a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

躍動する。

2013-02-28 07:47:47 | 東京公演
ジビュレ=桑原睦(くわはらむつみ)


昨年は『荷(チム)』、
『ぼくはエルサレムのことを話しているのだ』と、
どちらも主演として活躍し、
それぞれ高い評価を受けている。
いま、最も乗っている女優の一人だ。

時に知的に、冷静に。
時に激しく、熱情的に。
そして、時に頑固に、粘り強い。
決して器用なタイプではなく、
時間をかけて役と向き合っていく。



最近では、
児演協主催による劇作講座で、
毎年作品創作を続けており、
“むつみワールド”と評されているとか。

その独特の感性と、
アプローチで、
むつみらしい存在感を見せてほしい。
何事も、
常に楽しみ方を模索し、
自分のものとしてしまう彼女が、
舞台上で躍動する姿を期待している。



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ナターリエ=洪美玉(ほんみお)


出演者で最も“動”的な俳優。
常にアグレッシブにぶつかっていく。
それも、手を抜くことなく全力に。

そのため、
ぶつかった後の反動も激しいのだが、
たとえ傷ついても、
全力を出さずにはいられない。
彼女と向き合う時、
中途半端は許されないとか……。



昨年夏に沖縄で上演されたドラマリーディング『空の村号』(児演協制作/作・篠原久美子/演出・関根信一)は、
3.11以後の福島を描いた作品だが、
4人の出演者で複数の役をこなすというスタイルだった。
彼女ももちろん、複数の役を演じ、
これまでにない役柄や上演スタイルに戸惑いつつも、
新たな挑戦としてぶつかっていき、
関係者から高い評価を受けている。

まだまだ新人と思っていた彼女も、
今や中堅の劇団員として、
様々な場面で活躍している。
小器用に舞台上に居座るのではなく、
存在そのものをかけて、
全力で立ち向かう彼女の姿が、
いつもぼくたちを楽しませてくれるのだ。



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東京演劇アンサンブル公演
忘却のキス -赤色のガラスケース-

作  ボートー・シュトラウス
訳  大塚直
演出 公家義徳
音楽/かとうかなこ
舞台美術/池田ともゆき
照明/大鷲良一
映像/高橋啓祐
衣裳/稲村朋子
音響/勝見淳一
宣伝美術/本多敬+奥秋圭
舞台監督/入江龍太
制作/小森明子 太田昭

2013年3月1日(金)~10日(日)
ブレヒトの芝居小屋
全席自由(予約時に整理番号発行)

3月1日(金)19時
3月2日(土)14時
3月3日(日)14時
3月4日(月)19時★
3月5日(火)19時★
3月6日(水)19時☆
3月7日(木)19時☆
3月8日(金)19時☆
3月9日(土)14時
3月10日(日)14時


前売一般:3800円
前売学生:3000円
当日:4500円

★=4日・5日=Low Price Day = 2500円

☆アフタートーク
3月6日(水)19時開演終演後 かとうかなこ(音楽・クロマティックアコーディオン)
3月7日(木)19時開演終演後 高橋啓祐(映像・nibroll)
3月8日(金)19時開演終演後 富沢真理(福島県双葉町にあった富沢酒造店の娘さん)

【PC】http://www.tee.co.jp/stage-shoukai-image/kiss/kiss.html
【携帯】http://www.tee.co.jp/tee-mobile-new.htm

若いふたり。

2013-02-28 00:36:57 | 東京公演
ロルフ=本多弘典(ほんだひろふみ)


2009年の入団から、
新人、新人と思っていたのが、
まもなく5年目になります。
旅公演先でも、
後輩たちに仕事を教える姿は、
少しずつ頼もしくなっている気がします。

普段から、
理論派でじっくり、と思いきや、
思わぬところで、
ひょいひょいと軽やかさを発揮する。

まだまだ経験不足な部分もあるが、
持ち前の好奇心と、実直さは、
彼を真摯に舞台に向かわせる。
めんどくさいことを、
そう思わせないところに彼の良さがある。



劇団からそんなに遠くない旅公演先の文化センターで、
東京演劇アンサンブルの公演の案内を見て劇団にやってきた。
思えばちょっと変わり種の彼は、
時折思いきった大胆な行動に出る。
そんな思いで、劇団に飛び込んできた。

今度の作品では
ちょっとかわいらしい姿で登場。
アニメのあのキャラに似ている……と思っているのは僕だけか。
日々の稽古場での実直さと、
時折見せる大胆さで、
今度の芝居にアクセントをつけてくれている。
まだまだ伸びしろのある若手である。




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ディートマー=雨宮大夢(あめみやひろむ)


ここのところ、
出づっぱり。
『目をさませトラゴロウ』(演出=入江洋介)、
『ぼくはエルサレムのことを話しているのだ』(演出=志賀澤子)、
『忘却のキス ―赤色のガラスケース』(演出=公家義徳)、
と立て続けに出演している。
しかも、どの作品も演出家が違う。
彼への期待がうかがえる。

野球少年だったひろむが、
いまはバットもグローブも置いて、
一心不乱に台本と向き合っている。
読むこと、言葉にすること、
舞台に立つこと。
すべてが経験である。



これまで取り組んできた戯曲も多彩。
作品ごとに苦労している。
それでも稽古場の端っこに引っ掛かりながら、
食いついていく。
そう。
それでしかないのだ。
その中で、
自分に足りないもの、
自分に必要なものを知り、
手に入れていくしかない。

多種多彩な劇団員のそろった稽古場で、
多くの経験をし、
多くのものを吸収してほしい。
ひろむらしい笑顔と、
ひろむらしいさわやかさで、
舞台に立っていてほしいと思う。




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東京演劇アンサンブル公演
忘却のキス -赤色のガラスケース-

作  ボートー・シュトラウス
訳  大塚直
演出 公家義徳
音楽/かとうかなこ
舞台美術/池田ともゆき
照明/大鷲良一
映像/高橋啓祐
衣裳/稲村朋子
音響/勝見淳一
宣伝美術/本多敬+奥秋圭
舞台監督/入江龍太
制作/小森明子 太田昭

2013年3月1日(金)~10日(日)
ブレヒトの芝居小屋
全席自由(予約時に整理番号発行)

3月1日(金)19時
3月2日(土)14時
3月3日(日)14時
3月4日(月)19時★
3月5日(火)19時★
3月6日(水)19時☆
3月7日(木)19時☆
3月8日(金)19時☆
3月9日(土)14時
3月10日(日)14時


前売一般:3800円
前売学生:3000円
当日:4500円

★=4日・5日=Low Price Day = 2500円

☆アフタートーク
3月6日(水)19時開演終演後 かとうかなこ(音楽・クロマティックアコーディオン)
3月7日(木)19時開演終演後 高橋啓祐(映像・nibroll)
3月8日(金)19時開演終演後 富沢真理(福島県双葉町にあった富沢酒造店の娘さん)

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