寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3233話) 考え方

2021年11月21日 | 意見

 “両親が亡くなりもう何年もたつのに、会いたくなります。「もっと話がしたかった」「孝行したかった」と遺影に手を合わせてきました。涙がこぼれ落ちるときもありましたが、テレビの対談番組を見てそんな考えは変わりました。若い男性の脚本家がモデルを職とする女性に「両親は亡くなったが、僕の体は両親でできている。体の中に両親がいるといつも思っている」と語っていました。それを聞いて「私には両親の血が流れていて、体の中で今も生きている」と思えてきたのです。
 以降わが心は強くなり、つらくても「負けないぞ」と勇気が湧いてくるから不思議です。考え方次第でこんなに前向きになれるのですね。”(10月28日付け中日新聞)

 岐阜県美濃加茂市のパート・坂井さん(女・64)の投稿文です。64歳の女性が、両親のことをこれほどに慕い続けるのか・・・・。ボクにこれほど両親のことを思えない。薄情なのだろうか、男だからであろうか。若い時、ボクは両親とあまりすっきりとは行かなかった。そのせいであろうか。でも今は「私には両親の血が流れていて、体の中で今も生きている」ことは実感している。顔を見れば似ていると言われる。昔はよく年長者に「君の親は君のことをこう言っていた」とよく聞かされたものである。先祖があって、親があって自分がある、これはまぬがれることのできない事実です。これは誰もが認めざるを得ないでしょう。そう思うと感謝の念も湧てくる。私はほとんど毎日にお墓に行く。そして昨日あったことを、今日も無駄にしないように過ごしたいことを告げる。こうするようになってより前向きになれた気がします。少しばかり遅かったのですが、その分長生きして取り戻したい、そんな気持ちです。


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