吐露と旅する

きっと明日はいい天気♪

旧ソ連の作品だって

2018-09-11 09:44:11 | 日記
先日レンタルショップで借りてきた、ちょっと珍しい旧ソ連制作のホラー映画
『妖婆 死棺の呪い』という映画を観ました。

神学校で哲学を学んでいる神学生のホマーが、休暇の帰省途中に一晩の宿を借りた家で
怪しげな老婆に誘われ、ふわふわと夜空をさまようのですが
地に戻り、我に返った神学生は、老婆をボコボコにして退治しようとします。
しかし、意識を失った老婆は、あら不思議。
物凄い美少女に姿が変わっていたのです。

恐ろしくなって、美少女を置き去りにして神学校に戻ったホマーの元へ
地主さんから、呼び出しが掛かります。

「危篤状態の娘のために、臨終の祈りをささげて欲しい」

話によると、娘さんは、何者かに滅多打ちにされて危篤状態になったのですが
その犯人が誰なのか、分からないというのです。

自分は哲学を学んでいる身なので、そんなことは出来ないと断るホマーですが
危篤の娘は、ホマーに祈って欲しいと望んでいると説得され
ほぼ強引に、ホマーは娘の元へ連れていかれます。

ところが、ホマーの到着を待たずに娘は亡くなってしまい
今度は、亡くなった娘のために、3夜連続で祈りを捧げて欲しいと無茶ぶり。
自分にはそんなことは出来ないと懇願するホマーですが
娘を失った悲しみで、地主は聞く耳を持ちません。

遺体の安置された教会。
「決まりだから」と、外から施錠され、逃げ場のないホマー.

怯えまくりながら、必死に祈り始めるホマーの目の前で
死んだはずの娘がぱっちりと目を開き、起き上がります。

ホマーは、自分の周りに円陣を描き(結界?)、再び祈り始めます。
円から先は、ホマーに近付くことが出来ない娘は
目をくわっと見開いたまま、ホマーの周りをぐるぐるとまわり続けます。
そのうち、ニワトリの鳴き声と共に夜が明け
娘は、棺に戻り、横たわります。

2日目の夜。
今度は、初めから自分の周りに円陣を描いて、祈り始めるホマー。
もはや、娘のためではなく、悪魔祓いと自分のための祈りでしかありません。
しかし、その夜は、娘は柩ごと宙に浮き上がり、ホマーに襲い掛かろうとします。
必死に祈るホマーと、恐ろしい形相(美少女なんだけどね)の娘。
やがて、ニワトリの声と共に朝を迎え、娘は再び柩に横たわります。

疲労困憊したホマーは、もう無理ですと地主に訴えますが
地主は、ホマーを脅したり礼金をちらつかせたりして引き留めます。
けれど、ホマーはなんとか隙を見て逃げ出します。

が、地主の追っ手に掴まり、連れ戻されてしまいます。

3日目の夜。
3日目の夜さえ切り抜けられたら、助かる。
ホマーは、円陣の中で、神に祈りを捧げます。
しかし、最後の夜なので、娘は更にパワーアップしていました。
恐ろしい呪文で、蝙蝠や妖怪を呼び寄せ、ホマーに襲い掛かろうとします。
やがて、ホマーは恐怖のあまり、祈りの言葉さえも途切れがちになってしまいます。
そこで、ついに妖怪の親分登場!
ずんぐりむっくりの、粘土細工のような(ちょっとカワイイ)大柄な妖怪ヴィーが現れ
結構あっさりと円陣の守りを解いてしまいます。
ホマーの必死の抵抗も空しく、妖怪たちはホマーに襲い掛かります。

コケコッコー!

ニワトリの鳴き声と共に朝が訪れ、教会の扉が開かれると
そこには、壊れた柩に横たわった老婆と、既に息絶えたホマーの姿が。

地主の娘の正体は、なんとあの時の怪しい老婆だったのです。

面白い!
下手なB級ホラーより、ずっと面白いです!

美少女が、本当に美しくて、でも怖い(表情がね)
1967年制作ということで、特殊撮影の技術もまだまだで
円陣の上にガラスの壁を置いていたのか、ホマー、ガラスに顔が映っちゃってるし。
妖怪くんたちは、すごく頑張ってる。
なんか、その頑張りが伝わってくる。
だから、小学校低学年くらいの子供たちなら、きっと怖がってくれる。

しかも、旧ソ連制作ってのが渋い!