愛しの天使はFeLV…幸せであるために♪

どんなに小さくても… 他に変わるもののない、かけがえのない命たち。

獣医さんへの質問と回答

2009年10月21日 01時48分36秒 | 病気のお話

もう、少し前のことなのですが、

FeLVについて、きちんとした、信憑性のあるお話を聞きたい為、あるお二人の獣医さんへ質問をしてみました。


お一人は、
私がこれまで何度も電話やメールの相談ばかりさせて頂いて来た、京都の有名病院H病院です。

お電話で相談させて頂くときは、院長の奥様が対応して下さいますが、メールの返答は、いつも私の時はN先生と言う方です。


私の質問は以下の通りです。(本題のみ抜粋します。)



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猫伝染性白血病の陰転肯定説、陰転否定説、は様々ですが、ウェブ上では、インターフェロンでFeLV陽性の猫ちゃんが陰転できる!と言う情報がやたら飛び交い、たいていの方が、FeLV陽性と診断を受けると、すぐさまインターフェロンで治療を!と言うのがマニュアルのようになっている傾向にあります。

これまで、ほんとうに間違いなくFeLV陽性だった子が(正しい検査法であること)、間違いなくインターフェロンで陰転したと断言できるだけの症例が、過去どの程度あったのか教えて頂きたいのですが、ダメでしょうか?

ウェブ上では、あまりにも曖昧且ついい加減な情報が飛び交い過ぎている為、私はきちんとした症例が知りたいです。

何卒宜しくお願い致します。


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以下、それに対するN獣医師の回答です。(抜粋)



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FeLV陽性のねこちゃんが陰転する症例ですが、私の個人的な経験では無いです。

もともと、子猫のうちの検査では、母猫からの移行抗体の影響でウイルス抗体検査が陽性にでしまうことはよくあることで、
半年後に再検査をするとなにもしていなくても、陰性になるケースはよく見ます。

また、インターフェロンで陰転するとの症例報告もたまに聞きますが、個人的には経験がありません。


病気を発症してしまう前に何かできないかとなったときに、副作用のほとんど無いインターフェロンを打ってみることで陰転してくれたら、獣医師としても嬉しいことなのですが・・・
今のところ現実的ではないような気がします。


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このN先生がお幾つくらいで、獣医暦が何年で、どれだけの症例をお持ちなのかは私は分かりません。すみません。

でも、この先生のご経験では、陰転は無い、と言うことですが、私としては、これを読ませて頂き、少し自信なさげな、曖昧さを含む回答だな・・と、ちょっと残念な回答でした。。。


が!!!


この後、獣医暦30年のベテラン獣医さんより、非常に信憑性のある、お話をお伺いすることが出来たのです。


その先生とは、


南大阪動物医療センターさま の院長先生です。


ときどきコラムを読ませて頂き色々勉強させて頂いているし、何よりコラムの内容に信憑性を感じるので、きっとこの先生なら・・と上記と同じ内容のメールを送らせて頂きました。
(※コラムは、もちろんまだ一部だけしか読ませては頂いてはおりませんが。。。)


全く知らない獣医さんばかり何人もに、ボンボン同じ質問をしてみても、果たしてその回答を信じれるものか・・?とも思い、今回、私自信が、きっとこの先生なら!!と感じた、こちらのお二方の獣医さまに質問をさせて頂いたのです。



以下、南大阪動物医療センターさま、院長先生の回答なんですが・・・

実は、メールではなく、院長先生直々お電話を下さったのです。
『メールでの返答だと、恐ろしく長文になる為、直接お電話でお話させて頂こうと思いました。』との事です。


私は、あまりの突然のお電話に驚き、ICレコーダーも、電話録音も出来ず、自分の耳で記憶するしかありませんでした。

ですので、先生のお話下さったこと全てを明確にここに綴るのは不可能です。
間違ったことを綴っては絶対ダメなので、私がちゃんと記憶出来た範囲で、もの凄く大きくまとめてですが、お伝えしたいと思います。


以下です。


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まず、

FeLVウイルスが猫ちゃんの体内に入ってしまった場合、

◎その内の3割は感染が成立しない。

◎その内の3割は感染が成立するが、自信の免疫力で、ウイルスを完全に死滅させることが出来る。(体内で一度はウイルスが増殖するが、その後完全に死滅し、これこそが正に陰転だそうです。)

◎そして、残り4割が持続感染となる。(FeLVキャリアーになってしまうと言うことです。)


これらは、アメリカのウイルス学者さんの研究結果だそうです。


獣医さんが一般にFeLVの猫としてお話されるのは、この最後の4割の子らのことだそうです。



そして、院長先生は、はっきりと、インターフェロンでFeLVを陰転させるのは不可能です・・とおっしゃられました。
できませんわ、と。(笑)

これは猫先生も全く同じ見解でした。
猫先生曰く、『インターフェロンの会社が自ら、FeLVは陰転させられないと、認めています。』と言われていたので、本当は、今回のこの私の質問を、インターフェロンの会社へ送るつもりだったのですが、何故か送信が出てこず、獣医さんへの質問に変えさせて頂いたのです。


そして、南大阪動物医療センターの院長先生も、猫先生と全く同じく、FeLVの陰転はまず無理であり、大人になってから感染してしまった子は尚更陰転出来ない。とおっしゃられました。

奇跡の陰転が起こるとすれば・・・
それは、仔猫から成猫へと成長して行く段階で、免疫力がどんどん作られて行く(上がって行く)時に、起こるでしょう。。。との事でした、

が、でも、実は、その奇跡の陰転が、院長先生の30年の獣医生活の中で、一例だけ症例があったそうです。(笑)
でも、お一人の獣医さんの、30年でたった一例の確立だと言うことです。

猫先生も、獣医暦20年以上で、実は一例だけ陰転した子の症例をお持ちだそうです。

※どちらの子も共に仔猫のときに感染した子で、成長期の子だったようです。

この小さな確立の中で、あっちでもこっちでも、『ウチの子も陰転しました。ウチの子も!ウチの子も!・・』とあまりに頻繁に陰転説を耳にすると、どうも信憑性に欠けるな・・と思ってしまいます。
しかも、何の解説もなく・・ではね。。。


そして更に、院長先生は、驚愕な症例を教えて下さいました。

FeLVに感染して、IFAまでもが陽性であるにも関わらず、ウイルスが骨髄で身を潜めており、イライザー検査で、FeLVが陰性と出ることがある(最長で2年)ケースがあると・・・
ごくごく稀なようですが・・・(驚愕!!)

そんな~、
だって、イライザー検査で、FeLVが陰性で、しかもその子が元気にしてるなら、誰がIFA検査なんかしますか~?

これは怖いぞ~~~!!!

なら、う~やちゃーにも、これからIFA検査の必要性もあるってことになる・・・
我が家はこの2名を、キャンともタイガーとも同居させていますので。


恐るべしFeLVウイルスよ。。。(;--)


そして、私がこの時院長先生に聞いたこと。

私『よく、病気の専門サイトなんかで、大人になってから感染した場合は、50%が一過性感染で、陰転する・・』と言うのを目にしますが、その3割の、感染が成立しても、自力で陰転出来ると言うのが、この一過性感染に当たるのですか?

と言う質問に対し、

院長先生『う・・・ん。。。一過性感染等と言う曖昧な言葉は、あまり使わない方がいいと思いますけれどね・・』とのことでした。




以上ですが、
私の記憶力が悪く、先生の肝心の詳しい解説が明記されておらず、FeLVウイルスの感染が成立しない・・と言うのがどう言うものかの説明も出来ておらず、申し訳ありません。m(_ _)m


私は、院長先生に、『今のお話を明確に人に伝える事が出来ないのが残念でなりません。』と言うと、
院長先生は、『そうですね。難しいお話ですからね。私もこの事を、一度コラムに書かんとアカンな~と前から思ってるんですが。。。(笑)』

私『お願いします!!またお時間の許されるときに、どうか書いて下さい。先生お願い致します!!お願いします!!』と必死でお願いしときましたが。。。(;^^)

以前少しだけこの事に触れたことがある、とのことで、先生のコラムのバックナンバーから、それらしき記事を幾つか読んでみたのですが、見つけられなかったです。。。(tt)

いつか必ず、FeLVのこのお話を、院長先生がコラムに綴って下さる日が来ることを心待ちにしています。(笑)



結論は・・・

FeLVはまず陰転できない。
インターフェロンでFeLVを陰転させるのも不可能。
大人になってからFeLVに感染してしまうと、尚更陰転は出来ない・・・



以上が、今回質問に答えて下さった2名の獣医さまと猫先生のご見解です。


前回も言いましたが、

人の希望をめちゃくちゃにしているのではありませんから。

風邪か何かで体調を壊している子なら、インターフェロンの治療に通うのも止むを得ないことだと思いますが、
元気満々にしている子なら、FeLV陽性だからと言って、それだけの理由で、必要以上に病院へ連れ回し、もしかしたら短いかも知れないその子の貴重な時間を、無駄にしないでやって欲しい・・・

どうか、あまりにも死亡率の高いFeLVキャリアーの子たちの貴重な貴重な時間を、どうか豊かな時間にしてやって欲しいと思います。。。

もちろん、キャンのような子もいますが、でも、私は、それでもキャンの一日一日を、いっぱい満足させてやりたいです。




今日のこの長いFeLV論を最後まで読んで下さったご訪問者さま、どうもありがとうございました。





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余談・・・


今回、院長先生からのお電話で、何が一番ビックリしたって、
この先生の、あまりの穏やかな、温厚そうな、ゆっくりとした優しい話し方に、私は感動してしまったのでしたー。(爆)

自分の中で勝手に、こう言った院長先生と言う方は、動物には優しくても、根は厳格な人だろう・・と言うイメージを持ちすぎていた為、はじめ、電話取った瞬間、

『え?誰?この人・・』て思い、

南大阪動物医療センターの院長の・・


『えーーーーーーーっ!!!???』

って、頭真っ白になり、会話録音どころではなかった・・と言う訳です。。。(;^^)

大変庶民的な院長先生でした~。(笑)





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キャンのこと話したら、先生のところにも、同じようなケースの子がおられ、5~6歳で現在元気でピンピンしているとのこと。
幼い頃にFeLVに感染し、完全なFeLVキャリアーの子でも、事実、長生きした子はいるそうで、キャンにも、これからも生きて行ける希望は十分にあるとの事でした。(涙!涙!涙!感涙!)



生きような~~~!!!キャンディ!!!






アンタもだよ~~~!!!