『冬虫夏草』 梨木香歩著 新潮文庫
装画 神坂雪佳
綿貫征四郎が忠犬ゴローを探すために鈴鹿の山中を旅する冒険譚、
河童の少年や天狗、赤竜の化身、イワナの夫婦など、
さまざまな不思議な存在との出会いがあり、
人間と精霊たちが共に暮らす清らかな山で、
果たしてゴローに再会できるのか?
また、各章ごとに親しんだ植物が39種類も登場し、
どれも生薬であることに納得。
クスノキ、サナギタケ ヤマユリ クチナシ アケボノソウ
マツムシソウ サカキ アケビ ヒヨドリジョウゴ フシグロセンノウ
サギゴケ カキ セリ ビワ etc・・・・・
最終章でついにゴローの姿を見つける。
名前を呼ぶと草を掻き分け、全身で歓びを表現しながら疾走してくる姿に
「来い。来い、ゴロー。家へ帰るぞ~」
この場面は感動的で、安心感と共に思わず拍手を送った。
たわわな栗の実
ペチュニア
梨木香歩さんの作品はどれもっころに響き、いつまでも感動が残りますよね。
最終章ではゴローがテトへの思いと重なったのでは
ありませんか?
『家守奇譚』の続編、この『冬虫夏草』は3年前の秋に読書家すずさんのブログで知りました。
以後梨木香歩さんのファンとなりその美しい日本語や表現の素晴らしさの魅力に憑りつかれ(?)たように読みましたが、「西の魔女が死んだ」を含む何度も読みたいと思った本は買って傍に置いています。
たくさん書きたいのですが、長くなりそうなのでいずれ投稿記事で・・と思っています。
書店でこの本を偶然見つけました。
梨木香歩さんのフアンだというshimaさんを
思い出しながら・・・
グイグイと引き込まれるような言葉で
読み切るのが惜しいような夜の時間でした。
今度は「西の魔女が死んだ」を候補に挙げておきましょう。
さすがshimaさん!
ゴローがテトと重なった!!ご名答ですぞ!!
ドアを開けると胸に飛び込んでキスの雨を
期待したことです。
少し涼しくなれば会いに行きます!!
コメントありがとうございました。