何気無く大切な一日が、かけがえ無く今日も過ぎてゆく 高橋忠史・多系統萎縮症と生きる・唄い屋。

難病の多系統萎縮症に侵されても音楽を諦めない男のライヴ報告や日々の思い・命のメッセージ

まだ病気を受け入れられていない

2014年09月07日 15時22分17秒 | Weblog
昨日も今日も、何をしていいのか分からなく。指が動きにくくてもカッコ良く聞こえるカッティングを見つける為に、ひたすらギターを弾いたり、ほぼ完成したミックスダウンにより一層深みを加えたり、ひとつひとつの音の分離を良くして、各パートの音をクッキリ際立たせたり、そんな方法がわかってきたので、集中力が切れるまでやりつづける。集中力がキレたらストレッチ。そして又ギターを弾き始める。

そして今、散歩をしながらブログを書いている。

不安なんだ。
病気の事は、頭では理解しているつもりなのだが、身体全体で理解する事を拒否している。

脊髄小脳変性症を受け入れて前に向かって進むんだと、嘘でも言えればカッコいいと思ってもらえるのに、情けない。

余命数ヵ月と言い渡された人や難病で治療できず死を待つだけの人のドラマや映画は過去に何度か見ていて、まさか自分がそうなるとは思いもしていなかったからだろう、映画やドラマの主人公のような立場になったなら、いさぎよくその境遇を受け入れるだろうと思っていた。

60歳を過ぎ、人の人生の10倍は生きて来たつもりの僕が、何時死んでも悔いはないと言い切ってきたのに。
それが言えたのは元気だったから。
治療出来ない病気にかかったと分かった瞬間から何も見えなくなってしまった。
ただ、僕には音楽がある、難病にかかり同じ思いをしている人の数はごくわずかだ、わずかではあってもその人達と共感できる歌を作って行きたいと思っています。

こうやって、誰かが読んでくれるブログに、今の気持ちを書くことで、脊髄小脳変性症を少しずつ受け入れていけるような気がします。