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Mr.ホームズ 名探偵最後の事件

2016年03月26日 | 映画
Mr.ホームズ 名探偵最後の事件
を観ました。


90歳を過ぎ老いたホームズ、田舎で養蜂をしながら家政婦親子と静かに暮らしている。
世間のイメージとは違うが小説はあくまで創作で実際は見た目から住処から少々異なっている。
そんなホームズが衰えていく自身の記憶を手繰り寄せ、30年前に解決出来なかった事件を思い出していくお話です。


ヒル・コンドン監督作品です。

ロード・オブ・ザ・リングでお馴染みのイアン・マッケランが老いたホームズを演じています。

研究で日本を訪れた際の案内役として真田広之が出演しています。

かなり老いた、死が目前のような時代、
回想する70代の時代、
少し前に日本を訪れていた時代。

その3つが絡みあい同時進行的に描かれ全体像が見えない序盤です。

助手のワトソンが書いていた自身の小説は創作で真実は別というのが物語の前提です。

自分が引退を決意した最後の事件の失敗に関する事柄を正そうと自分でその自伝を描き始めます。

一つのエピソードが謎めいていって引き込まれて、それで?
となると別の時代の描写になってしまいます。

その繰り返しですが、なかなか上手な編集、手法でした。
これ以上やられたらストレス、となるギリギリの塩梅だったと思います。

記憶が薄れているので事件の真相を思い出すだけで、
ホームズ自信も驚いて気づいたりして自伝を書き綴っていきます。

すでに終わっている事件を丁寧に紐解いていく手法は斬新でよかったと思います。

本人がボケて記憶を無くしているというのが大前提ですが。

イアン・マッケランがかなりの老人を演じていますが、相当なクオリティです。
あれ?この人こんな歳だったっけ?って思うほどでした。
70代の演技はキビキビ動いているのでそっちが創作なのでは?と思うほどでした。
家政婦親子とのやり取りも非常に独特な距離感で結構好きなタイプでした。
老いて歳を取って記憶力は無くしても洞察力は相変わらず凄いのもいいです。

一番のテーマは10歳の少年との絆、やり取りですね。
それが物語の柱となっていてラストにはジーンとさせられました。
老人と少年のやり取りってだけで結構好みです。

真田広之はさほど出番は多くないですが、日本代表として実に存在感ある演技をしていました。
すっかりハリウッドの常連になってきていいですね。

広島の原爆も薄っすらと取り上げられています。
ホームズ映画のテイストは持ちつつ全然斬新な仕上がりとなっています。

様々なバリエーションで展開するホームズ作品なのでこういうのがあっても全然いいと思いました。


そんなわけで7点です。
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