a letter from Nobidome Raum TEE-BLOG

東京演劇アンサンブルの制作者が、見る、聞く、感じたことを書いています。その他、旅公演や、東京公演情報、稽古場情報など。

武蔵関のシュタインとシュトラウス

2013-02-15 09:07:24 | 東京公演
演出=公家義徳(こうけよしのり)


福島県本宮市生まれ。俳優・演出家。

東京演劇アンサンブルの数々の作品の主演を経験し、
海外公演の実績も豊富。
最近では、2006年ベルリーナー・アンサンブル主催のブレヒト・フェスからアジアで唯一招聘され、
ブレヒトの拠点劇場で代表作『ガリレイの生涯』のガリレオ・ガリレイという大役を担い好評を博した。

2007年の広渡常敏追悼公演『明日を紡ぐ娘たち』、
全国の高校公演でヒット作となった『ラリー ぼくが言わずにいたこと』に続き、
今回で劇団本公演としては3作品目の演出となる。

シュトラウスの戯曲は、
これまでにない知的な好奇心を刺激する作品。
しかし、一筋縄ではいかない難敵でもある。
大塚直さんの推薦でこの作品を読んでから、
自らの演出による上演を熱望した。



閉塞した世代間のフレームからはみ出てしまう男と女。
その二人の愛の物語を、
より楽しめるように、
多くの新たなスタッフを探し出し、
ともに挑戦をしようと画策している。

これまでになく、
笑顔の絶えない稽古場は、
公家自身が、この戯曲をいかに楽しんでいるかが分かる。
東京演劇アンサンブルの新たなページを開いてくれる。

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訳・ドラマトゥルク=大塚直(おおつかすなお)



今や、東京演劇アンサンブルには欠かせないブレインとも言える。

劇作家ボートー・シュトラウスに関する研究で博士号取得。学術博士。
現在、愛知県立芸術大学音楽学部准教授。
専門は近現代ドイツ語圏の演劇・文化史。

2009年『ブレヒトのアンティゴネ』上演パンフレットに寄稿していただいたのが出会い。
演出の公家義徳とは、すぐに打ち解け、
稽古場で、
会議室で、
居酒屋で、
まるでじゃれあうように作品の話をする二人は、
本当に楽しそうで、仲が良い。

東京演劇アンサンブルに合う戯曲を紹介してほしいというお願いに、
いつも多くの情報を提供してくれる。
今回の作品は、ドラマトゥルクとして参加。
心強いブレインである。


(衣裳プラン稲村さん、演出公家と)

屈託のない笑顔と、
あふれる知識。
そして、劇団員を見る視線は暖かく、優しい。

武蔵関のブレヒトの芝居小屋で、
とんでもない芝居が生まれるかもしれない。
まさに、そのフィクサーなのだ。


二人は、

『避暑に訪れた人びと』で、
俳優と翻訳として、
一緒に仕事をしている。
あの作品は、ゴーリキーの原作を、
当時ドイツのシャウビューネにいた、
演出家ペーター・シュタインと、
作家ボートー・シュトラウスの共同作業に生まれた。
東京武蔵関のブレヒトの芝居小屋では、
この2人の共同作業により、
作品創造がスタートした。




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東京演劇アンサンブル公演
忘却のキス -赤色のガラスケース-

作  ボートー・シュトラウス
訳  大塚直
演出 公家義徳
音楽/かとうかなこ
舞台美術/池田ともゆき
照明/大鷲良一
映像/高橋啓祐
衣裳/稲村朋子
音響/勝見淳一
宣伝美術/本多敬+奥秋圭
舞台監督/入江龍太
制作/小森明子 太田昭

2013年3月1日(金)~10日(日)
ブレヒトの芝居小屋
全席自由(予約時に整理番号発行)

3月1日(金)19時
3月2日(土)14時
3月3日(日)14時
3月4日(月)19時★
3月5日(火)19時★
3月6日(水)19時☆
3月7日(木)19時☆
3月8日(金)19時☆
3月9日(土)14時
3月10日(日)14時


前売一般:3800円
前売学生:3000円
当日:4500円

★=4日・5日=Low Price Day = 2500円

☆アフタートークあります。
詳細はwebにて

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