「幻坂」
2018年01月31日 | 本
作者:有栖川有栖 角川文庫 2017年度大阪ほんま本大賞受賞作品
大阪天王寺にある七坂、「清水坂」「愛染坂」「源聖寺坂」「口縄坂」「真言坂」「天神坂」「逢坂」七坂を舞台にそれぞれの人間模様を描くミステリーな短編集。
大阪生まれなのにこの坂の一つも確認できない。ただあのあたりと見当がつくくらい。
学校も天王寺からそんなに遠くなかったのに。ただ夕日ヶ丘のあたりには憧れていてさぞ夕日の沈むのが美しい丘なのだろうとその名前を漠然と考えていた。大阪で亡くなった松尾芭蕉の最期を怪談に昇華した「枯野」も興味深い。いつかふらりと行ってみたいと日ごろ思っていたところに、この本を目にして衝動買い,本を片手のそぞろ歩きがしてみたい。
夕日落つ源聖寺坂ですれちがうラケット手にした制服まぶし teto