トジハジ日記

日記代わり、家族への発信用として利用させていただいてます。内容はいろいろですが登山が趣味で、公開は山行記録がメイン。

2020.4.30 鈴鹿山脈 土倉岳ー御池岳ー藤原岳周回

2020-04-30 19:38:17 | ブログ
ボタンブチから昨年、会で登った日本コバ方面を望む。
中央左の三角形の山が天狗堂。その奥に見える平坦な山が日本コバ。

鈴鹿山脈の滋賀県と三重県の県境に位置する山々には今まで三重県側からしか登ったことがない。今回は主稜線から外れているが、まだ登ったことのない土倉岳から主稜線の御池岳、鈴ケ岳を滋賀県側の君ケ畑町からピストンすることにしました。

登山口近くの駐車場に5:30頃到着。駐車地には若者一人がいて、藤原岳から御池岳、土倉岳を周回する計画とのこと。10時間くらいはかかりそうな工程なので私には無理だと思いながらも、その魅力あるプランが実行できる若さを羨ましく感じさせられた。6:00に登山口近くの駐車地を出発。御池岳と書かれた標識に導かれて登山道に入る。しばらく沢筋の踏み跡がつづき、汗ばんできたころ藤原岳方面に下る踏み跡と別れ土倉岳に続く尾根道に入る。登山道は送電線巡視路でもあるので整備されていて歩き易い。鈴鹿の山は明るい雰囲気がある。奥美濃と違って下界が近いせいもあるだろう。爽やかな早朝の登高が実に気持ちがよい。少し高度を稼ぐと展望が大きく開けてきて、気分が益々、高揚してくる。前方に石灰岩の白さが目立つ台地状の大きな山が迫力ある姿で迫ってきたころ(てっきり、それが土倉岳とおもっていた)三等三角点の石柱のある広場にでた。そこには土倉岳とかかれたプレートが置かれてあり、あまりにもあっけない到着に拍子抜け。目の前に聳える台地は御池岳末端のテーブルランドなんだと思いながら、その斜面を上がると、そこには一面の草原が広がっていた。ここからボタンブチ経由の最短コースが分からず一旦、奥の平へ向かう。草原は蒐場だらけで野生動物の天国だ。草原を右にフラフラ、左にフラフラと踏み跡らしきところを探しながら進み、主稜線に出て御池方面に進むと途中で”ボタンフチ”方向を示す標識があり、寄り道することにした。ボタンフチは立ち寄った甲斐があったと思わせれくれるほど展望の良いところで、御池岳に来たなら是非とも寄るべきポイントです。御池岳に8:39に到着。快晴で頂上からの展望は申し分ない。1か月ほど前に訪れた三国岳と烏帽子岳が手によるように見えてなつかしい。奥にどっしりとした霊仙山も空気が澄んでいてくっきりと見える。しばらく休みんでいると、ここまで、まあまあのペースでこれたこともあり、更に絶好の登山日和のせいもあってか突然、あの若者が話していた藤原岳周回コースへの計画変更のアイデアが頭に浮かんだ。浮かんでくると、年甲斐もなく、もうそちらへ行きたくて仕方がなくなってきた。そして結局、それほど魅力を感じていない鈴ケ岳へ行くのをやめ、藤原岳経由の周回コースへ急遽変更することにした(登山届と違うので気が引けましたが)。そうと決まれば、どのくらい時間がかかるかわからないので10分程度の休憩で先を急ぐことにする。一旦、三重県側からの登山道を5合目付近まで下り、そこから藤原岳への縦走が始まる。この稜線歩きはアップダウンが少ないので疲れを感じない。途中、天狗岩に寄ったり、疎林帯でテント泊していた2人連れの若者と言葉を交わしたりして、藤原岳頂上には11:10に到着した。この間、途中で必ずすれ違うはずの私と逆周回コースの若者にはどういう訳か出会わなかった。頂上で10分ほど休憩してから西尾根の下降に移る。コンパスと地図で下る尾根の途中にある893mピークを目で確認して下るべき尾根を明確にしてから出発。藤原岳頂上からの下降点は明瞭でないが適当にゴソゴソガサガサと下るとすぐに顕著な尾根状となり、赤テープも的確につけられていたので道迷いの不安はすぐに消えた。慎重に方向確認をしながら降りたので、少し時間がかかり御池岳方面から流れてきている真ノ谷には12:13に降り立った。降り立ったところには予想外にも”藤原岳西尾根”と書かれた大きな白いプレートのついたポールがたっていてびっくりした。昔は一般的なコースだったのだろうか。降り立ったところでしばらくまごついた。予備知識がないので、このまま川を下るのではなく、対岸の尾根方向に道があるのではないかなど、妄想的な考えが浮かんできたせいで、すこし真ノ谷を上がって踏み跡がないか探してみたりもしたがよくわからなかった。しかし、国土地理院の地図ではこのまま川を下っていけばよいはずなので、まずは1時間、川を様子をみながら下ってみることにした。時間がまだ早いので余裕があるが、なかったら落ち着いていられるかどうか。踏み跡もない河原歩きは、気が小さいので、なにかとんでもないところへ向かっているような気がしてしまうことがある。渡渉を10回以上繰り返して、50分ほど歩くと突然、こんな山奥の中に、周囲に樹々があるにも関わらずそれとわかる苔むした色の鳥居が前方に見えてきた。なんだか古代にタイムスリップしたような気分になる。そういえば古い昭文社の地図に鳥居のマークと廃村という文字が書かれていたこと思い出した。廃村場所には建物が数か所に残っていた。また、今でも真新しく見える”藤原岳迷い尾根”とかかれたプレートとかわいい”飛び出し坊や”があったので、以前はこの村を起点に登山が盛んであったのだろう。ここで地図としばらくにらめっこ。ここから川をそのまま下ると全く車の駐車場所と違う方向にどんどんいってしまうので、どこかに今朝の登山口方向に向かう、尾根を乗り越えていくルートがあるはずである。少し下って探してみたがそれらしきところがないので再び戻って対岸に目を凝らしてみると、日陰で分かりづらいが赤いテープが枝につけられてあるのを見つけた。半信半疑の気持ちで渡渉し、赤テープがつけられた枝から河岸に乗りあがると薄暗い小沢沿いの奥へと赤テープ印が続いていたので、ここが今朝、土倉岳への登りに使った尾根に戻るルートであると確信できた。小沢を進むと急斜面の方向に赤テープが続いている。沢筋ばかり見て歩いていると見落としてしまい危うく小沢を進んでしまうところだった。ジグザグに急斜面を登りきると踏み跡が明瞭な尾根にでた。更に尾根から、ところどころ慎重にならざるを得ないような箇所が現れる斜面のトラバースをして、それを終えると見覚えのある場所に飛び出した。無事に土倉岳に続く登山道に出てホッとすると、心地よい達成感が沸き上がってきた。
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同じような写真でスミマセン!

今回のロガー軌跡。緑色のマークのある地点でロガーを起動

コースタイム:
駐車地発:5:57     土倉岳、茨川分岐 6:32    土倉岳 7:43
ボタンブチ 8:31 御池岳 8:43 天狗岩 10:37 藤原岳 11:11   真の谷、西尾根取付き点 12:13 廃村地点 12:53  土倉岳、茨川分岐    13:35 駐車地 14:02

コメント:
・逆コースの方が体力消耗後の登り返しがないので楽とおもう。
・土倉岳、茨川分岐点へ出る急斜面のトラバースは落ち葉が堆積してスリップしやすい時は慎重に足を運ぶこと。スリップすると200m下の谷底まで止まらない。一か所、岩に確保用と思われる鉄杭が打ち込んであったがザイルでもないと意味がないとおもう。
・水:3Lを用意し、2Lを消費した。 行動食:赤飯おにぎり 1個、バナナ 1個、OATSNACK 1個

他:
新型コロナウイルス問題で外出自粛が要請されているが、山では人と接触する機会はほとんどないし、車で移動中もどこにも立ち寄らないようにしているので問題ないと思い計画を実行した。しかし、帰宅して妻から”遭難でもしたら、今の人手不足の状況では大変な迷惑を関係者にかけることになるので登山も自粛してほしい”とTVで放送されていたと知らされ、大いに反省させられました。






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