寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第2790話) 切符あった

2019年05月25日 | 出来事

  “四月の家族旅行の帰り、東京駅の新幹線ホームで切符がないことに気付きました。子どもの手を引いて改札を通り上着のポケットに切符を入れたところまでは覚えています。この道中を戻りながら切符が落ちていないかを捜しました。改札で駅員に事情を説明したら「降車駅で再度料金を支払ってください」と。自分の不注意で招いた事態とはいえ情けなくなりました。
 名古屋駅に着き、駅員に東京駅でのことを伝えたら 東京駅に切符が届けられていたことが分かりました。指定席だったため家族の座席番号から私の切符との確認が取れ、無事改札を出られました。私の切符を拾ってくれたのはどなたか存じませんが、その節はありがとうございました。”(5月6日付け中日新聞)

 名古屋市の主婦・梅本さん(41)の投稿文です。新幹線の切符である。高価である。でも踏んでも何の抵抗もない小さなものである。急いでいる人は振り向きもしない。でもなくせば大変である。梅本さんは買った東京駅で気付かれたらまだよかったが、降りる駅で気づかれたらどうなるであろう。乗った駅を証明しなければならない。人を納得させることはなかなか難しいと思う。
 ところが落とした切符が届けられていたのである。そして、その切符が自分のものと納得してもらうこともできた。これはなかなか希有なことである。それが分かる梅本さんだから感激し、こうして投稿もされたのである。水臭い日本になってきたなと嘆きたくなるが、まだまだこうした話はあるのである。こうした話を少しでも多く紹介し、心温かくなって貰い、また自分も心がけようとされる人が多くなることを願って、この「話・話」を少しでも長く続けようと思うのである。


2 コメント

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Unknown (はなみずき)
2019-05-25 13:05:10
五年前の春、友人と18切符を利用して九州の太宰府辺りを中心に旅をしました。地図を片手にあちらこちらと歩き回り、別府温泉で泊まりました。さて帰りは旅を満喫してのんびり車窓を楽しんでいました。私は新大阪駅から新幹線で帰るため降りました。18切符は友人が最後まで乗るため持っていましたが、改札を出る時に一緒に降りてもらわなくてはいけません。さて窓口で切符がない事に気づき大騒ぎです。駅員さんに二人で相談しました。事細かに聞かれ小倉駅では改札を通ったのは確かな事や、いろいろ思い出し改札を通った後で友人が荷物の整理をした事や、そして何度か乗り継ぎをしたことも駅員さんに伝えました。私達を信じて根気よく乗り継ぎ駅に連絡して下さった駅員さんから、小倉駅に届いていたと知らされ、よかったですねと笑顔で代わりの証明書を手渡して下さいました。どれほど感謝したことでしょう。届けて下さった名も知らぬ方に感謝。親切な駅員さんに感謝。人の暖かさに触れ、忘れ得ぬ旅となった事は言うまでもありません。
あるのですね (寺さん)
2019-05-26 05:52:20
梅本さんと全く同じですね・・・こんなことあるのですね。それがはなみずきさんにもあるとは・・・全く人生面白い、捨てたものではありませんね。

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