『彼女がその名を知らない鳥たち』
一度読んだ本だがまた読み返してみた。
沼田まほかる著 幻冬舎文庫
8年前に別れた恋人を忘れられない主人公(女)。寂しさから15歳年上の男と同棲、下品で貧相で地位もお金もない男を激しく嫌悪しながら離れられない女。どうしようもない男と女の歪んだ愛憎劇。
最後のどんでん返しとそんな男の結末が一瞬哀れと思う。登場人物すべてが嫌悪感のかたまりで救いようがない。特に汚い大阪弁で男を打ちのめす女はいただけない。珍しく読後感はいらいらとやるせなさと人間の弱さが露呈してやりきれなさでいっぱい、後味の悪いすごい本だった。
絶望の男と女の物語歪んだ愛の結末いたまし teto
久しぶりのブリ大根