寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
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(第3639話) 受験結果

2024年03月07日 | 意見

 “受験をストレスに感じて不眠や不登校、抑うつ状態となり、精神的にかなり追い詰められている子どもたちに、精神科医として日々触れています。挑戦するという意昧での受験への頑張りは確かに大事だと思いますが、体や心を壊してまでやるものではないような気もします。
 わが身を思い返しても、受験の本番が迫れば、どうしても目の前のことしか見えなくなりがちでした。でも長い目で見れば受験の結果より受験後の未来をいかに有意義に生きるかの方が大切ではないでしょうか。受験生の皆さん、たかが受験です。肩の力を抜いて取り組んでください。くれぐれも頑張りすぎは禁物です。
 私は中学校受験と、2度の大学受験を経験しました。いずれも第1志望校合格は果たせませんでしたが、中学校では妻と、大学では生涯の友と出会えました。”(2月12日付け中日新聞)

 津市の精神科医・山村さん(男・43)の投稿文です。高校、大学の受験生にとって、入学試験は必死です。そこで第一希望に落ちれば人生、終わったような気分になる人もあるでしょう。でもそれは全くと言っていいほど間違いです。試験は、その学校に入るための試験です。そしてその試験内容が、人生にどれほど役立つか分からないものです。山村さんも言ってみえるように、受験生は目の前のものしか見えなくなっているのです。それだけ必死になっているのですから分からないこともないですが、その後は長いです。もし失敗すれば、その失敗をどのように今後に生かすか、その方が重要です。ボクも大学入試では第一希望に落ちました。でもボクは落ちて返ってよかったと思っています。あのまま順調に進んだら、天狗になっていたかもしれません。人間は入試、大学で決まるものではありません。
 ボクの孫も今年大学入試でした。第一希望の推薦は無理でした。でも昨日発表のあった大学は合格でした。今の入試制度がよく分かりませんが、聞いている限り孫には第二希望だったようです。でもこれで良かった、その上ボクと同じ大学なのです。孫の合格がこんなにホッとするもの、嬉しいものだとは、思っていませんでした。


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