寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
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(第3543話) この名前

2023年08月21日 | 意見

  “四月二十九日付本欄「名前 読みやすさは大切」に共感しました。私の名、「さちこ」を正しく読んでもらえず苦労しましたから。香川県出身の今は亡き父があえて「香」の字を当てて「こ」と読ませたと推察しますが、学生のときは新学期を迎えるたびに先生や友達から、そして大人になってもわが子の学校絡みの各種団体の担当者から、どう読めばいいのかと尋ねられるのが常でへきえきしました。
 四十年近く前、私が初めての子どもを出産したとき、病院の陣痛室で偶然同じ漢字で「さちか」と読む方と隣り合わせとなり、親近感を覚えました。「夜回り先生」こと水谷修さんの出版サイン会場で水谷さんから読みを聞かれ「すてきな名前ですね」と言ってもらい、うれしかったです。こんな私ですが、実は、わが子三人の名付けで最も重視したのは読みやすさ。名前は一生ものゆえ、間違いなく読めるものが一番だと思ったのです。”(7月28日付け中日新聞)

 愛知県豊川市のパート・藤井幸香さん(女・66)の投稿文です。名前に関する投稿である。ボクはこの話題を何回も取り上げている。それは最近の名前がスラッと読めないことが多いからである。そして、ボクは子の名付けでまず重要なことは、ほとんどの人が間違えなく読んでくれることだと思っている。いつか新聞で、高校野球の選手名にほとんどふりがなが振ってあって驚いたことがある。また今高校野球をやっているが、自信を持って読める名はわずかである。それ程に読めないのである。その他でも驚くことが多い。そして画数、形の取り方である。画数が多くなると形も取りにくくなることが多い。生涯、何度と呼ばれ何度と書く名前である。このことを親はどう思っているのか、ボクには不思議で仕方がない。
 実はボクの妻も「さちこ」である。そして漢字は「幸智子」である。先日妻に聞いてみたら「智」を書くのが面倒と言っていた。「幸子」は「さちこ」とも「ゆきこ」とも読める。「幸智子」は「さちこ」としか読まないだろうから、ボクは親の賢い知恵と思っている。


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