頂上からの白山、別山
白山山系の別山から延々と続き御母衣湖に落ちていく尾根の最後のピークである日照岳へ山スキーを楽しみにいってきました。雪が無いと一般登山者には登れない山です。余り知られていないが日照岳では滑落、雪庇崩壊、雪崩などで死亡事故が時々起きているので、どのようなところか少々、不安もありましたが、実際に登ってみると実に快適なルートでした。当日は夏日に近い気温になる地域もあるくらい、とても高い気温予想なので雪が締まっている早朝にスタートすべく朝3時半ころに自宅を出発した。登山開始は5時43分。登り始めた時の気温はすでに2度程度で、一晩中雪融けが進んでいる。出だしから足がズボズボと埋まり、すぐに額から汗が滴り落ちくる始末で先が思いやられた。スキー板を外したり履いたり、クトーをつけたりと面倒極まりない登高が続き、急斜面も案外多いので全くペースが上がらなかった。標高1500m付近からようやく板無しでも埋らなさそうになってきたので、この辺りから板を担いだ。断然この方が登高ペースが速く、先ほどまでは断念もありかなと思いながら登っていたが、快調な登高リズムになってきて気持ちも落ち着いてきた。1534mピーク辺りからは立ち木も減り快適な雪稜が続き。過去に登った周囲の山々も姿を現してきて、まさに至福の登高だった。10時15分に頂上着、約4時間30分かかったことになる。頂上にはピークが2つあるはずだが(勘違いだった)1つしかないので、今いる場所が頂上かどうか半信半疑だったが、この先はずっと下っているので間違いなくここが頂上のハズだと思いながら、うろうろしていると立ち木の上の方に日照岳と書かれたが小さなプレートがぶら下がっているのを見つけた。もっと積雪量のある時に誰かがつけたのだろう。ありがたい。これで安心して腰を下ろす。頂上からの景色は超一級。白山、別山、猿ヶ馬場山、化曇、大日岳、三方崩岳などなど、見える登った山は両手では足らない。眼下には青く光る御母衣湖。春霞でハッキリしないが長く横たわる北アルプス、乗鞍岳方面の山々も確認できた。それらをしっかり写真に収め、1時間ほど陽春の頂上を楽しんだ後、11時5分に下山にかかる。見下ろすとスキーに快適な尾根斜面が続いていてワクワクぞくぞくする。雪庇だけに気を付ければいい。勢いよくGo!の掛け声で滑降開始。ばんばん飛ばす。半分くらい滑り降りたところで今日、初めて2人のパーティー(BCではない)と出会い言葉を交わす。さすがに後半は雪質が悪くターンもいい加減になってきて、数回、大木に抱きつくこともあったが11時57分、無事に156号線に降り立った。4時間30分かかったところを、50分でおりたことになる。改めてスキーの威力に感謝!魅力に感謝?
コースタイム 登り 4時間30分
下り 55分