発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

おしゃれで胸キュンな企業再生ファンタジー? ひみつのアッコちゃん平成実写版

2012年08月25日 | 映画
「ひみつのアッコちゃん」試写会、西鉄ホール。
 ポスターでは、岡田将生と綾瀬はるかが背中合わせに立っている。
 小学生が、大学生のお姉さんに変身して恋をしても、いつかは小学生に戻らなくてはならないのだから、これは実らない悲しい恋のお話なのかしら、と思いながら西鉄ホールに向かう。
 コスメフリーク予備軍の小学生が、魔法の変身コンパクトを手に入れての大冒険。
 大人に変身したアッコちゃん=綾瀬はるかの衣装がかわいい。
「お買い物中毒な私」(ショッパホリックの多重債務者が自助グループに参加して立ち直るという地味な話を、ラブコメディーに仕立てた映画)以来のカラフルおしゃれ映画である。
 容姿・服装における完璧な変身が可能であれば、あらゆる犯罪が完璧に遂行できる。自分ではない誰かになるのだから、殺人だって可能だが、アッコちゃんは、とりあえず、詐欺とスパイを行う。ただ、中身が小学5年生だから、あちこちでボロを出す。
 アッコちゃんが変身した大人たちが大笑いさせてくれる。
 で、岡田将生演じるところの、化粧品会社の若手有望社員、早瀬尚人に軸足を持ってくると、これは企業の再生物語なのである。
 企業乗っ取り、工場リストラ、議決権争い、紛糾する株主総会、新技術の軍事転用、あれ? これって、かの経済ドラマ、腐ったこの国を買い叩く「ハゲタカ」(テレビ版。すっごく面白いからレンタル鑑賞を推奨)とかぶる。大杉漣出てるし。
 でも、この映画は、アッコちゃんが主役だもんだから、大活躍するんですね。なぜか企業再生の切り札となるのです。そして、最後に彼女は、大好きな人たちを守るために、ある決断をするのです。
 
 実らない悲しい恋のお話かと思いきや「そうきたか!!」という結末。恋がどうなるかは不明だけど、幸せ気分になれる映画でした。
 がんばって働こっと思う映画はいい映画だよ、きっと。

 今月鑑賞したほかの新作について
 「フェアリーテイル劇場版」
 主役が「ワンピース」の類似品っぽいことに目をつぶれば、まあまあ楽しかった。たぶんコミックを読んでいればもっと楽しいのだろうけど、読んでないので。
 「放課後ミッドナイターズ」
 いかにもCGアニメっぽいCGアニメ。冒頭のオープンキャンパスのアナウンスが、福岡市営地下鉄ホームで流れる飲酒運転撲滅放送と同じ声、福岡市長である。

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