昨日、ホンの一部分だけを切り取って紹介した「一松神社」の社殿彫刻。今回は更に詳細に。
向背の上、肩に心柱を乗せ、両足を踏ん張る「力神」。その顔に浮かぶのは快心の笑みか😊
力神の下の唐獅子は、何故か長い布を口に銜えたまま、後ろに続く何かを待っているようです。 「布」と形容しましたが、全く別の何かかもしれません・・それにしても不思議な構図。
神社彫刻と言えば何と言っても木鼻の唐獅子、例えて言うなら舞台装飾の重要ポイント😄 添えられた牡丹の花は見事に咲き誇り、精悍な獅子の姿に、文字通り「花を添えて」います。
神社彫刻としては目立たない「虹梁」ですが、浮き上がって咲く花も、一つの木から彫刻されたもの。
「手挟み(たばさみ)」には、こぼれんばかりの菊の花で隙間無く埋め尽くされています。
壁部分の彫刻で、これは牡丹に唐獅子ですが、花の中に埋もれた獅子は何をしているんでしょう?
「波に(多分)鯉」、 もう一枚もやはり「波」ですが、波の中には何もいないみたい
水草の間をゆっくりと進むのは「鷺」かな?上げた細い足の爪までもが鮮明。
長い葉を持つ草の下に身を潜めるのは「白兎」。色が無いのに何故か「白兎」だと思えるのが凄いですよね。
宮彫刻と言えば○○だ、いや△△流の□□こそが日本一の宮彫師だと、一般に言われています。 もちろん、後世に名を残した人の寺社彫刻は、一級品の芸術と呼ぶにふさわしいものばかりです。 けれど、名を残す事無く歴史の彼方に去っていった宮彫士たちの彫刻がそれらに劣るとは思いません。 見て感動した時点で、その彫刻は私にとって一級品の価値を持ち、心に深く残されていきます。
最期は、九十九里浜での沿岸漁業を中心に発展してきた、長生村らしい「大漁絵馬」。こちらは複製のようで、「白浜海洋美術館」に現物が保存展示されているそうです😄
参拝日:2019年3月9日
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