『羊と鋼の森』 宮下奈都 著 文春文庫
第13回本屋大賞受賞
黒いグランドピアノの蓋を開けるとそこは深い森の闇であった。
幼少を田舎で暮らした青年が調律師として成長していくまでの葛藤を描く。
下草を踏みエゾマツの赤茶けた幹を撫でる。梢でカケスが鳴いている。
風が吹いて森の匂いがする。葉が揺れ、枝が擦れる。
エゾマツの葉が緑のまま落ちるとき、音階にならない音がする。
幹に耳を当てると音が水を吸い上げる音がかすかに聞こえる。
最初の楽器は森で生まれたのかもしれない。(文中より抜粋)
高校生の時、偶然ピアノ調律師に出会って以来
調律に見せられた外村は念願の調律師として働き始める。
ひたすら音と向き合い、人と向き合う。
個性豊かな先輩や双子の姉妹を静謐な筆致で描いた感動作!!(解説より)
すこし今まで読んだ本とは趣の違った本であった。
音楽特に楽器には疎いが、ピアノを森に例えたことは
何だかわかるような気がした。
そう、水仙の花の咲き誇っているのを見ても音符のように見えた!!
たしか7,8年前の作らしいですね。
みじみずしい文章を書く人と解説にあったので
思わず買ってしまいました。
あまり起伏に富んだ小説ではなかったですが
ゆっくりと味わうことが出来ました。
みじみずしい→みずみずしい
失礼しました。
私も昨年の5月ごろに読み、6月6日の記事にこの『羊と鋼の森』のことを書きました。
よろしければその記事を読んでみてください。
その後、暫くしてまた北海道の森を想像しながら読みましたが主人公、外村の成長していく姿や他の3人の調律師たちそれぞれの個性や仕事に対する姿勢にも感銘を受けました。
その後、以前から好きだった梨木香歩さんと宮下奈都さんの著書を借りて多く読んでいるのですが、最近宮下奈都さんの「始めからその話をすればよかった」や「たったそれだけ」を買いました。
梨木香歩さんについても何度も読み、映画(DVD)も観た「西の魔女が死んだ」や「からくりからくさ」「りかさん」なども繰り返して読むために買ったのですが・・・
最近は群ようこさんの本も色々と読んでいます。
私は物語の中に入ったつもりで、途中何度も元へ戻って物語の光景、情景や登場人物の心情を理解しようとしっかり記憶しながらゆっくりと読みますので一冊を読むのに結構時間がかかるのです。
過去何度も「ブログをやって良かった」という記事を書いてきましたが、こうして多くの方々と交流できるのが本当に嬉しいですね。
いつも長いコメントですがお許しください。
私は書店へふらりと立ち寄り目についた本を買ってしまうことが多いです。
この「羊と鋼の森」も本屋大賞ということで何気なく読んだ本でした。映画も上映されたのですね。見たかったですね。
浅田次郎、小池真理子、重松清、葉室麟、沼田まほかるさんの本がお気に入りです。
最近の本では和田秀樹氏の「80歳の壁」を友達から借りて読みました。
読後感は何か解き放たれたような安心感がありましたよ。後期高齢者ならではの感想ですが、嫌なことはせずに好きなことだけをやる、食べたいものを食べ、血圧、血糖値を気にするな、がんは切らない、おむつを味方にする、など。そうだな~と思いつつ今朝も血圧の薬を飲みましたけど(笑)
さあ明日は週一の体操教室です。
コメントありがとうございました。