きらく堂日記

鍼灸師の喜楽堂が日々の出来事、過去の思い出、趣味にまつわる話などを綴った日記帳(=雑記帳)です

椿三十郎 2007

2007年11月09日 | 居合・日本刀
 リメークされた「椿三十郎」が12月1日に封切られるようだ。
織田裕二=三船敏郎 豊川悦司=仲代達矢 松山ケンイチ=加山雄三 小林稔侍=志村 喬 鈴木 杏=団 令子 藤田まこと=伊藤雄之助 中村玉緒=入江たか子 佐々木蔵之介=小林桂樹・・・と主なキャストの新旧を対比すると・・・ナンダカナ~?大丈夫かなア?という感じ。

 幼稚園の時に映画好きの母に連れられてみた「七人の侍」はただただおそろしく、トラウマとなって心の深層に残り、その後次々と黒澤作品を観にいく結果となりました。特に小学生の時にみた「用心棒」は開始早々の切断された人の手首を咥えた野犬の登場シーンから画面に引きずり込まれて・・・すごい・・・すごい・・・すごい・・・すごいの連続で・・・。

 それに比べて、中学生になってから、待ってましたの思いで学校をサボってまで観た「椿三十郎」は、あれ?・・・あれ?・・・あれ?・・・あれ?・・・何これ・・・と言う感じで、最後の果し合いのシーンは最高でしたが、それ以外は何かドタバタの喜劇を観ている様で・・・ガックリきたものでした。
 その後何度もリバイバルされるたびに観ましたが、私の「用心棒」>>「椿三十郎」の評価は変わることはありませんでした。

 その「椿三十郎」がリメークされて公開されるという。こういう残酷(逃げ惑う人を何人も斬っちゃうんですよ!、門番のおじさんもタタッ斬っちゃうんですよ!)&笑っちゃえる作品しか昨今の若者にはうけないのでしょうかネ・・・。最近、アイドル主演で、ただただ斬り殺す人数と残虐性を競うような時代劇が多すぎますね。それに比べれば今回の椿三十郎はなにしろ脚本が昔のまま(黒澤、菊島、小国)なのが救いですが・・・果たしてどんな作品に仕上がるか、多分、昔以上に笑わせてくれるのでしょうね・・・と言いつつ、結局はやっぱり今度も見に行っちゃうのですが・・・。

 リメークでは「隠し砦の三悪人」の方が期待もてるかな・・・ストーリーがハラハラ、どきどき、ちょっと笑って、最後は爽快感。「裏切り、ご免!!」、しびれるねこの台詞、今でも時々使ってま~す。