出雲市小山町に鎮座される「大山(おおやま)神社」。「延喜式神名帳」に「大山神社 出雲国 神門郡鎮座」と記される式内社。御祭神は『大山津見命(おおやまつみのみこと)』。
「創祀年代不詳。由緒が明らかでないのは、源頼朝の八幡信仰により、出雲周辺の住民は、すべて八幡宮の氏子となったため、出雲風土記記載の、比奈社、大山社、阿利社等の祭祀が断絶した為とする。棟札で最古のものは寶永五年(1708)で、寶暦四年(1754)の「神門郡萬指出帳」によると「三尺に四尺板葺、 境内東西七間、南北五間四尺」とあるやうな小祠であつた と見える。明治五年村社に列せられた。」
確かに、この出雲において『大国主命』を手助けした神を祀るには、些か殺風景な境内。 とはいえ、時の権力者に逆らうよりも右に倣えの方が庶民の生き方としては正しいかも・・です。
拝殿近くより神域を守護されるのは出雲丹後の狛犬さん一対。台座には「石工・今市三京 佐藤石材店 昭和二年十一月建立」の刻。阿形さんは、さも愛おしそうに子狛を抱いてます。
境内の一角に建立されていた「土貢(とこう)神」碑。「土貢」とは、その土地からの貢ぎ物という意味で、いわゆる租税の事。そこに神の名がつくと???貢物の神様??・・・よく分かりません。
そのよく分からない神域を健気に守護されるのは、相方をなくし一方だけになった狛犬さん親子。 多分先代さんだろうと思われますが、こうして大切にされているのを見るのは狛犬ファンにとっては嬉しい事です。
参拝日:2011年5月17日