお店を閉めることを告げる。古くからの友人デイヴ(テッド・ダンソン)が経営するバーに行ったり、年老いて痴呆症の母親マリアンヌ(ブライス・ダナー)の面倒を見たり、彼の人生の未来には心が踊るものがあるわけでもなかった。 ある夜、勉強中のサムの邪魔をして一緒にセッションするよう無理やり誘う。サムは書きかけていた歌詞を引っ張り出し、二人は夜通し曲をレコーディングする。翌日サムはフランクに「私たちはバンドじゃないわよ」(“We’re not a band!”)と告げ、昨晩の共同作業により喜び興奮しているフランクを鎮めようとするが、フランクは娘の才能に感心し、一緒に作った曲を衝動的にSpotifyにアップロードしていたのだった。“We’re Not a Band.”というバンド名で。
フランクもサムも驚いたことに、その曲はSpotifyで人気の曲を集めた”New Indie Mix”にリストインされ、たくさんの人の耳に届くことになる。フランクにとっては急に未来の扉が開かれた気分になり、サムとライブやレコーディングをする将来を描き始めてしまう。サムを説得できればの話だが。 しかし、サムには彼女の人生があった。出会ったばかりの恋人ローズ(サッシャ・レイン)との関係や、進学予定の医学部など、向き合わなければならない人生の課題は山積みだ。音楽で人生の冒険を始めるなんて不可能なことに思えた。夏は終わりに近づき、大学ももうすぐ始まる中、フランクもサムも人生の決断を迫られる。二人が新たな人生に一歩踏み出すために。


ブレット・ヘイリー監督・脚本です。

ニューヨーク舞台ですがイギリス映画みたいな雰囲気で。
流行らないレコード屋の店主が主人公です。
レコード屋をダラダラとやる気なくやってますが、音楽は大好きで自宅にスタジオがあって。
娘の勉強を邪魔してまで娘とジャムセッションしたがるような人物像です。

そんなセッションの中から不意に名曲が出来ます。
あくまで趣味レベルの音楽家が自分の中で名曲という手応えを得るという感じですが。
それを音楽配信サイトに登録したら少しだけバズってデビューの話まで行くが親子だし娘は受験中で人生プランがあり。
父親が娘に拒否されるという展開です。

そんな僅かな時期の登場人物たちの人間味溢れる生々しい葛藤がテーマでした。
お父さんは見た目や雰囲気はしっかり大人のようで中身は少年で。
子供みたいな夢や恋愛をしています。
ただ決して社会性を損なうような次元では無く絶妙な人間味でした。

おとなになってもこういうことはあるよなと思いました。

そして肝心の作曲シーン、レコーディングシーンですがもうほとんど僕のやってることと同じでしたね。
僕は家にドラムが無いので以前は近所のスタジオに行ってましたが今はエアドラムと打ち込みですが。
他はシンセを入れつつギターを弾いたりベースを弾いたり。
自分は完全に一人でやってるのでどうしてもセッション的に出来ない歯がゆさや辛さはあります。
やってる音楽のジャンルもそう遠くなかったので親近感ありました。

娘にはLGBTの要素があって、特にそれは不要に思えましたが。
逆にそれくらいフランクに世の中の価値観がなってきているのかなとも思いました。
現代のこの手の物語の恋人は男でも女でもどっちでも良いって感じでした。
それが特になんの障害にもなっていなかったので。

主演はニック・オファーマンでした。
いい感じに街のレコード屋の親父でありながら趣味ミュージシャンで。
自分の行く末を見るようでした。
こんなふうに娘とセッション出来たら最高だと思ってしまいます。

娘はカーシー・クレモンズでした。
なかなかスター性あって歌も上手で良かったです。

バーの店主をテッド・ダンソンが演じていていい味だしてました。
こういう渋い親父になりたいものです。

一応ヒロイン的なポジションはトニ・コレットが演じていました。
コレまた特にスペシャルな人物像でも無く年齢の割に多少の不安定さや夢があって。
なんか親しみやすいキャラでした。
ただ自分はへレディタリーが永遠のトラウマになっているのでこの人の顔見るだけで怖くなります。

音楽映画は基本的に好きですがコレももれなく好きですね。
スケール感も小さくこじんまりと雰囲気を楽しめるいい映画でした。


そんなわけで7点。
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