トジハジ日記

日記代わり、家族への発信用として利用させていただいてます。内容はいろいろですが登山が趣味で、公開は山行記録がメイン。

2021年1月31日 三重県 鈴鹿 雲母峰から鎌ヶ岳

2021-01-31 17:12:30 | 日記

鎌ヶ岳頂上から入道ヶ岳方面を望む

雲母峰頂上
 
今回のトレース

北陸方面の大雪が一休みして、高気圧も張り出してきそうなので好天を期待して家を出たが、走っていると車のウインドウに小粒の雨があたりはじめ、目指す山々には雲が低く垂れ込めている。登山口のある雲母橋手前の駐車地に7:40についたが、まだ小雨がぱらついている。しかし、ここまで来て引き返す気にはならないし、今日は入道ヶ岳まで縦走する予定なので悩んでる時間もない。さっさと羽毛服を着て、その上に雨合羽といういでたちで8:15頃に登山口へ向けて林道をスタートした。
しばらくは傾斜のある林道を進む。10kgを超す荷物を担ぐと少しの上り坂でも汗が出始め、すぐに羽根服を脱いだ。15分程度で立派な独標尾根登山口と書かれた看板があるところから杉林の斜面に入る。適度の傾斜の登山道がジグザグにつけられていて歩き始めの体に優しかった。登るにつれて雪が深くなってくる。冬山の魅力はいろいろあるが、低山歩きでは静寂さがその一つだ。すべての音が雪に吸収されるので無雪期では味わえない静けさが楽しめる。バージンスノーに残していく足跡を振り返ると何となく感傷的な気分にもなる。9時54分に雲母峰II峰と呼ばれているピークに到着。ここには風対策用の透明ビニールで四方が囲まれた簡易的なボックス状のつくり物があり、中には小さ長椅子とテーブルが置かれていた。ちょうどここが、岳不動からく来る登山道との合流点のようで荷物運搬用モノレールの終点にもなっているので森林作業者の休憩所なのかも知れない。ここからは岳不動方面からの単独と思われる先行者のトレースが付いていた。トレースがあると楽だ。雲母峰主峰までは一投足で10時4分に三角点のある頂上に到着した。二次林の中で展望はない。わずかだが小雪が舞い、風もあってしばらく立ち止まっていると汗がすぐ冷えて寒くなるので、三角点にタッチし、写真をとってさっさと主稜線を目指す。途中には雲母峰を目指す稲森谷ルート、馬の背ルートの合流点がある。春ならアカヤシオが綺麗なところのようだ。白ハゲと呼ばれる付近の通過は少し神経を使った。ここはフィックスロープを利用させてもらって通過。積雪条件によっては初心者がいる場合は短いザイルが欲しいところだと思う。カズラ谷道の分岐をすぎると鈴鹿主稜線にある岳峠は近い。11時54分に主稜線に到着。ここで水沢峠経由で来た2人に会い、水沢峠から入道ヶ方面の積雪状況を教えてもらった。アイゼンをつけ、腹ごしらえをしながら縦走するかどうか迷ったが、入道ヶ岳方面はトレースが無いらしく、入道ヶ岳下山途中で日没になる可能性が大なので周回計画はあっさりと断念、鎌ヶ岳登頂だけで良しとする。20分後の12時24分に頂上に到着。期待した展望は相変わらず垂れこめたままの雲であまり無かったが、それでも頂上付近の樹氷の美しさと静かな冬山歩きを堪能できた1日だった。
コースタイム:
林道入り口(駐車場): 8:14   独標尾根登山口: 8:30     雲母峰:10:04
主稜線到着: 11:54       鎌ヶ岳頂上:12:24
カズラ谷道登山口:13:48      駐車場:14:25   (休憩時間:約30分)
* 忘備録は写真の後に記載



<忘備録>
装備
モンベル1~2人用ツエルト、SOLシュラフカバー、モンベル羽毛服、厚手ポリエステルジャケット、着替え下着上、特大首穴あきポリエステルタオル(緊急着替え代用品)、予備手袋、ネックウオーマー、水1,5L、750mLホットカルピス入りサーモボトル、セミワンタッチアイゼン(ペア1,1kg品持参、アイゼンケース)、雨具上下、ポール(2)、スノーバスケット大予備、ゴーグル、ラテ2個、カメラ、非常連絡用スマホ、Garmin GPS(予備電池含), モンベルサコッシュ(中身:スントコンパス、1/25000地図x2, 山と高原地図、コピー資料)、チタンマグカップ、オスプレーザック38L(レインカバー含む)、マット、小物(モバイルバッテリー、ライター、防水マッチ、75mm救急用スポーツテープ,チリ紙メタ、固形燃料数個、ナイフ、他)、ホッカイロ(2)、プロトレック 
着衣
ファイントラックシャツ、モンベル下着上、クロロファイバー下着(下)、レグウオーマー、厚手キャツプ,ニット帽、靴下、冬用登山靴、首掛け汗拭きタオル、黒スキー用手袋、ロングスパッツ、ハードウエア製冬用ズボン、純毛上着、 
食糧
パン3個、赤飯おにぎり1個、バナナ2個、チョコ2箱、エナジーショッツ3個、柿ピー1袋、キャラメル10個、塩飴5個、カントリーマーム数個 (内、食した物:パン2個、バナナ1本、おにぎり1個、キャラメル3粒)


2021年1月25日 中津川市 前山、高峰山ハイク

2021-01-26 09:03:12 | 日記

高峰山からの帰途、車窓から恵那山と前衛の前山

里山のような低い山でも登ったことのない山は未知への期待で胸がわくわくする。19号線を走ると、恵那山をはじめ、それを取り巻く山々が目に飛び込んでくる。恵那山を除いてはいずれも2000mに満たない低い山ばかりだが私にとってはほとんどが未知の山ばかりで、それぞれのピークがなんという名前の山なのか最近までは知らなかった。しかし焼山や天狗森山を訪れてからは、静かな歩きが愉しめるこの山域に親しみを感じ始めた。今日もそんな恵那山周辺の山で以前から気になっていた里山である前山に出かけることにした。

登山口に近いと思われるあたりに車を止めると、この里山に似合わない立派な登山届の箱が林道脇に設置されているのに気が付いた。なら、間違いなくこのあたりが登山口だろうと思い、まずは付近の狭い路肩に強引に突っ込み駐車しようとしていたら、下から軽トラが走ってきて止まり、ぶっきらぼうに”どこへいくのか?”と言う。”前山に登ります”と答えたら、“フン”というような素振りをして、そのまま、なにも言わずに戻っていった。突然の出来事に一瞬、あっけにとられたが恐らく作物でも盗みに来た不審者とでもおもったのだろう。それにしても礼節をわきまえない人だなと、少し気分を害したが、歩き始めるともうそのことは完全に忘れていた(こうして日記を書き始めて思い出した)。そのくらい私にとって山は一歩踏み出すと雑念が忘れられるところである。少し林道を進んでから適当に目的の尾根を目指して笹薮の斜面に入った(本当の登山口はここから1分もかからないところにあることが下山時にわかった)。藪の薄いところを選びながら10分も登ると尾根にあがれた。登山道といえるほどの踏み跡はなかったが尾根には所々に赤テープがあり、それを頼りに笹をかき分けていくと前方に赤テープが横に長く張られているのが見えてきた。そこを抜けると案の定、しっかりした踏み跡が続く登山道にでた。長い赤テープは下山時に自分の歩いてきた方向に進んではいけないという注意の為のテープだった。谷を挟んで対岸の山の斜面に陽が当たり始めると、寒々とした林の中も気温が上がり始め、心地よい気分になってくる。汗が胸を流れ始めるほどになってきたので、薄手の羽毛ジャケットを脱いだ。カラマツの葉が敷き詰められた道は柔らかくて気持ちが良い。足音さえしない。しばらくそんな道を進むと突然、何か道にあるのを感じて前横に飛びはねた。前後1mほどにわたって狸の糞が道を塞いでいる。危うく踏み込むところだった。狸の糞は熊の糞に形も量も似ているが熊よりは少し細いのでそれとわかる。こんな登山道が糞場になっているのとは思えないが、それにしても大量の糞には驚かされた。1時間程度歩いてちょっとした岩を超えるとと、突然、場違いと感じるほど真新しい旗が複数たっている場所に出た。徳ノ城址と書かれた標柱があり、説明板もある。それによると岩村城の出城の一つで、武田勝頼により落城させられたようだ。こんなところに出城があるとはなんとも不思議な感じがしたが、まだ真新しい供え物があるということは土地の人はこんなところまでお参りに登ってくるのだろうか。一か所、登山道のある斜面が大きく削りとられていて巻道ができていた。高度1000mくらいまで来ると雪が表れ始めた。スパッツやアイゼンをつけるほどでもないので、そのまま進むことにするがアイスバーン状なので足を置くごとにツルツルしてバランスをとるのに神経を使う。無精な性格なので、しばらくはスリップに注意しながら進んだがペースがあがらないので決局は軽アイゼンを付けた。それからは神経を使うこともなくなり、団子になりやすくてバカにしていた安物のチェーンアイゼンだが、思いがけない使いやすさに見直してしまった。使うのは2度目だが片方装着に広げてから30秒、いや20秒とかからない(外すのは一瞬だ)。それに軽いし、やはり物は使いようだ。1353mのピークと前山のピークを結ぶ中間地点の稜線に1時間30分ほどで着いた。ここから左に折れて前山より標高の高い無名のピークへも行く予定だったが赤テープで遮られていたのであっさりと諦め、前山方面へ向かう。ここまではトレースがしっかりしていたが、ここからは笹漕ぎになった。背丈以上のところもある笹をかき分けて進むが、下りでは、かすかにある踏み跡が笹で見ずらく何度も踏み跡を外した。少し下りが続き、再びしばらく登り返すと三角点のある前山の頂上に到着した。樹々に遮られスカッとした展望は望めないが、早速、木々の間から見える白銀の山々の山座同定を始める。鋭いピラミダルな前穂高岳と堂々とした奥穂高岳の姿はすぐに分かった。他にも見覚えのある山々が確認でき、ここまで来た甲斐はあると独り言をつぶやきながら中央アルプス、御嶽、乗鞍、常念山脈あたりをカメラに収める。予想外に奥三界岳は立派な山容をしていて300名山に選ばれているのを納得した。残念ながら、目の前を覆いつくすほどの大きさのはずの恵那山は全く見えなかった(下山途中に望めた場所がある)。ひとしきり撮影を終え、アンパンをほおばりながら時計を見るとまだ11時前だ。これならもう一つ気になっている前山とは19号を挟んで対峙している高峰山も登っていこう。そう決めたら、長居は無用。アイゼンを付けたまま、登山口まで一気に駆け下った。

登り 1時間55分    下り55分(やや駆け足)   頂上休憩 15分

高峰山
鎮の峠を越えて少し進むと一目でわかる登山口がありました。登山者駐車場もあります。こには頂上まで50分と書かれたハイキングコースの地図があります。コースは単調な尾根上の歩きが続きます、頂上はだだっ広い広場で頂上の雰囲気はありませんが、大勢でハイキングを楽しむにはいいところです。展望は恵那市方面がみえるだけで、期待した山々の展望はありません。帰りは林道を使いました。

前山


高峰山





2021.1.15 鈴鹿山脈 釈迦ヶ岳から三池岳周回

2021-01-16 05:58:33 | 日記

三池岳から釈迦ヶ岳遠望。

2か月ぶりに山歩きに出かけました。2か月のブランクはさすがに堪えましたが、今年初めの雪山を満喫することができました。行先は鈴鹿山脈の釈迦ヶ岳と三池岳。岩ヶ峰尾根を登って釈迦ヶ岳に立ち、そこから三池岳への周回縦走です。

8時15分に八風キャンプ場付近の駐車地をスタート。通常なら登山口を示す標識のようなものがあるが見当たらず、8時30分、適当に尾根末端の急斜面にとりつく。先日までの寒さはどこえやら、一転して今日は昨日よりも5度以上も気温が高く、厚着もしているので早くも汗がしたたり落ち始めた。時々、朝の静寂を切り裂く鹿の甲高い声があちらこちらから聞こえてくる。不審な侵入者がいることを仲間に知らせているのだろう。標高700mから800m位になると雪が多くなってきた。まだ気温は低いので埋まることはなく、所々で膝くらいまで落ち込む程度だ。久しぶりの登行に体が重く、1時間程度歩いても呼吸も荒い状態が収まらず一向にいつもの調子が出ないので先が思いやられる。その後、小さなアップダウンを繰り返すと10時34分に”岩ヶ峰”と書かれた小さな木札がぶら下がっているピークに到着した。ここから見る釈迦ヶ岳はまだ遠く、夏のコースタイム2時間20分程度のところを、ここまで既に2時間近くかかっている。果たして無事に縦走ができるのだろうか。途中の不安定なトラバース地点で大きな氷柱を見つけ孫に見せるために写真をハラハラしながら撮った。11時頃、やっと釈迦ヶ岳と三池岳間の稜線に出た。ここから左に折れて一旦、釈迦ヶ岳に向かう。釈迦ヶ岳三角点に11時15分に到着。朝明渓谷側から家族4人で来たことがなつかしく思い出される。遅きに失したが、ここでアンパンをほおばりながらロングスパッツを取り付けた。カジタ12本アイゼンをザックに入っているが、それは今日の雪のコンディションでは必要なさそうだ。15分ほど展望を楽しんでから岩ヶ峰尾根乗り越し点まで戻り、そこを通過して三池岳へ向かう。気温が上がってきたせいで雪面が緩み始め、膝まで落ち込む回数が増えてきて歩きにくくなってきた。時々、悪たれ口を発するが、それでも若き日に白銀の世界の魅力を知ってからは、この齢になってもそれが忘れられず雪山登山やBCを楽しんでいる。対象スケールは小さくなってきたが苦労をしても登りたいという気持ちがまだあるのがうれしい。12時37分に縦走ほぼ中間地点の中峠に到着。このあたりは広々とした地形が続くので自然と気分が明るくなる。今日は誰にも会わないと思っていたら、ここから少し進んだところで下ってくる6人のパーティーとすれ違った。雪面からの反射が強く、八風峠に12:54に到着。ここには真新しい朱色の大きな鳥居や石碑などがあって少々めんくらった。三池岳はもう目の前だ。雪が解けて砂礫が出ている最後の斜面を登り詰めると大きな岩が散乱している三池岳頂上に到着した(13:11)。岩の上に上がって腰を下ろし、どこまでも続く雪の山並みとその山座同定を楽しみむ。至福の時間はあっという間に過ぎる。30分くらい休んで、13時45分にお菊池のある尾根を雪で足がとられそうになりながらフラフラと下った。駐車地15:10着