今朝も大きなムカデがキッチンの洗い桶の下にいました。
ムカデ。
皆さん嫌いでしょ。
特に外国の人に我が家は時々ムカデが出る家だと言うととてもビックリされます。
ムカデってセントピーって言います。
欧米人にとってセントピーってなんか蠍と同じくらい怖いみたい。
でも我が家じゃ特段驚く事ではありません。
ムカデの習性もある程度わかっています。
よく出るのは今日の様に曇って湿気った日、それと夏の始まりと夏の終わりの時期です。
真夏にはあまり姿を見かけません。
我が家ではムカデと蜘蛛は益虫と捉えているので姿を見ても決して殺しません。
それに、聞いた話ですがムカデは殺すと二倍になって戻って来ると言うのです。
家族愛が強いので家族が殺されると仕返しをしに来ると言うのですが、
ムカデの家族というものがなかなかに想像しにくのであります。
家族は一緒に暮らしているのでしょうか?
家はあるのか?
あるとしたらどんな家?
と、まあ想像は尽きないのですがムカデに出会った時の対処の仕方を教えましょう。
幸い我が家は薪ストーブを使い、またお風呂も薪で沸かすタイプなので
火バサミを常備しています。
火バサミって、まあでかいトングと思ってください。
家の中でムカデを見つけたらすぐにそのでかいトングを持って来て
ガッと挟みます。
挟まれたムカデは抵抗してグニャグニャ体を捻らせ逃げようと必死ですが
掴んだまま外に放り出します、
グッバイ、外で毛虫でも食ってくれ、
それで終わり。
怖くも気持ち悪くもないですよ。
だってそう言う生き物なんだし、自分と形態が違うものを気持ち悪いとか思うのが差別の始まり、では無いかしら。
日本人くらい自然界の他の生き物を嫌がる民族を見たことがありません。
ムカデは見てくれがすごいけど
どうか悍ましいものを見る様な目で見ないでください。
三重県庁の県知事宿舎にムカデが出て、すぐにでも新築することを要望されたらしいけど、
なんだかなぁ、と言う気持ちです。
ムカデくらいいる環境で暮らしたいと言うのが私の気持ちですよ。
かく言う私も昔は多くの日本の方と同じ様に ムカデを見ていたことがありました。
こんな風に意見が変わったのは一緒に住んでいる人のおかげです。
何より殺生を嫌う人です。
コレまでどれだけの小さな命を助けて来たか数え切れないくらいです。
彼を知っている人たちは、
彼が癌で死にそうになったときに皆そう思いました。
あれだけたくさんの命を救って来た人だからきっと恩返しがあるはずだ、と。
そして皆が思った様に今ではスッカリ元気になって再び小さな命を助けることを続けています。
まあ、本当に虫たちの恩返しなのかわかりませんが、
そんなストーリーも生まれて来そうな生き様です。
私の場合掴んだムカデは庭に放り出すだけですが、家人のスタイルはまた別です。
ムカデを見るとスワ、水を入れた子鍋とでかいトングを持って来て掴んだムカデを鍋に入れ、
運動会の借り物競走の様に鍋を片手に走って畑に向かいます。
畑に害虫をやっつけてもらいたいからだそうです。
私は面倒なので家から出せばそれでよし。
畑まで鍋を片手に走りたくありません。
ちなみに水に入れたムカデは泳ぐことはできますが、ステンレスの鍋を這い上がる事は出来ません。
あと、知り合いの京都の外人はムカデを見ると捕まえて一升瓶の中に放り込み
ムカデ酒を作るんだ、と言ってました。
薬になるそうです。
蜘蛛もね、同じ様な考え方で蚊とか食ってくれるし、
脅せば逃げるからそれほど嫌ではありません。
山暮らしですもの、虫など気にしていたら生きていけないと言うのは間違いで、
人間以外の生き物と共生している意識を研ぎ澄ませる必要があるのです。
こうしてキーボードを打ちながらも
目の端で動くものがあればすぐに気づけばムカデに刺されなくて済むでしょう。
ムカデが壁を這う音も独特です。
意識を目の前のことだけに向けず周囲の音にも気を向けていると
壁の方から乾いた音が聞こえただけで、ムカデだな、とわかるのです。
蜘蛛もね、独特ですよ。
イエグモの大きいのはジャンプします。
街に住んでいる人はかわいそうですよね。
掴んだムカデを放り出す庭なんかない人多いのかもしれませんね。
マンション住まいとか。
あ、マンションにはムカデは出ませんね。
ムカデの出る環境を終えて選ぶ私たち。
人間しか住んでいない場所に暮らしていると、
自然界の中で暮らすセンスをスッカリ無くしてしまいます。
人間の能力は大したもので
磨けば磨くほど鋭くなりますが使わなければ退化します。
せっかく持っている能力を退化させることを幸せだと考える様になったのはいつ頃からなのでしょうね。
もったいないと思います☆