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第3回「名称・エンティティ・データ型・桁数、そしてドメインの観点が必要」

2005年03月30日 | データ整理
ここでは、「データ項目の値の範囲や制約」のことをドメインと呼びます。

このドメインを利用して、データ項目を整理していく方法について述べます。

現実の実装では、別々のDBやファイルに別れ、名称も異なっているが、実際には同じ意味であったり、非常に近い関係にあるデータ項目を見つけていこうという話です。

それでは、ドメインとは何かから説明をしていきます。

冒頭にも書きましたが、ドメインとは「データ項目のグループに対して適用される、値の範囲や制約条件」のことです。
定義域や値域と呼ばれることもあります。
また、DBやファイルにデータを格納する際、データ項目がとりうる値の条件と捉えることもできます。

ドメインを単なるデータ型と桁数の組合せと思っている方がいるかもしれませんが、それはドメインの物理的な一側面を捉えているに過ぎません。

例えば、「性別区分」「処理区分」というデータ項目があったとして、データ型も桁数も同じである場合、この2つのデータ項目は同じドメインといえるでしょうか?

「性別区分」と「処理区分」では、データの実現値(内部で持っている値)が異なるからです。
(性別区分であれば、”M”(男)、”F”(女)、処理区分であれば”0”(未処理)、”1”(処理中)、”9”(処理済)という値をとります。)

では、同じデータ型、桁数で実現値(内部的に持っている値)も同じであれば、同じドメインと考えてよいのでしょうか?

データ型、桁数、実現値が仮に同じであったとしても、それぞれの値の意味が異なるのであれば、データ整理という観点からは、別のドメインということになります。

従って、ドメインの定義内容としては、データ型・桁数・実現値のみではなく、その実現値の持つ意味を定義する必要があります。

例えば、「顧客男女識別区分」と「従業員性別区分」は、データ型や桁数が異なっていたとしても、値の意味と範囲を考えてみると、両方とも男性と女性のどちらかを識別する内容だと分かります。
そうすると、これらは同じドメインということになります。

ドメインという観点からデータ項目を整理する利点は「どう利用されるか」という観点では明確にできない、データ項目の意味や性質が明確になってくるということです。

名称やエンティティ、データ型・桁数以外にドメインという観点からの整理も必要ということである。
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