寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第3156話) 口元見せたい

2021年06月16日 | 意見

 “ある企業が、口元が見える透明なマスクの受注販売を開始したところ即日完売したという。コミュニケーションに不安を抱える人をはじめ、聴覚・言語障害のある方のために開発されたそうだ。
 二歳となった息子は物心ついた頃から自宅の外ではマスクを着けた大人しか見たことがなく、いつも一緒にいる保育士ですらマスクを外した素顔を知らないと思う。周囲が皆マスク姿だと、表情から相手の感情をうかがう能力を、子どもたちが養えなくなる危険性が指摘されていた。次代を担う子どもたちの健全育成のためにもコミュニケーションの壁となるマスクを「見える」化していってほしい。一日でも早く教育の場で活用していただけることを切に願っている。”(5月25日付け中日新聞)

 愛知県春日井市の会社員・浅田さん(女・41)の投稿文です。先日テレビで、マスクの効用についての番組を見ていてびっくりした。マスクひとつでこんなに変わるものかと。その番組では、口や顔の変化について調査をした結果を報じていた。マスクをしていると、口や口周りの変化が小さくなり、口臭がひどくなり、筋肉も落ちていくという。無意識のうちに変わっていくのである。浅田さんの言われるとおりである。いや、以上である。相手が見えないだけでなく、マスクをしている本人も表情を抑制していくのである。見えないからと気がゆるむのである。人前に身をさらすには無意識にも緊張が伴う。そしてこの効果は大きい。
 ではこの巣ごもり状態はどうだろう。マスクどころではない気がする。家に閉じこもれば緊張は格段に落ちる。一人暮らしの人は更に落ちる。ストレスになってはいけないが、心身の緊張はある程度必要なのだ。緊張のないことがストレスになっては更にいけない。一時も早いコロナ禍の終焉を更に願うばかりである。


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