メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

たみおのしあわせ

2009年06月01日 | 映画
たみおのしあわせを観た。

時効警察で御馴染みの岩松了脚本、監督の作品で、同じく時効警察のオダギリジョー、麻生久美子のカップルによる映画です。

結婚しても、しなくても、どのみち君は後悔することになる byソクラテス

という非常に悩ましい哲学の映画です。


神崎民男(オダギリジョー)はパッとしないなよなよした青年で過去何度もお見合いを失敗している。
ちょっとファザコン気味である。

神崎伸男(原田芳雄)は妻と死に別れそれなりに恋愛しているが息子の幸せを第一に考えている。
現在は仕事先のパートの宮地雪江(大竹しのぶ)と恋愛中。
息子いい歳なのにちょっと過保護。

民男と伸男は亡き妻の弟透(小林薫)の家を我が家として暮している。
透はアーティスティックな仕事で成功しNYで暮している・・・はず。

そんな民男に超上出来のお見合い相手の瞳(麻生久美子)が現われ、やっと上手く行き婚約する。


(ネタバレ)
透は実はNYで失敗して最近ひっそりと帰国しており屋根裏で二人の生活をのぞきながら暮していた。

それで近所の老夫婦達を集め、神崎親子が居ないうちにを何かと怪しい事をして老人達から稼いでいる。

雪江は伸男が必要以上に息子に会わせない為、他の女が居ると誤解して偶然透の商売現場を見つけたきっかけでデキてしまう。

民男と瞳は順調だが瞳には何処か影がある。
「私馬鹿だから 凧みたいに飛んでっちゃうから ちゃんと紐で引っ張っていて」
的な発言をする。

当然瞳は伸男とも親しくなるのだが、それが少々行き過ぎにも見える。

民男に内緒で伸男と食事をしたり(伸男は民男が知ってると思っていた)、刺繍入りのネクタイをプレゼントしたり、結婚式当日にはドキドキしてきたと伸男に抱きつく。
伸男も何処と無く瞳に惹かれている感じで、伸男と瞳がデキてしまうように見える。

一方民男は式の当日、透と雪江が自分達家族を追い出そうと計画している事を知ってしまう。

そしてヴァージンロードを歩き、神父さんに「愛を誓いますか?」と聞かれても何も答えない民男。

場内もざわつく。
そして伸男も何故か汗だくで力んでいる。
瞳とのやり取りが蘇る。
そして伸男が遂に立ち上がり駆け出す。

しかし連れ去ったのは瞳では無く民男。

結局最初から最後まで二人の愛情が一番だった。

あんな魔性の女と結婚したら民男は幸せになれないと思ったのか。

二人は遠く遠くとバスで逃げ、何処かの田舎に辿り着く。

そして亡き母の亡霊を見て二人はフィールド・オブ・ドリームスのように茂みへ消えていく。


(評価)
なかなか変わった映画でした。

父と息子の妙なラブラブ映画です。

コメディ的にはシュールで笑う場面もほとんどありませんが、観終わったあとはコメディやわーって思わされる秀逸なお話でした。

ああいう男を惑わす魔性の女を演じさせたら麻生久美子は絶品です。

何故か毎度伸男の行く先々に居る変な男の忌野清志郎さんもとってもいいキャラでなんかジーンとしちゃいました。
改めて惜しい人を亡くした気分でした。
伸男のバックでどうでもいい会話的に「友達なくすよー」って言われた返しに「残った人が友達でしょー」って所がとても印象的でした。

オダギリさんはキャラを変えても結局どの映画を観ても同じ印象を受けるので少々飽き気味です。
好きな方ですけど。

そんなわけで7点。

少々退屈な空気でしたが大人のコメディを感じました。
麻生久美子が出ているのでプラス1点です。








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