寺さんの【伝えたい話・残したい話】

新聞記事、出来事などから伝えたい話、残したい話を綴っていきます。
(過去掲載分は「付録」の「話・話」を開いて下さい)

(第2477話) 緊急入院袋

2017年07月22日 | 教訓

 “妻が病気で1ヵ月余入院した。急な入院で私は慌ててしまった。四月下旬の朝、妻の意識はもうろうとして起き上がれず、私はすぐに救急車を呼んだ。入院が予想されたため、妻の洗面具を用意した。衣類はどこに何が収納されているのかが分からず、手当たり次第に大きな旅行かばんに詰め込んだ。救急車が到着するまでに荷物の準備を終えようと焦ってしまい、自分の考えた通りには体が動いてくれなかった。
 荷物が終わると、今度は救急患者を受け入れてくれる病院があるかどうかに気をもんだ。数年前、受け入れ先の病院が見つからず赤色灯を点滅させて止まったままの救急車を近所で見たからだ。
 幸い妻を受け入れてくれる病院は見つかった。その後、無事退院できたが、持病があり妻の体調は決して万全とはいえない。今では、災害時の非常持ち出し袋のような「緊急入院袋」を備えておく必要があると痛感している。”(7月6日付け中日新聞)

 津市の山田さん(男・79)の投稿文です。災害時の非常持ち出し袋よりこのような「緊急入院袋」の方が必然性が高いのは、考えてみれば当然である。非常持ち出し袋は生涯にあるかないか分からないくらいのことであるが、緊急入院袋は必ずと言っていいほどある。余り言わないのは当然過ぎるからかも知れない。でも一度は慌てるのである。できれば一度も慌てないように、準備しておきたいものだ。
 わが家では緊急入院袋は、母の時によく活用したので、今でも用意はされている。しかし、非常持ち出し袋はいつも目に見えるところにあるのに、緊急入院袋は奥にしまわれている。そしてボクはその中味を知らない。妻がどこまで用意しているのかも知らない。ボクとしては反省すべきことである。この機会にしっかり確認しておきたい。


コメントを投稿