『羊と鋼の森』 宮下奈都 著 文春文庫
第13回本屋大賞受賞
黒いグランドピアノの蓋を開けるとそこは深い森の闇であった。
幼少を田舎で暮らした青年が調律師として成長していくまでの葛藤を描く。
下草を踏みエゾマツの赤茶けた幹を撫でる。梢でカケスが鳴いている。
風が吹いて森の匂いがする。葉が揺れ、枝が擦れる。
エゾマツの葉が緑のまま落ちるとき、音階にならない音がする。
幹に耳を当てると音が水を吸い上げる音がかすかに聞こえる。
最初の楽器は森で生まれたのかもしれない。(文中より抜粋)

高校生の時、偶然ピアノ調律師に出会って以来
調律に見せられた外村は念願の調律師として働き始める。
ひたすら音と向き合い、人と向き合う。
個性豊かな先輩や双子の姉妹を静謐な筆致で描いた感動作!!(解説より)
すこし今まで読んだ本とは趣の違った本であった。
音楽特に楽器には疎いが、ピアノを森に例えたことは
何だかわかるような気がした。
そう、水仙の花の咲き誇っているのを見ても音符のように見えた!!
