発行人日記

図書出版 のぶ工房の発行人の日々です。
本をつくる話、映画や博物館、美術館やコンサートの話など。

これは「呪い」ではない

2021年07月23日 | 日記
◆オリンピックの音楽           
 東京オリンピックの音楽って、政権に忖度しない立場をとる坂本龍一を採用すれば大したものだとはぼんやりと思っていた。いじめ暴力大魔王しかも大人になっても反省なし、広くバレてもギリギリまで辞めずに済むと思ってたなんて。急に例の人の分が使えなくなったところを何で埋めるのかしら。いっそ古関裕爾かしら。これなら自衛隊も警察もレパートリーだろうし。

◆ボタンの掛け違い
 そもそも「(事故原発は)アンダーコントロール」で「おもてなし」というボタンの掛け違いから始まった。それ、違ってない?と思った。
 正直考えたくもないが、考えないのはこの時代の大人しかも大人後半として無責任というものである。猛暑の今のこの瞬間も汚染水を発生させながらの危うい平衡状態が多くの人々の不断の努力により必死で保たれている状況のことを、よく「アンダーコントロール」と、軽い言葉で言い換えたものである。しかも諸般の事情により夏開催。
 それでも、決まったからには無事開催を祈ってた。世の中が元気で明るい方に向かうのならいいのかも知れない、と思った。観戦チケット懸賞ポスターの松岡修造の笑顔を見るにつけ。

◆そしてパレードが始まった
 新国立競技場の計画が白紙
 エンブレムの盗作疑惑    
 五輪担当相の辞任    
 マラソン競技の東京での開催断念
 コロナ禍を理由に2021年夏に開催延期
 森喜朗会長辞任
 開閉会式の演出統括者が、ブタ発言で辞任
 前代未聞の無観客決定
 小山田圭吾氏がいじめ問題発覚辞任
   ここまで書いたところで
 小林賢太郎ホロコーストホロコースト揶揄問題で開会式演出解任
 
  これほどの「それだけならまだいいが」の不祥事大行進は、偶然には起こらない。

◆呪いではなく祟り
 この際、新型コロナなど些少な問題だ。関係者の狭い範囲での利益誘導忖度出来レースが、ほとんどの共通項である。これは「呪い」ではなく、因果応報のニュアンスを持つ「祟り」である。ヘルメスだか、メルクリウスだか、韋駄天神だかが怒っているのかもしれない。税金の無駄遣いを伴っている。
 オリンピックは、特に就職してからこのかた、毎回「……いつの間にか終わってたのねぇ」といった印象のイベントだった。今回もまた、仕事をしているうちに終わってしまうのだろうが、どうかお願い、普通に終わってほしい。これ以上悪いことが起こりませんようにと思う。そして、起こった悪いことは、橋本聖子氏の言葉を借りるなら「私たち自身の社会の縮図」なのだと猛省しないといけない。


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