巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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憂い

2016-11-23 09:19:24 | 
見えざる者のために
傷付き、怯える人達
行く手を阻む力に
立ち向かい、屈する人達
この世界の中で
誰もがもがき苦しんでいる

強くありたい
優しくありたい
念じる力は届くことなく
誰の為に抗い
何の為に踠き
君は何処へ行こうとしているんだい

誰も守ってくれやしない
誰も振り向くことなどない
一人きりの自分が
そんなに怖いのか

人生の掟を誰かが見付けた
そう嘯く声に
僕は惑わされたりしない
誰かの人生など
思うがままにならぬのが世の常

僕らは氷点下を記録する
白い寒空の下で
君を遠く見失った
誰が探すでもない
冷たい夜闇の中で

白い粒が頬を打つ
季節は移り変わり
冬将軍が我が物顔で
私達の行く手を阻む
嗚呼、お前を抜ければ
桜咲く、新緑芽生える春なのにな

それだけのこと

2016-11-23 01:13:53 | 
僕の力が及ばないなら
君の力を借りよう
僕と君の力が及ばないなら
友の力を借りよう

自然は守られるのか
世界は何処へ行くのか
社会の秩序は保たれるのか

心配しても仕方のないことを
誰もが憂い、明日に怯える

か細い声が君を守るんだ
飾らない言葉
心地よい歌声
誰よりも無関心な誰かが
いつだって君の味方さ

僕は自分に誠実にありたいと願い
君の呟きに耳を傾ける
そこに心の救済があると信じて

時は流れ、僕も君も老いる
たとえ世の中が変わろうと
僕達は変わらずいればよい
ありのままで、あるがままで

ただそれだけのことなのだ
ただそれだけのことなのだ